2017年5月26日 14:00
「遊園地に行きたい!」引きこもりの娘の挑戦と失敗から学んだこと
と満足ながらも疲れた顔。帰りの電車に乗ってしばらくすると「もう降りたい」と言い出したのです。
途中下車してトイレに行ったり、ベンチに寝かせてみたりしましたがもう動くこともできません。駅の救護室で長い間休ませてもらったのですが、ひどい吐き気が治まらずとうとう救急車を呼ぶことになりました。やはりストレスが原因のようで、病院では「吐き気止めを飲んで少し休んでもらうことしかできませんね。入院するほどではないですし」と言われました。
それでも病院に運んでもらってベッドで休んでいるという状況に安心したのか、娘も次第に落ち着いてきました。そして、「タクシーで帰る」と自分で答えを出したのです。
タクシー代は大変痛かったですが、駅員さん、救急隊員さん、病院の方に親切にしていただき感謝の気持ちでいっぱいでした。
自分の楽しみのために出かけられるようになってほしい
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出典 : http://amanaimages.com/info/infoRF.aspx?SearchKey=11017015052
次の日、娘は私に言いました。
「いきなり遠いところにチャレンジしたのは失敗だった。今度はもう少し近いところにしたい」
「でもイベントに行けたのはうれしかったし、楽しかった」
「いろいろな人に迷惑をかけてしまったのが残念」
ああ、この子は何もかも分かっているんだ。たとえ失敗があったとしても、外出することを決して諦めていないことに、私は嬉しく思いました。
今回は失敗だったように見えるかもしれませんが、決して無駄ではなく、次の1歩を踏み出すための大切な経験だったと感じます。
それと、「もし外で具合が悪くなっても助けてくれる人たちがいる」ということを実感できたことも、娘にとってプラスになったと思います。以前、ひきこもりの子どもへの支援講演会で聞いたのですが、「次も一緒に行ってくれる?」と言えるようになったらひとりで行ける日も近いのだそうです。
これから先、高校などのこともどうしようか考えてはいますが、まずは娘が自分の楽しみのために出かけられるようになってほしいと願っています。それがきっと娘に生きていくための楽しみと力を与えてくれると信じています。
もちろん、「ママ、もういいよ」といわれるまではどこにでも付き合う覚悟です。
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