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「日本リスキリングコンソーシアム」はこのほど、会員登録者のうちエンジニア職を除く5,694名を対象に、AI学習に関する調査を実施しました。■調査背景日本リスキリングコンソーシアムは、誰もが活躍できる社会を目指し、あらゆる人のスキルをアップデートするリスキリング※1に取り組むための新たな試み。国や地方自治体、企業など250以上の参画団体から構成されています。(主幹事:グーグル)2022年6月に発足し、様々な企業によるトレーニングプログラムの提供や、就職支援、副業・フリーランス・アルバイトなどの幅広い就業機会の提供、スタートアップ企業による就職希望者への採用機会の提供など、パートナーシップの輪を広げることで、全国の人々が学び続ける機会を創り出しています。2024年12月時点で、参画団体数は250以上、参画団体による提供プログラム数1,500以上、会員数は16万人以上にのぼります。今回、AI人材育成を加速させるための提言をまとめた「AI人材白書」※2の発行にあたり、日本リスキリングコンソーシアム会員登録者を対象とするアンケート調査を実施。同調査では、AI人材を「技術者や開発スキルを有するスペシャリストではなく、AI(生成AIを含む)を活用し業務において具体的な成果を上げることができる人材」と定義しています。AI人材育成を取り巻く状況・課題や提言などの詳細は「AI人材白書」にて確認できます。※1 リスキリング:新しい職業に就くために、あるいは、今の職業で必要とされるスキルの大幅な変化に適応するために、必要なスキルを獲得する / させること。(出典: 経産省/リクルートワークス研究所)※2 「AI人材白書」URL:■AI学習のきっかけは「興味があったから」が76.9%で最多にAIスキル習得者2,731名に、AIスキルを習得しようと思ったきっかけを聞いたところ、「AI技術に興味があったから」が76.9%で最も多く、次いで「業務の効率化が必要だと感じたから」67.7%、「学習や自己成長の一環として取り組んだ」45.4%となりました。■「具体的な業務成果をあげられる」(=AI人材)は18.7%にとどるAIスキル習得者3,686名に、AIスキルによって得られる成果について聞くと、「ある程度の成果を上げることができるが、改善の余地がある」39.3%、「成果を上げるためには、さらなる学習やサポートが必要」34.5%に。「具体的な業務成果を上げることができる」と回答した人は18.7%にとどまる結果となりました。■“AI人材”のAI利用状況は「所属企業・組織による導入で業務に利用」が6割超AIスキル習得者3,686名に、所属する企業・組織でのAI利用状況と習得したAIスキルによって得られる成果について尋ねたところ、「業務において具体的な成果を上げることができる」と回答したのは、“AIをオフィシャルに利用できる環境があり、業務に利用している人”は63.4%、“オフィシャルではないが、個人的にAIを利用している人”は36.6%となりました。また、「ある程度の成果を上げることができるが、改善の余地がある」への回答割合は両者でほぼ差はないものの、「成果を上げるためには、さらなる学習やサポートが必要」や「具体的な成果を上げることは難しい」では、“AIをオフィシャルに利用できる環境があり、業務に利用している人”に比べて、“オフィシャルではないが、個人的にAIを利用している人”の回答割合が多い結果となりました。■“AI人材”の学習時間は「31時間以上」が最多にAIスキル習得者2,192名に、学習に費やした累計時間と習得したAIスキルによって得られる成果について聞いたところ、「業務において具体的な成果を上げることができる」と回答した人の42.8%が「31時間以上」学習したと回答。一方、AI学習時間が20時間未満(「〜1時間」「2〜5時間」「6〜10時間」「11〜20時間」)の人では、「ある程度の成果を上げることができるが、改善の余地がある」が計61.7%、「成果を上げるためには、さらなる学習やサポートが必要」が計71.1%となりました。■AIスキル習得の継続ハードルは1位「時間」、2位「モチベ」日本リスキリングコンソーシアムでAI関連のプログラムを受講したことがある924名に、AIスキルの習得を継続する際に感じる主な課題を尋ねると、1位「学習に必要な時間を確保することが難しい」52.1%、2位「モチベーションを維持することが難しい」38.9%、3位「実務に応用するのが難しいと感じる」32.3%となりました。