何をやっても楽しそうじゃない子のテンションを上げる練習を教えて
はとても重要です。一国のサッカーを強くしたいと考えたら、プロや日本代表といったトップだけを鍛えようとしても実現しないでしょう。サッカーに出会う子たちが、いかにサッカーを好きになってくれるか。ファンをつくらなくてはいけません。
そう考えると、ドイツのようなすでに4回もW杯を手にした(西ドイツ時代を含め)強豪国でも、子どもたちがより楽しくなる方法を模索しつつ普及への努力を惜しまない。その姿を見ていると、子どもたちみんなが上手くなること、底上げがいかに重要なのかがよくわかります。
対する日本は、1993年にプロ化したばかりで、W杯も最初の出場は98年フランス大会からというサッカー後進国です。私たち指導者は、多くの子どもたちがサッカーを大好きになってくれるようにもっと努力しなくてはいけないと思います。
もっと他のメニューや、詳しいやり方や他のメニューを知りたい場合は、手前みそではありますが、私の本を手に取ってみてください。練習方法に触れているものとしては、『池上正の子どもが伸びるサッカーの練習 』(池田書店)『「蹴る・運ぶ・繋がる」を体系的に学ぶ ジュニアサッカートレーニング』(カンゼン)の2冊があります。無論ですが、ネットその他でも情報は得られるはずです。
■楽しそうじゃない子たちから好みの練習を聞きだすしつもん
次に、子どもたち個々への接し方についてお話しします。
私は基本的に、楽しくやっている子、集中できている子にはあまり声をかけません。その部類の子どもたちは、自分で勝手に上手くなっていく要素がすでにあります。
したがって、楽しそうじゃない子や、難しい顔つき、困ったような様子の子どもに積極的に話しかけます。
例えば、「こうしてみたら?」「こんなことはどう?」とかかわります。
彼らとの時間を増やします。「こんな練習はどう?」「どんな練習が好き?」と彼らの好みや気持ちを聞きます。そうやって手厚いサポートをしてあげてほしいと思います。決して、「これは楽しい(はずだ)からやってごらん」と一方的に押し付けたり、「これができるようにならないと」など抑圧的にふるまってはいけません。
■子どもたちのテンションの上げ方は......
(写真は少年サッカーのイメージです。ご相談者様、ご相談内容とは関係ありません)
技術面も丁寧に指導します。
例えばキックが上手いけれどドリブルが下手な子には、ドリブル練習の時は一緒についてあげます。