子育て情報『指しゃぶりはいつまでOK?歯並びへの影響、発達障害との関連も【医師監修】』

2024年2月16日 16:15

指しゃぶりはいつまでOK?歯並びへの影響、発達障害との関連も【医師監修】

ほかにも、外でたくさん遊んでエネルギーを発散させるなど、生活環境の変化で改善する場合もあります。

一時的に指しゃぶりが減っていても、子どもの不安が高まったタイミングで再開することも考えられます。そういった場合、例えば寝るときには手を握りながら声をかける、寝つくまで寄り添う、お気に入りのぬいぐるみと一緒に寝るなど、指しゃぶりをしなくても安心できる工夫をしていきましょう。

また、「指しゃぶりをすると歯並びが悪くなる」と聞いたことがあるかもしれません。指に吸いだこができてしまうほどの強い指しゃぶりや、長期間の指しゃぶりが続いていると、前歯が突出したり隙間が空いたりなど歯並びへの悪影響が懸念されます。

歯並びが悪くなると、さらにさまざまな影響が出る可能性があります。前歯が出ていることで口が閉じづらくなると、口呼吸が多くなりがちになります。その結果、口腔内が乾燥しやすくなり、虫歯や口臭の原因にもなります。
また、言葉の発音がうまくできなくなる可能性も指摘されています。

目安として4歳を過ぎても指しゃぶりが続いている場合は、かかりつけの小児科医や歯科医、臨床心理士などに相談してみましょう。

https://www.jschild.med-all.net/Contents/private/cx3child/2006/006503/018/0513-0515.pdf
参考:小児科と小児歯科の保健検討委員会著「指しゃぶりについての考え方」小児保健研究 第65巻(2006)第3号p.513~515


指しゃぶりは発達障害や発達の特性と関係がある?

指しゃぶり自体は多くの子どもに見られる行動ですが、発達障害や発達に特性がある子どもの場合は、自己刺激行動の一つとして行うことがあると考えられています。

自己刺激行動とは、自分自身に刺激を与える行動のことで、自分の身体や物をたたく、ひもなどをぐるぐる回す、同じ場所を走り回るなどがあり、指しゃぶりもその一つである可能性があります。

自己刺激行動が起きる原因として、覚醒状態の維持や急な感情への対応、手持ちぶさたの解消などが考えられています。また、五感から受ける刺激を過剰に感じる「感覚過敏」、反対に刺激を感じづらい「感覚鈍麻(どんま)」といった特性が背景にある場合もあるといわれています。指しゃぶりがあるだけでは、発達に特性があると判断はできませんが、ほかにも心配なことがある場合は、子どもの発達に関する機関に相談してみるといいでしょう。

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