■企業・組織に求める支援、3位に「実務でAIスキルを活用する機会を提供」日本リスキリングコンソーシアムでAI関連のプログラムを受講したことがある929名に、AIスキルの習得を継続するために所属企業・組織からどのような支援があったらよいかを質問したところ、1位「学習費用の負担」59.8%、2位「学習時間の確保」53.6%、3位「実務でAIスキルを活用する機会を提供」40.7%となりました。■調査概要調査時期:2024年9月10日〜2024年10月2日調査方法:インターネット調査調査対象:日本リスキリングコンソーシアム会員登録者(非エンジニア職)5,694名引用元:※調査結果の数値は小数点第二位以下四捨五入(エボル)
2024年12月19日ビジネス特化型オンライン英会話事業「Bizmates」を展開するビズメイツは、対人ではない英語学習アプリのみで、半年以上英語研修を続けている会社員411名を対象に、英語学習アプリを使用した研修に関する実態調査を実施しました。■英語研修の目的、「海外出張の準備のため」が約半数「Q1.お勤め先で英語研修を行っている目的を教えてください。(複数回答)」(n=411)と質問したところ、「海外出張の準備のため」が49.6%、「社員の福利厚生のため」が40.4%、「顧客対応(インバウンド)のため」が38.7%という回答となりました。■約8割が、研修の目的が「達成できている」と実感Q1で「わからない/答えられない」以外を回答した人に、「Q2.利用している目的を達成できていると思いますか。」(n=403)と質問したところ、「かなり達成できている」が23.9%、「やや達成できている」が54.3%という回答となりました。■目的達成の要因、「効果的なインプット学習を行える」が6割超にQ2で「かなり達成できている」「やや達成できている」と回答した人に、「Q3.達成にはどのような要因があると思いますか。(複数回答)」(n=315)と尋ねると、「効果的なインプット学習を行える」が61.9%、「パーソナライズされた学習プログラム」が41.9%、「ゲーム感覚で気軽に学習できる」が40.3%という回答となりました。■アプリでの学習、「会話練習」や「文法学習」が上位に「Q4.利用しているアプリで学習しているものについて教えてください。(複数回答)」(n=411)と聞いたところ、「会話練習(例:AIとの対話、ビデオチャット)」が53.8%、「文法学習(例:文法ドリル、クイズ形式)」が52.1%、「発音練習(例:発音評価、口の動きのガイド)」が44.3%という回答となりました。■最も足りないと感じるスキルは「スピーキング力」「Q5.アプリでの学習を通じて、最も足りないと感じるスキルを教えてください。」(n=411)との質問では、「スピーキング力」が28.0%、「リスニング力」が18.2%、「リーディング力」が15.8%となりました。■約9割が、アプリのみの英語学習に「限界」を実感「Q6.アプリのみでの英語学習を通じて、英語力の向上に限界を感じた経験はありますか。」(n=411)と質問したところ、「かなりある」が30.0%、「ややある」が59.1%という回答となりました。■限界を感じる理由は、「実際の会話と異なる」などQ6で「かなりある」「ややある」と答えた人に、「Q7.限界を感じた理由を教えてください。(複数回答)」(n=366)と聞いたところ、「リスニング教材が実際の会話と異なる」が54.4%、「スピーキングの機会が少なく、流暢に話せない」が36.3%、「ビジネスで使う内容と乖離している」が35.2%という結果となりました。◇「文法的に正しい文章かわからない」や「疑問を解消することが難しい」などの声もQ7で「わからない/答えられない」以外を回答した人に、「Q8.Q7で回答した以外に、限界を感じた理由があれば、自由に教えてください。(自由回答)」(n=365)と質問したところ、「文法的に正しい文章を話しているのかわからない」や「質問や疑問を解消することが難しい」など152の回答を得ることができました。<自由回答・一部抜粋>・文法的に正しい文章を話しているのかわからない。・発音が真似できない。・実際に英語で話す機会が少ない。・テキスト通りなら会話できるが、テキスト以外の会話が出てきた時の対応力がない。・現地の人の話すスピードが段違いに早い。・モチベーションが保ちにくい。・質問や疑問を解消することが難しい。■6割強が、英語力上達のために「継続的な学習が重要」「Q9.英語力をより上達させるために重要だと思うことを教えてください。(複数回答)」(n=411)との質問では、「継続的な学習」が62.5%、「実践的な英語練習」が48.7%、「個々に合った学習プログラム」が41.8%という結果となりました。