共同注意とは?アイコンタクト・指さしと子どもの発達の関係、自閉症との関連、発達を促す工夫をご紹介!
たとえ、大人の方が「その遊びの楽しさがわからない」と思ったとしても、まずは一緒に同じことをしてみてください。
楽しさそのものがわからなくても、お子さんは、保護者の方が同じことをしていると気がつきます。ミニカーを「はい、どうぞ」と言いながら手渡すなど、やり取りの中で積極的に声をかけることも効果的です。このように子どもの遊びに積極的に関わっていくと、最初は一方的だったとしても、次第にコミュニケーションが生まれていきます。
自閉症スペクトラムのある子どもをはじめ、人よりも物に対する興味が強い子どもにとっては、楽しい活動を共有しあうことが人間関係の最初の一歩。
物の世界を介しても、大人との活動が心地いい刺激であるならば、子どものほうから答え返す力が強まってきます。
物との関わりに加えて「共有できる楽しさ」が加わると、「また〇〇してみよう」という活動の積み重ねができていくはずです。人とのやり取りの中で活動を積み重ねていくことによって、発達は進んでゆきます。
自閉症スペクトラムと共同注意の関係
出典 : http://amanaimages.com/info/infoRF.aspx?SearchKey=11038023083
共同注意は、子どもの発達を確かめるためのひとつの指標とされています。そのため、子どものための1歳半健診でも、検査項目として取り入れられています。
読者の方の中には、乳幼児期健診を受けたとき、共同注意が見られないといわれ、このサイトを見てくださっている方もおられるのかもしれません。
発達が遅れていると、障害があるのではないかと心配される場合もあると思います。ここでは、自閉症スペクトラムのある子どもの発達的な特徴についてお伝えします。
自閉症スペクトラムはコミュニケーションの面で特有の特性がある発達障害です。自閉症スペクトラムのある人の中には、乳幼児期の頃を振り返ってみると共同注意の発達の難しさがあった場合もあるといわれています。
自閉症スペクトラムの乳幼児期の特徴としてほかに以下のようなものが挙げられます。
・養育者と目が合いにくい
・名前を呼んでも振り向きにくい
・「あうー」「まむまむ」などの喃語が出にくい
・物に対する興味関心がとても強い
などです。
また、このような場合もあります。視線の追従、命令の指さしなどはできるけれど、感動の指さしをしないことがあるということです。