2017年2月28日 10:00
クラインフェルター症候群って?男性にだけ発症するの?特徴や発達障害との関係性についても紹介します
Y染色体をもつ精子と卵子が受精するとXY染色体の組み合わせで男性が生まれ、X染色体をもつ精子と卵子が受精するとXX染色体となり女性が生まれます。
しかし、クラインフェルター症候群の男性では、何らかの原因で減数分裂がうまくいかず、性染色体がXXYやXXXYなど、X染色体が通常よりひとつ以上多くなってしまっています。
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なぜ性染色体の異常が起きてしまうのか、詳しい原因はまだ分かっていませんが、妊娠年齢はクラインフェルター症候群を発症するリスクのひとつに考えられています。
デンマークで妊婦の年齢でクラインフェルター症候群の発症を比べた調査では、40歳以上の妊婦では24歳以下の妊婦と比べて、クラインフェルター症候群の子どもは4倍多かったことを報告しています。
https://academic.oup.com/jcem/article-lookup/doi/10.1210/jc.2002-021491
Bojesen, A. et al. Prenatal and postnatal prevalence of Klinefelter syndrome: a national registry study.J Clin Endocrinol Metab. 2003 Feb;88(2):622-6.
クラインフェルター症候群の診断・検査
出典 : http://amanaimages.com/info/infoRF.aspx?SearchKey=10248003922
クラインフェルター症候群であるかどうかは、染色体検査をすることで診断を確定します。
クラインフェルター症候群を発症していると、第二次性徴以降に男性ホルモンの欠乏が原因で筋肉や骨密度の低下が進んでしまいます。その結果、将来骨粗しょう症になってしまう可能性もあるため、早期発見が重要とされています。しかし、第二次性徴以前には症状が現れにくいことから幼少時に診断することは難しいようです。実際にデンマークの調査では、第二次性徴以前にクラインフェルター症候群と診断されるのは10%未満にとどまるとされています。
ただ、第二次性徴以前にも精巣が小さくて硬い症状にくわえて、長い手足や言葉のおくれなどもあることがきっかけとなって診断されることもあるようです。もしこのような症状がある場合には、医療機関を受診してみましょう。