ホントに役立つ? “痴漢冤罪保険”の実態と疑いをかけられたときの対策
それだけのサービスのために、毎月毎月590円を払い続けるというのも、どんなものなのでしょうか?
一方で、痴漢と間違われて気が動転しているときに、以前何かで読んだ“あるべき行動”をその通りにとることができるのか。
また、「わたしはやっていない。絶対に痴漢はやっていない」と言い続けても、それで本当に周囲の態度が軟化してくれるものなのか。
結局はお金を払って弁護士と委任契約を結んで法的に闘っていくしかないのであれば、弁護士の知り合いなんていやしないし、初動の48時間の弁護士費用も負担してくれてそのまま提携弁護士に代理人を頼めるならば、安心料としては月590円は高くない 。
そういう考え方もあるでしょう。
●痴漢が憎むべき犯罪であることは言うまでもないが、一方で痴漢冤罪に遭ったらたまったものではない
痴漢が被害者の心身を深く傷つける憎むべき犯罪であることは間違いなく、本当に痴漢行為をはたらいた犯人には罪を償い、反省してもらわなければなりません。
一方で、本当にやっていないのに痴漢の疑いをかけられ住所も身元も言って逃げも隠れもしていないのに3週間も身柄拘束されたのでは、一市民、一サラリーマンとしてはたまったものではありません。
その意味では、普段の生活で弁護士との接点など持っていない一般の市民が、不幸にしてそのような“たまったものじゃない”事態に遭遇してしまったときのための“安心料”として『痴漢冤罪ヘルプコール』付きの保険に加入しておくことは、あながち無意味ではない ように思います。
パパがそのことを考えるにつけ不安で不安で眠れないというのであれば、ママもその気持ちはわかってさしあげて、月590円の保険に入られるのもいいのではないでしょうか。
筆者といたしましては古典的な対策かもしれませんが、パパのみなさんが満員電車に乗る際にはバッグを前に抱え、両手ともつり革ないし手すりにつかまっていただくという痴漢被疑回避法をこれからも続けていただくしかないのではと思います。
【参考リンク】
・男を守る弁護士保険・女を守る弁護士保険 | ジャパン少額短期保険株式会社(https://www.japan-insurance.co.jp/lawyer/)
●ライター/鈴木かつよし(エッセイスト)
●モデル/藤沢リキヤ