2022年9月1日 06:15
わが子の「できないこと」に注目していませんか?母からほめてもらえなかった私が考える、障害の有無にかかわらず必要だと思う関わり方
これって、赤ペンでテストのできていないところだけチェックする添削先生によく似ています。
Upload By 立石美津子
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食事中に「手づかみしないで」「こぼさないで」「正しく箸を持って」「よくかんで食べなさい」「よそ見しないで」「好き嫌いしないで」とダメ出しされたら、食欲が減退し、食べる楽しみがなくなってしまいそうです。
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そんなときは「嫌いなブロッコリーを一口食べたね」「お箸、昨日よりも上手に持てるようになったね」と、まず成長した点をほめてから課題を出すようにした方がよいと思います。
できていることに着目しよう
片付けない場合
NG例
「なんで散らかすの!」「どうして片付けないの!」と、おもちゃを片付けないことばかりにスポットを当てて叱る。
OK例
たまたま片付いている状態をすかさず見つけて「わあ、片付いている、頑張って片付けたね」と声をかける。
おもちゃの奪い合いで兄弟や友達と喧嘩ばかりしている場合
NG例
「どうしてお友達と仲良くできないの!」
「貸してあげなさい!お兄ちゃんでしょ!」
OK例
一緒に静かに遊んでいる瞬間を捉えて、「お友達と譲り合って仲良く遊べているね」とほめる。
最初から最後までずっと喧嘩しているわけではありません。できている瞬間を見逃さないことがポイントだと思います。
グズグスしている場合
NG例
「グズグズしていたら幼稚園に遅刻しちゃうでしょ!」
OK例
さっと靴下を履いた瞬間を捉えて「わあ、あっという間に履けたね」と声をかける。
行動でも、文字の書き取りでも、必要以上に細かく添削をされることは子どもにとっては嫌なことです。それに、親も先生も大変です。
良い行動にスポットを当てて強化する方法の方が楽だと思います。親としてはなかなか難しいかもしれませんが、その方がきっと上手く行くような気がします。
(監修・鈴木先生より)
相手の立場に立って考えることが苦手で空気を読まずに思ったことをストレートに言うのは自閉スペクトラム症の特性の一つです。
「Not unable, but able」の考えが重要です。子どもに何ができないかではなく、何ができたかを見ることが大切です。できたところをほめてあげればいいのです。
多動だった子どもが椅子に座っているだけでも「よく座っていられたね」