2020年にスタート!? 小学校での“プログラミング学習”必修化へ賛否
いま、教育現場が大きく変わろうとしています。2020年を目標に、小学校でプログラミングの授業を必修化させようという動きがあるのです。
IT関連ビジネスが拡大していくなか、WebエンジニアなどのIT人材の不足が問題になっています。その対策として先日、文部科学省が打ち出した方針です。
日本の義務教育にとって大きなターニングポイントになりそうなこの改革。実は、子育て世代のママ・パパたちの耳にはあまり届いていないようです。
情報セキュリティメーカーのデジタルアーツ株式会社は、0歳から6歳までの子どもの保護者672名を対象にアンケートをとりました。
それによると、この方針について「知らない」と回答した保護者が54.5%にものぼることが明らかになりました。
未就学児童の保護者の半数以上が知らない改革が、小学校で行われようとしているのです。
●これまでの経緯
この方針は、もちろん急に決定したことではありません。まずは、これまでの経緯を簡単におさらいしておきましょう。
2012年、中学校の技術家庭科で『プログラムによる計測・制御』が必修になりました。
アルゴリズムやフローチャートの書き方を学び、実際にプログラムを組んでロボットを操作するなどの授業が各校で行われています。
続く2013年6月には、政府の成長戦略の中に“義務教育段階からのプログラミング教育等のIT教育を推進する ”という内容が盛り込まれました。
それを受けた文部科学省が有識者を集めて会議などを行い、2016年4月、小学校でのプログラミング教育必修化を検討する旨が発表されたのです。
●賛成or反対? 保護者たちの声
子育て中のママ・パパたちはこの改革についてどのように感じているのでしょうか。
ここからは賛否の声を紹介していきましょう。
●賛成派の声
『子育てが一段落ついて、さて改めてオフィスワークを探そうと思っても、パソコンスキルを求められて挫折……そんなことばかりでした。時代によって、仕事に必要なスキルというのは変わってくるはず。将来食いっぱぐれないためにも、先を見越した教育は必要 です』(50代女性/飲食店パート/大学生、高校生のママ)
『海外に比べて日本は、IT教育がとても遅れていると感じます。うかうかしていると海外からの移民に、日本人の仕事が奪われてしまうのでは。そうならないためにも、幼いうちから学ばせていくべきでしょう』(30代男性/会社員/中学生のパパ)