質問には質問で返す!? 「論理的思考」と「問題解決能力」を鍛える親子の会話テクニック
みなさんは普段、お子さんとの会話でどのようなことに気をつけていますか?親子の会話は、コミュニケーションを深めるだけではなく、子どもに安心感や自己肯定感を与える役割も果たします。
また、「お母さん、お父さんは私の話をちゃんと聞いてくれている」「ぼくの話に興味を持ってくれている」というプラスの感情は、子どもの脳にも良い影響を及ぼします。今回は、親の質問力によって子どもの論理的思考を育てるコツをご紹介します。ぜひ参考にしてくださいね。
親子の会話は “その瞬間” を大切に
教育学者の有元秀文氏は、著書『学力をグングン伸ばす親の「質問力」』(扶桑社)で次のように述べています。
家庭でのコミュニケーション、親子の会話はその子は将来人間関係を作るベースとなり、人間的な魅力を生む基礎となります。親子の会話はおろそかにしてはいけないのです。親に話したばかりに怒られたり、自分の行動や考えを否定されたりすると、子どもは「親に話さない方がいい」と思うようになってしまいます。これが、親子の会話がなくなる原因の一つだということは間違いありません。
(引用元:有元秀文(2018),『学力をグングン伸ばす親の「質問力」』,扶桑社.)
忙しくしていると、つい「はいはい」と適当に相づちを打ったり、「また今度じっくり聞かせて」と後回しにしたり、子どもとの会話を億劫に感じることもありますよね。それはきっと、「会話なんていつでもできる」「今じゃないといけない理由がない」という思いがあるからではないでしょうか。しかし、子どもにとっては「今」が大事で、後回しにされると「話を聞いてもらいたい」という気持ちもしぼんでしまうのです。
ついどちらかが一方的に話してしまったり、軽く返事をするだけで終わったりと、親子だからこそおろそかになってしまいがちな日々の会話。それは「脳にとってもあまり良くない」と、文教大学教育学部教授で小児科医の成田奈緒子先生は説きます。脳を刺激する親子の会話は「論理的思考」がカギになるとのこと。
前頭葉を刺激するためには、親のほうが論理的な考え方を言葉にして伝えていくこと、そしてできるだけ豊かな語彙を用いて、きちんとした言葉遣いで話しかけていくことが重要です。
(引用元:洋泉社MOOK(2017),『子どもの脳を伸ばす 最高の勉強法』,洋泉社.)
具体的にはどのように話しかければいいのでしょう。