切る、むく、分ける……縫う!? 家庭でできるモンテッソーリ教育
ビーズを使い、数の具大量や十進法で桁が上がることを体感したり、数種類の切手を交換して掛け算を覚えたりします。
■文化教育
「ことば」と「数」以外の幅広い分野を学びます。世界地図パズルや時計などの教具に触れながら、子どもの知りたいという要求に応えるのです。分野を統合した「総合学習」のようなものです。
幼稚園や教育施設で使用される教具は360種類にものぼり、すべて体系的につながっています。赤、青、黄の三原色をベースにした色鮮やかなものが多く、優れた教育的効果を発揮するだけではなく、子どもが思わず触りたくなるような魅力あふれるものばかりです。
モンテッソーリで学ぶ子どもの「お仕事」
モンテッソーリは著書の中で、「大人の仕事が生産的労働であるならば、子どもの仕事は人間を形成すること」と述べています。「つまみたい」「並べたい」といった衝動も、子どもの内面からあふれる自立への強い欲求であると言えるでしょう。
つまり、家庭の中での自立や人間形成につながる事柄はみんな、子どもが自分自身を創るための「お仕事」でもあるのです。
「モンテッソーリのメソッドを家庭で取り入れるためには、何よりも大人の子どもに対する接し方を重視する必要があります」と語るのは、モンテッソーリ教育施設「吉祥寺こどもの家」園長の百枝義雄先生。まずは、子どもをよく「観察」することから始めましょう。親にとっては不可解に見える子どもの行動にも、子どもが大きく成長するヒントが隠されているのです。子どもの “こだわり” と “伸びる能力” の関係性は以下です。
同じことを同じ順序で繰り返したい「順序へのこだわり」
→段取り力へ発展
同じことを同じようにしたい「習慣へのこだわり」
→集中力を育てる
同じ場所に同じ人がいないと気持ちがわるい「場所へのこだわり」
→倫理観へ発展
高いところに乗って歩きたい「運動へのこだわり」
→バランス感覚をつける
3本指を使いたい「指先運動へのこだわり」
→器用な手先をつくる
(引用元:東洋経済ONLINE|家でもできる「モンテッソーリ教育」のコツ)
このように、「こだわりを満足させることで伸びる能力」について理解できていれば、家庭でもモンテッソーリのメソッドを取り入れやすくなるはずです。
家庭で子どもの能力を引き出すポイント
次に、モンテッソーリ教育を取り入れた簡単な遊びをご紹介します。