話したいのに話せない。息子の場面緘黙を知って私がしたこと
でした。
場面緘黙とは、話す能力はあり親しい間柄の人とは問題なく話せるものの、学校などの外の世界に出た途端に話すことができなくなるという障害でした。
これまで、挨拶ができない息子に対して「挨拶は?ちゃんとしなさい」と注意していた私は、気付かないうちに「話せない」息子を傷つけていたのでした。
いかに子どもの気持ちに寄り添うことができていなかったのかを痛感し、私は反省しました。
今後は息子に、無理に話をさせるのはやめようと決意しました。
http://kanmoku.org
かんもくネット
話さなくても安心して過ごせる環境作り
出典 : http://amanaimages.com/info/infoRF.aspx?SearchKey=11017016867
診断を受けてから、私は息子をもっと観察することにしました。どうしたら「話せない」というストレスから息子を解放できるのかが知りたかったのです。
観察し始めて気付いたのは、息子が日常生活の中で実はたくさん意思表示のサインを出していたことでした。
意識しないと見過ごしてしまいそうな「まばたき」や「かすかなうなずき」は、息子なりに意思表示だったのです。
この、息子からのサインに気付いた私は、積極的に反応を返し、「あなたの意思表示は伝わっているよ」というメッセージを発し、息子が安心できるようにしたのです。
常に心がけていたのは、「無理に話すことはないよ」と見守ることでした。
その結果、少しずつですが「イエス」なのか「ノー」なのかかすかなサインから息子の気持ちが分かるようになってきました。それから、息子に何かを聞くときには、「イエス」か「ノー」で答えられたり、2択で選択できる質問に意識的に切り替えていきました。
例えば「夕飯なにがいい?」という質問は「ハンバーグにする?」「カレーにする?」という聞き方です。
話せない息子でも、かすかなサインで意思表示や選択ができるようなコミュニケーションを心がけることで、息子自身にも、「自分の気持ちが伝わっている」という実感や安心を持ってもらいたかったからです。
自宅での取り組みのほか、私は学校の先生にも協力を要請することにしました。
まずは先生に、場面緘黙のことを知ってもらおうと、以下の絵本や漫画を紹介して読んでもらいました。
出典 : http://goo.gl/cKaYVQ
『なっちゃんの声』は絵本なので読みやすく、場面緘黙を理解してもらう為にも大変便利な絵本でした。