「感覚統合」とは? 発達障害との関係、家庭や学校でできる手助けまとめ
以下で感覚統合がうまくいかないと、どのようなことが起きてしまうか挙げました。
・触られることを極端に嫌がる
・ドライヤーや泣き声など特定の音が嫌いである
・自分で頭を叩く
・いつまでもジャンプする
感覚面では感覚過敏・感覚鈍麻があらわれるケースが多いです。感覚過敏とは、特定の感覚刺激に対して過剰に反応してしまう状態を指し、反対に感覚鈍麻とは、感覚刺激に対して反応が鈍く、子どもによっては自分からより強い刺激を与えようとしてしまう状態のことを言います。感覚刺激を上手にコントロールして整理することができず、それが原因で子どもが苦しい思いをしてしまうことがあります。
・不注意、集中ができない
・順番が待てない、すぐに怒る
・気分の切り替えができない、こだわりがある
情緒面での問題としては、集中力が続かない、自分の感情を抑えることが難しく、衝動的に行動してしまうという傾向がみられます。それゆえに順番待ちができず割り込みをする、自分の想定外の結果を柔軟に受け入れられず、集団で決めたルールや時間などが守れないということがあります。
・言葉が出てこない
・話しかけても振り向かない
・自分が思っていることをうまく言えない
・助詞の間違い
言語面では、言葉を使ったコミュニケーションが上手にできない、伝えたい気持ちがあっても言葉に出して相手に伝えるということが難しい、というような苦手意識をもつ傾向があります。
・友達とうまく遊べない、みんなと同じ行動ができない
・ルールの理解ができない
対人面でのつまずきは、情緒面や言語面でのつまずきとの関連が強いです。
友達どうしで決めた遊びのルールや法則を理解することが苦手なために、友達とうまく遊べない。また、衝動的な行動をしてしまうため友達から距離を置かれてしまい、一緒に遊ぶことができないという場合もあります。
・じっとしていられない
・跳び箱、縄跳びやボール投げなどが大きな運動が苦手
・ひも結びや箸の使い方など細かな運動が苦手
動作面では、情緒面での問題がそのまま動作に表れることがあります。つまり、集中力が続かない・自分の感情をコントロールできないという情緒的問題がある場合、じっとすることができない、そわそわしてしまうという直接的な動作に表れるということです。また、感覚統合の発達過程であるボディイメージの形成、手指の機能分化がうまくいかず、身体を大きく使った運動や手先の細かな動きを必要とする動作が苦手であると感じてしまうことがあります。