子育て情報『餓死するケースも!? 知られざる「日本の子どもの貧困問題」の深刻な現状』

2016年5月12日 20:00

餓死するケースも!? 知られざる「日本の子どもの貧困問題」の深刻な現状

子どもの貧困率(17歳以下の子ども)の国際比較(2010年)/出典:OECD(2014)Family database “Child poverty”

日本の、漠然とした“豊かな国”というイメージは、本当に実質を伴っているのでしょうか?少なくとも、何もかも持っている子どももいれば、食事さえ満足に与えられない子どももいます。

彼らをとりまく経済状況に、大き過ぎる“格差”が横たわっているのは紛れもない事実です。

●両親が抱える問題は多種多様……“負の連鎖”で貧困が続いていく

学校の給食費や修学旅行費を支払うことができず、就学援助を受けている家庭も近年は増加傾向にあります。

こうした制度を利用しながら徐々に経済的安定を目指していければ良いのですが、親の収入が伸びない理由もさまざまで、簡単に解決できないのが現実です。

【代表的な貧困の原因】
・親の病気、精神疾患
・ひとり親家庭(離婚、死別など)
・親が非正規労働者、定職につかない、収入の良い仕事に就けない
・親の孤立化(周囲のアドバイスと無縁、生活保護などの公的援助制度について無知など)
・親の借金

親が学歴を必要としない、何か特殊な技能を持っている場合は別ですが、たいていの場合、親の低学歴は貧しさの連鎖を引き起こす要因となっています 。

親の学歴が乏しくても「自分の子どもには同じ苦労をさせたくない」と勉強に力を入れる親は立派ですが、残念ながら、自分の学歴が乏しいと子どもの学歴も重要視しない 傾向があります。また、子どもに勉強させたくても塾に通う費用を捻出できない家庭も多くなっています。

家庭が自己負担する教育支出(学習費)の内訳/
出典:文部科学省「平成26年度子供の学習費調査」

グラフが示すように、現代では学校以外の教育費がかなりの割合を占めます。
貧困が原因で、子どもの学力に格差が生まれてしまう現実は否めません。

①親が低学歴で、収入の高い仕事に就けない

②子どもが生まれても塾の費用が捻出できず、子どもが進学をあきらめる。または、進学先が限定される

③子どももまた収入の高い仕事に就くことができず、成人後も貧困に苦しむことになる
収入が伸びないフラストレーションを子どもにぶつける形で、虐待が行われるケースも少なくありません 。

こうした虐待や貧困の連鎖を絶つためには、貧困層の子どもが希望の進学先に進めるための制度や、専門家による親への指導が必要です。

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