2017年4月27日 11:00
「僕だってママといたい…」自閉症の兄をうらやむ弟になんて言ったらいいの?
自閉症の長男が通う療育。はじめは親子通園日は次男も一緒だったのに
自閉症の長男は、3歳3ヶ月を過ぎたころ療育施設に通い始めました。その施設は、基本は長男1人で通園するのですが、週に2回ほど親子で通園する日があります。親子通園日には、私と長男が一緒にバスに乗り、療育施設で3時まで過ごし、バスで帰ってくるという日課になっていました。
幼かった双子の次男も、その日は一緒に療育施設に連れて行くことになります。
「お兄ちゃんの園は、お友達と上手に遊べなかったり、ごはんが一人で食べられなかったりする子ども達に、先生がやり方を教えてくれるところなんだよ。ママも先生に教えてもらうんだ。だからお兄ちゃんと一緒に行くんだよ」そう説明しておきました。
すると次男はこっくり頷き、嬉しそうについてきました。
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療育施設では、長男と同じクラスで特別に椅子をかしてもらい、手遊びしたり歌をうたったり……
先生方も次男に細やかに気を遣ってくださいました。
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私や長男、そして子ども達の輪に入れてもらい、幼稚園入園までの1年ほど、次男はそこで楽しい時間を過ごしたのです。
幼稚園に通い始めた次男。長男と私が療育に行こうとすると…
次の年、長男はそれまでどおり私と一緒に療育施設へ、次男は幼稚園に通い始めました。急に環境が変わったことで次男も戸惑いはあったでしょうが、初めは楽しそうに、今日遊んだお友達の名前を教えてくれたりしました。
けれどある朝、私が台所でサンドイッチを作っていた時です。
「わあ、サンドイッチいっぱいあるね。それ朝ごはん?」と次男が聞きます。
「うん。
でも半分はママのお昼ごはんだよ。今日はママ、シュウちゃんと一緒に行くからね。」
そう答えると次男の顔が曇りました。
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泣き出しそうな次男の顔を見て、私も胸が痛みました。
「ごめんね。ママはシュウちゃんと行かなきゃいけないんだ。帰ってきたら一緒に遊ぼうね」
それからというもの、長男との親子通園日になると次男は元気がなくなり、靴ひとつ履くにも時間がかかるようになりました。少しずつ次男のストレスが溜まっていくのが分かります。
「ママはシュウちゃんと僕、どっちが好き?」
そんな質問も投げかけてきます。
どちらも好きと言う言葉は次男は望んでいないでしょう。