作業療法士(OT)とは?資格・お仕事、発達障害への支援について紹介します
作業療法士とよく混同されやすいものに理学療法士というものがあります。両者とも国家資格をもつ専門家ですが、どのような違いがあるのでしょうか?
理学療法士は、からだの基本的な機能回復・獲得をサポートします。基本的な機能回復とは、寝返る、起き上がる、立ち上がる、歩くなどの日常生活を行う上で基礎となる動作の改善のことを言います。
例えば患者が脚を骨折したとき、理学療法士は運動療法や物理療法などを用いて、その部分を曲げたり、伸ばしたりできるよう、身体の基礎的機能の回復をサポートします。
一方作業療法士はまず、その人がどのような生活をしたいのかを考え、障害のない日常生活を送るために必要な機能回復・獲得を考えます。その上で、着替える、入浴をする、散歩するなどの作業を通して脚の機能回復を支援します。
作業療法士になるには?どんな人が向いているの?
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作業療法士になるためには、毎年1回行われる国家試験を受験し、国家資格を取得する必要があります。試験の合格率は例年約80%であり、2015年実施の試験の合格率は77.5%でした。
受験には高校卒業後、文部科学大臣または厚生労働大臣が指定した養成施設で3年以上学ぶことが必須です。
養成施設として、4年制の大学、3年制の短大、3年制または4年制の専門学校があり、講義と実習を通じて学んでいきます。習得する内容は、解剖学、生理学、運動学、病理学、臨床心理学、リハビリテーション医学など多岐にわたります。
作業療法士には主に2つの適性が求められます。
1.コミュニケーション能力: 面談を通じて患者の心身の状態や気持ちをしっかりと把握し、最適なプログラムを考えるためにコミュニケーション能力が必要です。特に、相手の話をしっかりと聞き、ちょっとした反応から相手の感情を読み取ることが求められます。2.温厚な人柄: 作業療法を行う上で大切なのは、患者に安心してもらい心を開いてもらうことです。そのためには常に温厚な気持ちで患者に寄り添う姿勢が求められます。
作業療法士の支援対象と、支援の対象期間
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作業療法士はこころとからだの機能回復・獲得を担当し、年代を問わず、なんらかの障害や疾病によって生活に困りごとを抱えている人すべてをサポートします。