2017年3月10日 19:50
臨床心理士とは?役割と資格、支援を受けられる場所、発達障害・不安障害の相談・療法・検査まとめ
スクリーニング検査は、たくさんある発達障害のうち、子どもの障害として可能性のあるものを絞り込むためのものです。スクリーニング検査には網羅性が重要視されるため、正確性はそれほど高くはありません。
かりに検査で陽性が出たとしても精密検査するかどうかの判断基準になるだけで、発達障害であることが確定するわけではないということに注意が必要です。
スクリーニング検査は乳児健康診査、1歳6ヶ月健康診査、3歳児健康診査などの場でも活用されています。代表的なスクリーニング検査には以下のようなものがあります。
・STRAW
・M-チャート
・ADHD-RS
・LDI-R
・PARS
臨床心理士は言葉をかけた時の子どもの反応や、話し方、質問を正しく理解しているのかなどのさまざまな反応をできるだけ詳細に観察して、子どもの特徴やくせを見つけようとします。
臨床心理士による、発達障害へのアプローチ
出典 : http://amanaimages.com/info/infoRF.aspx?SearchKey=11038009351
臨床心理士が心理アセスメントをした結果、発達障害の可能性が高いと判断したときや、すでに医療機関で発達障害と診断されているとき臨床心理士はどのような支援をしてくれるのでしょうか。臨床心理士と一概に言っても、臨床心理士の行う療法にはさまざまな種類があり、それぞれの臨床心理士によって療法が異なる場合もあります。
ここでは、発達障害へのアプローチとして代表的なソーシャルスキルトレーニングとペアレントトレーニングを紹介します。
ソーシャルスキルとは、抽象度が高く明確な定義が決まっているわけではありませんが、他人とよい関係を築き、社会に適応するために必要な能力だといえます。
発達障害の子どものなかには、支援を受けないままではソーシャルスキルを身につけることが難しく、友達と良好な関係をつくることが困難である場合や、集団生活が苦手な場合があります。ソーシャルスキルトレーニングは、スムーズに身につけられなかったソーシャルスキルを獲得するための療法です。
ペアレントトレーニングは、「親は子どもの最良の治療者」という考えからうまれた保護者向けのプログラムです。
ペアレントトレーニングにはいくつか種類がありますが、基本的には臨床心理士などの専門家のもとで講義・ワークを行うことが中心のプログラムです。