子育て情報『やる気がなさそうな長男のサッカーがしんどいのよ問題』

2019年9月11日 13:17

やる気がなさそうな長男のサッカーがしんどいのよ問題

でも、ボールを蹴るときは楽しそうにしていて、辞めるとは言わない。コーチは叱ったりせず「おいでね~」と声掛けし、温かく見守ってくれました。

したがってお母さんも、ピッチで寝転がる子を黙って1年間見守り続けることができました。結果、次の年は寝転がることも逃げることもなくなりました。彼はサッカーに目覚めたのです。その後仲間と一緒にサッカーを楽しく続けました。

このように、子どもには大人から温かく見守られなくてはいけません。私はそれを「温かい放牧」と呼んでいます。
結果を求めない。出来栄えで判断しない。子どもがやりたいと言うことを、親の経済的、肉体的、物理的な条件がそろえばやらせてあげてほしいと思います。

ああ、島沢さんはイジワルだ。相談しなきゃよかった、と思われているかもしれません。でも、この連載をもし読んでいただいたうえでご投稿されたのならば、私が「子どもファースト」だとわかっていただけると思います。

■今は頑張っているように見えなくてもこれから少しずつ変わっていく。親が信じてあげよう

やる気がなさそうな長男のサッカーがしんどいのよ問題

(写真はご質問者様及びご質問内容とは関係ありません)

それに、お母さんのお気持ちは痛いほどわかります。


目の前で頑張っているように「見えない」息子に苛立ちますよね。私の息子も走るのが苦手なサッカー少年でした。みんなが動き始めているのに、ひとりだけ集中力が切れるのか地面を見ています。ボールから目を離しっぱなしなので、味方のキーパーからのパスが息子の後頭部に当たることなど日常茶飯事でした。

ああ、いやだ。みっともない。やめてほしい。なんとかしてよ。
恥ずかしい。

そう思いますよね。 でも、その子を産んで育てているのは私なんです。

ダメなところがあれば、成長できるよう見守らなくちゃ。中学年、高学年になると少しずつ変わっていきます。親が信じてあげましょう。せっかく、お母さんのおかげでサッカーという成長できる場所を手にしたのです。お母さん、がんばれ。


やる気がなさそうな長男のサッカーがしんどいのよ問題
島沢優子(しまざわ・ゆうこ)スポーツ・教育ジャーナリスト。日本文藝家協会会員(理事推薦)1男1女の母。筑波大学卒業後、英国留学など経て日刊スポーツ新聞社東京本社勤務。1998年よりフリー。『AERA』や『東洋経済オンライン』などで、スポーツ、教育関係等をフィールドに執筆。主に、サッカーを始めスポーツの育成に詳しい。『桜宮高校バスケット部体罰事件の真実そして少年は死ぬことに決めた』(朝日新聞出版)

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