子育て情報『自傷行為とは?痛くても行う理由や精神障害との関係、具体的な止め方、周囲の適切な対応を解説します』

2017年6月22日 20:00

自傷行為とは?痛くても行う理由や精神障害との関係、具体的な止め方、周囲の適切な対応を解説します

と「依存」があることです。例えば、リストカットをしている人でもだんだんと刺激に慣れてきて、頻度が増えたり、より深い傷をつけたりするようになる場合があります。

自傷行為をやめたくてもなかなかやめられない人は、タバコやアルコール依存のように、自傷行為によって脳内物質を分泌することに依存しているのかもしれません。

https://www.amazon.co.jp/dp/4772611452
参考書籍:松本俊彦/著者『自傷・自殺する子どもたち』(合同出版・2014)


自傷行為と精神障害の関係は?

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出典 : http://amanaimages.com/info/infoRF.aspx?SearchKey=10161013180

自傷行為をする子ども・若者に精神障害が多く認められることが知られています。また精神障害が原因となり、自傷行為が繰り返されることもあります。

これらの子ども・若者の精神障害としては、摂食障害と物質使用障害が多いです。摂食障害とは極度に食事を拒んだり(拒食)、逆に極端に大量の食事をとったり(過食)する状態で、場合によっては生命の危険に関わります。

物質使用障害は、アルコール依存症やたばこ依存症のように、あるものをやめたいと思っていても、使い続けてしまうような症状です。


他にも、気分の浮き沈みの激しい気分障害、過剰に不安や恐怖心を感じてしまう不安障害、社会のルールを守らないで行動してしまう行動障害、うつ病やADHD(注意欠如・多動性障害)などの並存が、自傷行為を行う子ども・若者の中にしばしば見られます。先天的な特性としてADHD傾向のある人が、その特性ゆえに周囲の人との関わりにつまづき、強いストレスを抱えている場合や、気分障害や不安障害などがあり冷静に物事を考えられない状態にある場合、自傷行為を行うリスクがより高まると考えられます。また、昔は自傷行為は境界性パーソナリティ障害の症状の1つだと誤解されていました。しかし、境界性パーソナリティ障害と自傷行為には、いくつかの似た特徴がありますが、自傷行為をしたからといって必ずしも境界性パーソナリティ障害だということではありません。

ただし現在では、自傷行為が単体でなんらかの精神障害や疾患の症状として定義されてるわけではないことに注意が必要です。自傷行為をしているから必ず精神障害というわけではありませんし、逆に精神障害のある人が全員自傷行為をしているわけでもありません。

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