子育て情報『小児喘息の原因は?アレルゲンや症状、発作を和らげる治療など【医師解説】』

2023年9月30日 16:15

小児喘息の原因は?アレルゲンや症状、発作を和らげる治療など【医師解説】


小児喘息とは?症状、特徴、原因など。「アレルギーアンケート」結果も

喘息は、ある種の刺激によって気道に炎症が起こり、狭くなることで呼吸が苦しくなる状態を繰り返す病気です。気道とは、気管や気管支と呼ばれる、鼻や口から吸いこんだ空気を肺まで送る空気の通り道のことを言います。

喘息がある人の気道は、慢性的な炎症があり過敏になっているため、ちょっとした刺激でも発作を起こしてしまいます。小児期に発症するケースを小児喘息と呼びます。2~3歳までの発症が約60~70%、6歳までが約80%といわれており、小児喘息がある患者さんの大部分は、小児期で治癒します。

喘息の症状はさまざまですが、発作が起こると「呼吸困難」「ゼーゼー、ヒューヒューという喘鳴」「咳き込む」などの症状が表れます。発作は夜間から早朝にかけて生じやすいのが特徴です。


喘息の診断は「症状の特徴や出現時期、頻度」「喘息の家族歴」「生活環境」などを聞いたりするほか、血液検査や呼吸機能検査などを行うことがあります。本人が症状を伝えるのが難しい場合などは、発作の様子を動画で撮影しておくと医師にも伝えやすく、おすすめです。

喘息の重症度は、症状の頻度と強さで分類します。治療方法を決めるため、重症度の評価はとても大切です。

・軽症間欠型
頻度は週1回未満で夜間の発作は月2回未満。症状は軽度で持続しない。
・軽症持続型
頻度は週1回以上だが毎日ではなく、夜間の発作は月2回以上。月1回以上、日常生活や睡眠が妨げられるぐらいの発作がある。

・中等症持続型
頻度は毎日で、夜間の発作は週1回以上。週1回以上、日常生活や睡眠が妨げられるぐらいの発作があり、短時間作用性吸入β2刺激薬がほとんど毎日必要。
・重症持続型
頻度は毎日で、夜間発作もしばしばある。日々の生活に制限が生じるぐらい症状が強い。
・最重症持続型
重症持続型のうち、さらに治療を強化する必要があるものをいう。

https://www.mhlw.go.jp/new-info/kobetu/kenkou/ryumachi/dl/jouhou01-07.pdf
参考: 成人喘息の疫学、診断、治療と保健指導、患者教育|厚生労働省

小児喘息の原因は完全には解明されていませんが、主な原因として「遺伝」「アレルギー」「ウイルス感染症」「食事」などが考えられます。両親のどちらかに喘息がある場合、発症リスクは25%、両親ともに喘息がある場合は50%になります。

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