子育て情報『子どもの臨床心理アセスメントとは?知能検査や行動観察からどうやって子どもの特性を把握していくの?』

2017年6月30日 19:00

子どもの臨床心理アセスメントとは?知能検査や行動観察からどうやって子どもの特性を把握していくの?

カウンセラーなどの専門家による行動観察の方法は、大きく分けて自然観察法と実験観察法の2つがあります。

・自然観察法
子どもの自然な姿を観察する方法です。例えば、待合室での子どもの様子を観察し、参考にするといったことが挙げられます。

・実験観察法
例えば一定の時間子どもをグループで遊ばせて、その様子を観察する方法などがあります。チェックされているポイントは集団で遊べているか、友達とけんかをしたかどうか、乱暴をしていないか、独り言を言っていたかどうかなどです。

小さいお子さんの場合は、遊戯療法室で1人で遊んでいる様子を観察したり、親子や集団で遊んでいるところを観察したりします。母子分離不安が強いかどうか、多動、かんしゃく持ちなどの特徴があるかどうかなどが見つかります。

また親子遊びでは、親御さんがお子さんとどのように関わっているかについてもチェックされています。
例えばどのように指示を出しているか、どのように子どもの要求を受け止めているかなどです。これをもとに、カウンセラーからお子さんの接し方に関するアドバイスをもらえます。

行動観察により、子どもの発達状態や、対人傾向、行動傾向などの情報を得ることができるのです。


カウンセラーと子どもの、面接時のアセスメント

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出典 : http://amanaimages.com/info/infoRF.aspx?SearchKey=11017018979

子どもの特性を把握する手段の一つとして、面接があります。面接では、カウンセラーが子どもと対面で話すことで特性を把握します。話している内容はもちろん、話し方、表情、身振り、視線、手足の動きなど、総合的に判断していきます。

例えばカウンセラーが「おいくつですか?」と聞いたときに、お子さんが「おいくつですか?」とオウム返しをしてきたり、視線を合わせなかったりした場合、自閉症スペクトラムの可能性があるという仮説を立てることができます。しかしこの情報だけで決めつけることはなく、検査結果や行動観察で得た情報を踏まえて、特性を捉えていくのです。


面接ではカウンセラーと子どもの間に信頼を築くことが大切であるため、子どもが緊張しないように座る位置などの工夫がされています。例えば視線恐怖がある子どもの場合、カウンセラーは横並びに座ったり直角に座ったりして、話しやすい環境が整えられています。

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