■まとめ今回は、対人ではない英語学習アプリのみで、半年以上英語研修を続けている会社員411名を対象に、英語学習アプリを使用した研修に関する実態調査を実施しました。まず、英語研修を行う目的として「海外出張の準備のため」(49.6%)が最も多く、78.2%が研修目的を達成できていると回答しました。目的達成の要因としては、「効果的なインプット学習を行える」(61.9%)が最も評価されています。アプリでの学習を通じて、最も足りないスキルとして約3割が「スピーキング力」を挙げており、実践的なコミュニケーション力の課題が浮き彫りになっています。さらに、89.1%がアプリのみの学習に限界を感じており、その主な理由として「リスニング教材が実際の会話と異なる」(54.4%)、「スピーキングの機会が少なく、流暢に話せない」(36.3%)といった、実践面での課題が指摘されました。こうした中、英語力をより上達させるためには、「継続的な学習」(62.5%)や「実践的な英語練習」(48.7%)が重要との認識が示されました。今回の調査では、英語学習アプリが基礎的な語学力の向上に一定の効果を発揮する一方で、実践的なコミュニケーション力の向上には課題があることが示唆されました。企業のグローバル化が進む中、社員の英語力向上のためには、アプリ学習に加えて、実際の対人コミュニケーションの機会を提供することが重要といえるでしょう。■調査概要調査名称:英語学習アプリを使用した研修に関する実態調査調査方法:IDEATECHが提供するリサーチPR「リサピー®︎」の企画によるインターネット調査調査期間:2024年11月11日〜同年11月12日有効回答:対人英会話アプリ以外の英語学習アプリのみで、1年以上英語研修を続けている会社員411名出典元:※合計を100%とするため、一部の数値について端数の切り上げ処理を行っています。そのため、実際の計算値とは若干の差異が生じる場合があります。(エボル)
2024年12月13日マイナビは、20~50代の正社員のうち、2024年10月に転職活動を行った人と、今後3ヶ月で転職活動を行う予定の人計1,369人を対象に「2024年冬ボーナスと転職に関する調査」を実施しました。■約2人に1人は「賞与が少ない」ことが転職の理由に賞与が少ないことを理由に転職をしたことがある人は49.2%(「一番大きな転職理由だった」21.4%+「一番ではないが転職理由だった」27.8%)となり、転職理由となった人の賞与の平均額は30.8万円でした。年代別では20代で、「一番大きな転職理由だった」が30.6%とほかの年代と比べて高く、20代は賞与額の少なさが転職の理由になる傾向があるようです。■理想の賞与額は平均87.3万円、現実とのギャップは約37万円今年予想している冬の賞与額は平均50.4万円で、生活に必要最低限だと思う冬の賞与額は平均53.7万円、その差は3.3万円に。また、自分の仕事に見合う理想の賞与額は平均87.3万円となり、予想賞与と理想の賞与の差は36.9万円でした。今年の冬の賞与額について、「物価高を考慮した額で支給されると思うか」聞いたところ、もっとも多かったのは「そう思わない(32.7%)」となり、「あまりそう思わない(28.7%)」と合わせると6割以上が賞与額に物価高が考慮されないと考えていることがわかりました。■2人に1人以上が「前年の冬の賞与額に納得していない」前年もらった冬の賞与額に納得感があるかどうか聞いたところ、「納得していない」は51.3%(「あまりそう思わない(29.0%)」+「そう思わない(22.3%)」)となり、半数以上でした。直近の評価に対しての納得感についても、「納得していない」は56.1%(「あまりそう思わない(31.9%)」+「そう思わない(24.2%)」)で、半数以上に。これら2つの値には0.736の強い相関※が見られ、賞与に納得していない人は評価にも納得してない傾向にあることがわかりました。賞与額への納得感がない理由としては、「評価へのフィードバックが無い」「正当に評価されていない」などの回答が目立つ結果に。一方で、納得感があると答えた人の理由は、「上司からのフィードバックに納得感があった」「会社の業績についての説明がきちんとあった」などの声が挙がっています。評価の高低に関わらず、丁寧に評価や賞与額に関する説明の場を設けることで、納得感が生まれるケースもあるようです。※2種類のデータ間の関連性(相関関係)の強さを示す指標。「1」「-1」に近いほど相関関係は強くなり、「0」に近いほど相関関係がないと判断されている。