2017年7月30日 16:00
”理系ラブ”な私は、算数障害。叶わぬ恋経て、オトナになって
高校生の進路相談、私の希望を先生が二度見したのは
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「これ、間違いじゃないわよね?」
進路相談の場で、担任・F先生は戸惑うように私を見つめた。その高校では2年生から大学進学コースの文系及び理系、専門学校及び就職希望者のためのコース、3通りのクラスに分かれるのであった。1年生の冬に希望コースを決め、それに基づいて進路相談をする。向かい合わせに座った私は、きっぱりと答えた。
「間違いじゃないです」
私が用紙にチェックを入れたのは「進学・理系コース」。
彼女が驚くのも無理はない。なぜなら私は算数障害だからだ。
あいまいさのない、数字の世界が大好きだった
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高校1年生の初夏、中間テストの返却時。
「人には得意不得意があるとは言いますが、こんなにも差が開く人もいるのか、と驚きましたね」
F先生の言葉に、クラス中がどっと笑った。誰なんだろう、どれくらい差があったのだろう。私も笑っていた。
成績表を渡され、私の笑顔は凍りつくことになる。“こんなにも差が開く人”は、他でもない私だったからだ。
現代国語と古文、英語のリーディング及びグラマーは、ケアレスミスによる1点マイナスで99点。
数学は三択問題1問だけが正解して、3点だった。我ながら衝撃的過ぎて、他の教科の点数を覚えていないほどだ。
何が衝撃かというと、点数の激しい開きだけではない。私は授業を理解しているつもりでおり、なおかつ家では数学の予習復習ばかりしていたから。
そこまでやって、3点。
しかも三択問題。解せない。本当に解せない。
好きこそものの上手なれというではないか。そう、私は数学や理系教科が大好きだった。
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衝撃を受けてはいたが、自分が計算について不得手であることを、このときに知ったわけではない。
小学校低学年のころは、さしたる周囲との差はなかったように思える。「あれ?」と感じ始めたのは、図形の面積、立体の体積の計算を覚えるころだった。