子育て情報『自傷行動とは?自閉症・知的障害のある人に見られる自傷行動の原因・対処法・相談先まとめ』

2017年2月28日 16:30

自傷行動とは?自閉症・知的障害のある人に見られる自傷行動の原因・対処法・相談先まとめ

ためにしかたなくやってしまう場合が多いです。周囲に求められることは、子どもが自傷行動をしなくてすむよう、環境を用意したりそれに代わるスキルを学習することです。

自傷行動は、してしまう原因も対処法も、子ども一人ひとりのケースによって異なります。そのため、その子がなぜ自傷行動に至るのかを考え、その子に合った自傷行動を防ぐための方法を見つけることが重要なのです。

今回は、その方法を3つのステップで紹介します。

一人ひとりの子どもの自傷行動の原因を調べるためにはいつ・どこで・だれと・どのような状況で、子どもがどんな自傷行動を起こすのか、その結果として子どもにとってどんな状況が生じているのかを観察することが大切です。着目するのは「状況」「行動」「結果」の3つです。それぞれを紙などに記録し、行動の前後の状況を把握します。


・状況……いつ・どこで・だれと・どんな状況だったか(子どもが自傷行動を起こす前に何が起きたか/起きていたか)
・行動……どのような自傷行動を起こしたか
・結果……自傷行動を起こした結果、状況はどのようになったか

例(回避・拒否)
・状況……食事中、お母さんが嫌いな食べ物を口に入れた
・行動……頭をテーブルに打ち付けた
・結果……食べなくて済んだ

この例では、「食べたくない」という拒否を伝えるための自傷行動であることがわかります。自傷行動を起こしている理由を推測することで、対応が考えられるようになります。このように、まずはその自傷行動が起きた状況を把握し、記録することが最初のステップです。

リンク先に、記入するのに便利な行動観察シートがあるので、活用するとよいでしょう。

http://www.edu.hyogo-u.ac.jp/mainou/yakudachi.htm
行動観察シート|井上研究室(鳥取大学井上雅彦教授)ホームページ
最初のステップで、自傷行動につながった状況を把握したら、自傷行動をしなくてすむにはどうしたらいいか、考えます。

先ほどの、嫌いな物を食べたくなくて自傷行動をしてしまう場合について考えてみましょう。

◇自傷行為が起きない工夫・環境調整をする
・少し食べたら好きな物を食べられるようにする
・お母さんも一緒に同じものを食べる
・無理強いはしない
・好きなテレビを観ながら食べていいことにする
・小さく切る
・どうしても食べられないものは出さない

◇どうしたらいいか、望ましい行動を教える
自傷行動が起きないように工夫する一方で、自傷行動の代わりとなる適切な行動やスキルを教えることも重要です。

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