ネグレクト(育児放棄)とは?ネグレクトの判断基準は?もし見つけたらどうする?
残念なことに、望まない妊娠であったり、子どもが何らかの障害や疾患などを持って生まれてきたりしたために、子どもを自分の子として受け入れられず、ネグレクトに至ってしまうケースがあるのです。ほかにも、「再婚相手の連れ子だから」という理由で子どもを愛せず、ネグレクトをしてしまう事例も報告されています。
そのほかには、保護者の知識不足がネグレクトの要因となることもあります。育児知識が不足しているために子どもに与えるミルクの量が不適切だったり、子どものケガや病気に対して、例えば病院に連れていくなど適切な対応を取れていなかったりする場合もネグレクトとなります。
また、保護者自身が虐待を受けて育った場合、自分の子どもに対しても虐待をおこなう可能性が高いとされています。
子ども側の要因として共通してポイントとなるのは、「養育者にとって何らかの育てにくさを持っている」ことです。子育てにおける「困りごと」によって親のストレスなどがたまり、ネグレクトへとつながってしまうことがあるのです。例えば、乳児、未熟児、障害児、慢性疾患を抱える子どもは、そうでない場合の子育てに比べて虐待のリスクが高まると言われています。
養育関係の要因としては、家庭の経済的困窮と社会的な孤立が大きく関係しているとされています。
経済的な困窮のために医療費が払えず、治療を必要とする子ども病院に連れていくことができないケースや、なんとか生計を立てるために保護者が長時間・夜間労働をしている間、子どもが「放置状態」になってしまうケースなどがあります。
孤立した家庭は子育てに関する知識・情報を持たなかったり、そうした情報にアクセスしにくかったりするほか、頼りにできる人がいないために保護者が精神的に追い詰められてしまうなどの理由で、ネグレクトを含む虐待全般が生じるリスクが相対的に高いと考えられています。
ネグレクトを受けている可能性のある子どもを見つけたら?
出典 : http://amanaimages.com/info/infoRF.aspx?SearchKey=28202000438
虐待から子どもを救うためには、第一に虐待が行われている疑いがあることが外部に認識され、その情報が関係機関に伝えられる必要があります。虐待を受けているのではないかと思われる子どもを見つけた場合、その内容を児童相談所に連絡することを「通告」