ママにはわからない? 男の子の育児はパパが主導で行ったほうがいいワケ
こんにちは。コラムニストの鈴木かつよしです。
筆者には既に結婚して子どももいる長女より15歳も年下で、今まだ中学生の男の子がいます。
娘のときも自分なりに頑張って育児に携わったつもりではあるのですが、息子に関しては「娘のとき以上に父親の自分が責任をもって子育てにかかわった方がいいのだろうなあ」と感じる今日このごろです。
ではなぜそう感じるのでしょうか?それは、よく言われる「社会性や我慢のようなものは父親が教えるべきだ」といった理由からではありません。
男の子特有の感性を、「身近にいる人間では男親である自分がいちばんよくわかってやれるのではないか」という理由からです。
“男の子のプロ”を自認する保育学者の小崎恭弘先生の論説を参考にしながら、このことについて考えてみたいと思います。みなさんもご一緒に考えてみませんか?
●男の子は“自分が興味をもった目の前にあるもの”が全て
“習い事”や“お稽古事”が長続きするのは女の子でしょうか?男の子でしょうか?
もちろん簡単に一般化することはできませんが、筆者の印象としては女の子の方が長続きするケースが多いようにみえます。
男の子の場合、親がいくら押しつけてもそれが本人の興味とマッチしたものでなければ「暖簾に腕押し」です。
一方で、ピアノの音色を本能的に「自分の音だ」と感じた男の子は、女の子にはあまり見られないような集中力でピアノにハマって行く傾向があるようにみえます。
また、たまたまテレビで観た“ウルトラ・ヒーロー”の魅力に憑りつかれてしまった男の子なら、親に買ってもらったヒーロー図鑑や怪獣図鑑で数百種類に及ぶヒーローや怪獣の特徴をつぶさに説明できるようになったりします。
つまり、男の子の場合は“自分が興味をもった、目の前にあるもの”が全て なのです。
それ以外の物事は男の子にとってはどうでもよく、他人がどうだったとかこうだったとかいう話には一切関心がありません。
“男の子の育児の専門家”として数多くの著書がある、保育士で大阪教育大学教育学部准教授の小崎恭弘先生は、男の子のこういった特徴について『男の子はオタク』であると表現されています。
筆者が息子の子育てに関して妻まかせではなく自分が相応の責任感をもってあたらなければいけないと思う理由はまさに、男の子のこういった“オタク性”というか“マニアックさ”のようなものを理解したうえでかからないと、小崎先生も複数の著書の中で指摘しているように男の子が本来もっている“良さ”をつぶしてしまうのではないか と考えるからなのです。