子育て情報『子どもの臨床心理アセスメントとは?知能検査や行動観察からどうやって子どもの特性を把握していくの?』

2017年6月30日 19:00

子どもの臨床心理アセスメントとは?知能検査や行動観察からどうやって子どもの特性を把握していくの?

また初回の面接はお子さんとカウンセラーとで行う面談の他に、どんな悩み事があるのかや、なぜこの相談機関を選んだのか、さらに家族構成や病歴といった基本的な情報を親御さんと共有する場が設けられます。

今後の治療について、適用される支援、相談機関の特徴などについても聞くことができます。心配な点があれば、面接の際に質問するとよいでしょう。


知能検査などの検査時のアセスメント

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出典 : http://amanaimages.com/info/infoRF.aspx?SearchKey=10161016828

特性を知るためには、知能検査や発達検査などの検査を受ける場合が多いです。しかし記事の前半でもご説明したように、検査結果だけで子どもの特性を判断してはいけません。このような検査は特性を客観的に把握したり、面談や行動観察だけでは分からない特性を見つけたりすることが目的です。

ここでは子どもが受ける検査の中でも、代表的な検査をご紹介します。

・ビネー式知能検査
対象年齢:2歳~成人検査

ビネー式知能検査は精神年齢(MA)と生活年齢(CA)の比である比例知能指数(比例IQ)を算出します。
生活年齢(CA)とは生まれてからの暦の上での年齢(暦年齢)を指します。一方精神年齢(MA)は、検査で解答できた問題の難易度がどの年齢のレベルにあるかによって判定されます。

ビネー式知能検査の中でも代表的であるのが、田中ビネー知能検査Ⅴ(ファイブ)です。検査対象が2歳から成人と幅広く、問題が年齢尺度によって構成されているため、通常の発達レベルと比較することが容易になっています。また、実施の手順が簡便であり、被検査者に精神的・身体的負担がかからないことが大きな特徴となっています。

・ウェクスラー式知能検査
対象年齢:WISC-Ⅳ5歳~16歳11ヶ月、WAIS-Ⅲ16歳~89歳、WPPSI 3歳10ヶ月~7歳1ヶ月

ウェクスラー式知能検査は言語性IQと動作性IQという測定概念を用いて、個人内差(個人の得意不得意)の測定をします。年齢に応じて児童版のWISC、成人用のWAIS、幼児用のWPPSIの3種類があります。

個人の能力の特徴をより分析的に捉えることができ、知的障害や発達障害のある人の場合、検査結果に一定の傾向が見られやすくなっています。
そのため、知的障害や発達障害の確定診断の際に、参考情報の一つとして用いられることがあります。

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