2017年5月28日 12:50
パーソナリティ障害とは?分類と症状、原因や具体的な治療法、周囲の接し方について徹底解説!
遺伝的要因が関与する割合については、双生児による研究を通して推定されることが多いです。ある疾患の遺伝率を求める場合、一卵性双生児と二卵性双生児で、一人がその疾患にかかっているとき、もう一人の兄弟がその疾患にかかる割合(一致率)を調べます。
遺伝性が高い疾患では、二卵性に比べて一卵性双生児での一致率がとても高くなります。一方で、遺伝率が低い疾患だと、一卵性双生児と二卵性双生児との間で一致率にあまり差は見られません。
このような方法を用いた研究によれば、パーソナリティ障害の遺伝率は50~60%ほどという結果もあるようです。
このことから、程度遺伝的要因はパーソナリティ障害に関連するが、それだけではない環境要因も影響すると言われています。
http://amzn.asia/3ISiRst
参考・出典:岡田 尊司『パーソナリティ障害がわかる本』ちくま文庫(2014)p.82
子どもの性格の形成に関して、親との関係は大きな影響を与えるといわれています。
そのため親子関係の変化する各段階におけるなんらかのつまづきによって偏ったパーソナリティが形成されて行く可能性も少なくないと考えられます。
例えば、乳児期に適切な世話や愛情を受けることができないと、安定した愛着が構築されず、外界や他者に対して不安や恐怖を抱くなるようになってしまう可能性があることが専門家によって指摘されています。
しかし、その可能性は様々にあるパーソナリティ障害の要因の一つにすぎません。また、どのような要因があるにせよ、原因探しが必ずしも治療の手助けになるわけではありません。時をさかのぼって過去をやり直すことができない以上、原因は原因として客観的に受け止め、「現実の問題に対して対応していく方法」について考えていくことが大切なのではないでしょうか。
http://www.mhlw.go.jp/kokoro/know/disease_personality.html
参考:パーソナリティ障害|厚生労働省
http://amzn.asia/6E9QkAc
参考:牛島定信『図解 やさしくわかるパーソナリティ障害』ナツメ社 (2011)
http://amzn.asia/3ISiRst
参考:岡田 尊司『パーソナリティ障害がわかる本』ちくま文庫(2014)
パーソナリティ障害と関連するその他の障害
出典 : http://amanaimages.com/info/infoRF.aspx?SearchKey=10179006074
パーソナリティ障害には、合併しやすい障害や疾患があると言われています。