子育て情報『18トリソミー(エドワーズ症候群)の症状、特徴は?出生前診断で分かる?原因や遺伝、予後や治療法、21トリソミーや13トリソミーとの違いも解説【専門家監修】』

2023年1月28日 12:15

18トリソミー(エドワーズ症候群)の症状、特徴は?出生前診断で分かる?原因や遺伝、予後や治療法、21トリソミーや13トリソミーとの違いも解説【専門家監修】


18トリソミー(エドワーズ症候群)とは――どのような特徴・症状がある?

18トリソミーとは、18番染色体が3本あるために、成長・発達の遅れやさまざまな疾患・合併症を持つ体質です。1960年代にイギリスのジョン・H・エドワーズらによって報告されたことにちなみ「エドワーズ症候群」とも呼ばれています。約3,500~8,500人に1人の割合で誕生する、比較的頻度の高い染色体異常症です。男:女=1:3で、女児に多く見られます。半数以上は生後1週間以内に亡くなり、生後1年まで生存する割合は約10%とされてきました。

父親・母親それぞれから受け継いだ染色体は23対(1~22番の常染色体と1対の性染色体)あり、それぞれ2本で1対となり、合計46本あります。トリソミーとは、何らかの原因によってある染色体が1本多く存在し、2本ではなく3本になった状態のことをいい、染色体が合計47本となります。染色体がトリソミーとなって染色体異常症になることを、「トリソミー症候群」と呼びます。
何番染色体が3本かによってあらわれる症状などが異なります。

具体的に18トリソミーにはどのような特徴や症状があるのでしょうか。

18トリソミーの主な特徴や症状として、胎児期からの成長障害が見られ、出生時も低身長であることなどが挙げられます。また、重い知的障害を伴います。特徴として、下記のものが挙げられます。

頭部:重度の小頭症、後頭部突出など

先天性心疾患:大部分のお子さんに心室中隔欠損があります。また、その3分の2では心房中隔欠損や動脈管開存も合併しています。

呼吸器:横隔膜弛緩症、上気道閉塞、無呼吸発作など

消化器:食道閉鎖、鎖肛、胃食道逆流など

泌尿器:馬蹄腎、水腎症、そけいヘルニアなど

筋骨格系:多指症、合指症、 内反足と揺り椅子状足底、橈側欠損(親指側の形成に特徴がある状態)、関節拘縮、側弯症など

耳:変形を伴う耳介低位、難聴など

そのほか、腎芽腫(ウィルムス腫瘍)や肝芽腫などの悪性腫瘍が見られることもあります。


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先天性心疾患に基づく左右シャント(欠損孔の存在によって本来はない左心室から右心室への血流)によりうっ血性心不全や肺高血圧が進展しやすくなります。また、消化器や呼吸器に病変が起こることが多く、無呼吸発作による呼吸不全をきたしやすく、これが心疾患とともに生命予後に大きく影響すると言われています。

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