子育て情報『子どもが賢く育つ家はどうつくる? 一級建築士がアドバイスする家とインテリアの使い方』

子どもが賢く育つ家はどうつくる? 一級建築士がアドバイスする家とインテリアの使い方

小さいうちは下の棚を使っていた子どもも、成長するうちにそれらの本に興味を持ちはじめるでしょう。「そろそろ読めるかな」と挑戦して「やっぱりまだ読めない」とあきらめても、またいずれ挑戦するはずです。そうした、より高みを目指す姿勢が、賢い子に育つための下地となってくれるのです。

八納啓創さんインタビュー_子どもが賢く育つ家03


家の使い方に対する夫婦間の価値観の共有が重要

そして、まずなによりも夫婦で家の使い方に対する価値観を共有することが大切であり、大前提となります。リビング学習やダイニング学習をどうするのか、子ども部屋の扱いはどうするのか、そういったことについて夫婦で話し合って、できるだけ価値観を一致させることが理想です。

たとえば、母親は「わたしは小さい頃にひとり部屋で育って寂しかったから、子ども部屋はいらない」、父親は「俺はきょうだいと同部屋だったから、子どもに個室を絶対与えてあげたい」というように、両親の意見が完全にバラバラだと、子どもは混乱してしまいます。

もちろん、子ども自身に注目することも大切です。夫婦で話し合って、「小さい頃はダイニングで勉強をさせて、中学生になったら個室で勉強させる割合を半々くらいにしようか」といった方針になったとしても、子どもがダイニング学習でしっかり成果を出し続けていればそのままでもいい。
子どもの様子を見ながら夫婦で話し合って、家や個室の使い方の方針をつねに更新していきましょう。

八納啓創さんインタビュー_子どもが賢く育つ家04


子育ては親が思っている以上に大変で当然

それから、これは直接的に家の使い方についての話ではありませんが、もうひとつつけ加えるなら、子育てそのものに対しての認識を夫婦で改めてほしいと思います。

いま、共働き家庭が増えているとはいえ、やはり家庭での子育ての中心を担うのは母親でしょう。その母親のなかには、「子育てが難しい」「きちんと子育てできないわたしは駄目な人間だ」と思っている人も多いものです。でも、きちんとできなくて当然なのです。

そもそも、日本の家庭の歴史を振り返ると、戦前までは大家族で住んでいて、子育てを担うのは子どもの祖父母でした。子どもの両親は働きに出ていたわけです。しかも、心理学的にも子育てをするための最適年齢は50歳以上といわれています。
そう考えると、戦前の日本では理想的な子育てができていたといえます。

ところが、1950年代以降にアメリカのライフスタイルを取り入れた結果、核家族化が進んで子どもと祖父母との関係性は希薄になり、子育ては主に母親の仕事になりました。

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