子育て情報『教えて! 陰山先生 質問を通して感じたこと「お母さんは心配しすぎ。子どもに対して心配しすぎず、笑顔でポジティブがちょうどいい!」』

教えて! 陰山先生 質問を通して感じたこと「お母さんは心配しすぎ。子どもに対して心配しすぎず、笑顔でポジティブがちょうどいい!」

あきらかに内緒ごとがあるときは、注意してみておく必要があります。子どもが「○○くんとケンカして、ああしてこうなった」と言っている分には、問題はないと思います。

――それでも不安になってしまうときは、どうすればいいですか。

陰山:母親が不安に思うと、その不安感は子どもの中で増幅されます。先ほどのいじめ問題のように、早い段階で母親が動いてしまうと、子どもは安心するのではなく、さらに不安になります。母親がどう思うかを基準に行動してしまうからです。そうすると、子どもの心は不安であふれ、自信がなくなり、自己肯定感が低くなってしまいます。それが不登校の原因のひとつにもなっていると、わたしは見ています。


――親が心配しすぎると、子どもが不安になってしまうんですね。

陰山:そうです。うまく育てていらっしゃるなと思うお母さんには、朗らかな方が多いですね。一切心配せず、動じないんですよ。毎日みている母親が「この子は大丈夫!」と思ったら、それが正しいんだと思います。

教えて! 陰山先生 質問を通して感じたこと「お母さんは心配しすぎ。子どもに対して心配しすぎず、笑顔でポジティブがちょうどいい!」

「母親が不安になると、子どもはもっと不安になってしまう」と陰山先生

心配しすぎると、子どもはどうしても自信が持てなくなるので、情緒不安定になり、お菓子をたくさん食べたり、夜中に目が覚めてしまうなど、生活習慣が不適正になってきます。またその逆で、不適正な生活習慣が原因となって、友だち同士のトラブルや成績不振など、子どものさまざまな問題が起きているケースも多いです。

たとえば、中学生が部活で疲れて帰ってきて、いったん眠る。
夜に起き出して夕食をとり、12時ごろにまた眠る。こういう生活習慣は、ものすごく子どもの体力を奪うんです。不登校の生徒が多い、ある中学校を調べた結果、睡眠の不適正が原因であることが分かったという事例もあります。

――生活習慣って、本当に大事なんですね。

陰山:毎日、質の良い睡眠をとることと、食事をきちんととることはとても大事なことです。生活習慣がちゃんとしていれば、心配ごとは減ると思いますよ。

子育ては、方向性が明確になると楽になる

――たとえば優秀な同級生に対して、「なんでウチの子はできないの?」と劣等感を持つことが、親の心配の一因になっている場合もありますよね。陰山: 誰かの価値観や、社会で用意された価値観にはまってしまうと、どこかで劣等感を持つことになります。
でも、自分自身の価値観が定まっていれば、人と比較することが減り、親子ともに劣等感を感じることが少なくなります。

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