子育て情報『手づかみ食べはいつから?しない場合の原因や対処法も/小児科医監修』

手づかみ食べはいつから?しない場合の原因や対処法も/小児科医監修


手づかみ食べはなぜ必要?手づかみ食べはいつから始まる?子どもの発達について解説

離乳食は、生後5〜6ヶ月から始めることが推奨されています。最初は、10倍がゆをなめらかに裏ごししたものをゴックンと飲み込むことからスタートしますが、生後7〜8ヶ月ごろになると、水分を減らしたメニューも舌と上顎ですりつぶして食べられるようになります。

そして生後9~12ヶ月頃になると、離乳食は1日3回になり、栄養の大半を離乳食からとるように。かむ力もだんだんとついてきて、やわらかくゆでた野菜などを前歯でかじりとり、歯ぐきですりつぶしながら食べるようになります。この頃になると、手指も発達し、手のひらでものを握ったり、親指と人差し指でつまんだりといった細かい動作が徐々にできるようになってきます。食事の時、子どもがお皿のなかに手をのばしてさわろうとする仕草も増えてくるかもしれません。

こうした仕草が見られるようになったら、ぜひ離乳食にも手づかみで食べられるメニューを取り入れ、十分に手づかみ食べをさせてあげましょう。

手づかみ食べは、食べ物を見て確かめ、手でつかみ、口へ運んで食べるという「目と手と口の協調運動」です。
この3つの協調運動は、スプーンやフォーク、箸などの食具を使うためにも重要です。手づかみ食べをたっぷり経験することで、食具を使いこなす土台も育まれていきます。

また、この時期は「自分でやりたい!」という意欲が芽生えてくる頃です。食べ物をつかんで投げたり、ベタベタの手で顔や頭、テーブルなどをさわったり、お皿をひっくり返したりと、保護者にとっては困った行動に見えることも増えますが、ここはぐっとこらえてできる限り子どもの自由にさせてあげましょう。

子どもは手指をセンサーにして、食べ物の形状や温度を感じ取りながら、「落としたらどうなる?」「手でにぎるとどうなる?」とさまざまなことを学んでいる最中です。

食事用のビニール製やシリコン製のスタイを使用したり、食事いすの下にレジャーシートや新聞紙を敷いたりすることで、食べこぼしの片づけは少しラクになるでしょう。


子どもが手づかみ食べしない4つの原因、手づかみ食べしないことでの影響とは?

手づかみ食べは、9ヶ月頃から多くの子どもに見られますが、なかには自分から食べ物に手を伸ばそうとしない子どももいます。子どもが手づかみ食べに興味を示さない理由としては、以下の4つが考えられます。

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