■賞与額に対して「フィードバックなし」は半数以上に評価制度で個人に差をつける場合、全員が納得する評価を下すことは非常に困難であると考えられます。しかし評価の高低に関わらず、「説明の場」を設けることで納得感が生まれているケースが見られたため、ここからは「賞与の納得感」と「フィードバックの有無」についての関係をみていきましょう。「賞与額に対するフィードバック」有無について、もっとも多かったのは「フィードバックも結果の共有もない(32.5%)」で、次いで「簡易的なフィードバックがある(28.5%)」でした。「フィードバックがない」と答えた人は52.6%(「フィードバックは無く、結果のみ知らされる(20.1%)」+「フィードバックも結果の共有もない(32.5%)」)で、多数派となりました。「賞与の納得感」と「フィードバックの有無」の相関係数は0.504となり、フィードバックの有無は賞与への納得感に影響しているようです。年代別でみると、若年層ほどフィードバックを受ける機会が多いことから、賞与額への納得感も高い傾向がみられました。また、「賞与の納得感」と「賞与額」についての相関係数は0.175とほぼ無関係であり、賞与額が高ければ納得感も高いというわけではないことがわかります。生活に最低限必要な賞与額の水準は満たされるべきではあるものの、それ以上に関してはフィードバックの有無が納得感に関係していると考えられます。◇【調査担当者コメント】キャリアリサーチラボ研究員朝比奈あかり氏厚生労働省の毎月勤労統計調査によると、2024年9月の実質賃金はマイナスとなっており、物価の上昇に対する賃金の推移に注目が集まっています。今回の調査では、約2人に1人以上が賞与額の少なさを理由に転職した経験があることが明らかになりました。特に20代は、ほかの年代と比べて賞与額の低さが転職の大きな要因となっている傾向にあります。大幅な賞与の増額が難しい場合でも、生活に最低限必要な水準が満たされるよう、企業側には賞与金額の増額が求められていると考えられます。一方で、増額が難しい場合であっても、賞与額への納得感は高められる可能性があることが明らかになりました。調査結果からは賞与額に対する納得感は、フィードバックの有無と関連していることがわかりましたが、その一方で「フィードバックを受けていない」人は半数以上という結果でした。今後、企業が従業員の賞与への納得感を高めるためには、フィードバックのルール化とその実施が不可欠になるのではないでしょうか。特に管理職層の負担軽減を図りつつ、公平で透明性のある評価制度を構築することが求められます。これにより、従業員のモチベーション向上と企業全体のパフォーマンス向上が期待できるでしょう。■調査概要2024年冬ボーナスと転職に関する調査調査期間:2024年11月1日〜4日調査対象:・スクリーニング調査:従業員数3名以上の企業に所属している全国の20-50代の正社員・本調査:上記のうち、前月転職活動を行った人、今後3ヶ月で転職活動を行う予定の人(3ヶ月以内に中途入社した人を除く)調査方法:外部パネルによるインターネット調査有効回答数:スクリーニング調査 31,924件本調査 1,369件出典元:(エボル)
2024年12月11日帝国データバンクはこのほど、リスキリングに対する企業の取り組み状況やその内容、課題について調査を実施しました。■注目度が高まるリスキリング、企業の意識は?人手不足が深刻化するなか、「人への投資」による生産性向上は、企業経営にとって看過できないテーマとなっています。賃上げ機運が高まるなか、人材の確保・定着に欠かせない賃上げ原資を確保するためには、一人当たりの労働生産性を高めることが求められています。リスキリングとは「新しい職業に就くために、あるいは今の職業で必要とされるスキルの大幅な変化に適応するために、必要なスキルを獲得する/させること」。世界経済フォーラムにおいては、2018年から3年連続でリスキリングセッションが開催されました。日本では「骨太の方針」に盛り込まれ、2022年に岸田前首相がリスキリング支援として5年間で1兆円を投じると表明したことを皮切りに、政府も助成金などあらゆる支援策を積極的に講じています。石破首相の所信表明演説でもその重要性が触れられるなど、近年はより一層注目度が高まっています。そこで実施された今回の調査。どんな実態が明らかとなったでしょうか。■リスキリングに取り組んでいる企業は、わずか8.9%リスキリングに関する取り組み状況について尋ねたところ、「取り組んでいる」と回答した企業は8.9%にとどまりました。また、今後に意欲的な「取り組みたいと思う」は17.2%となり、合計した「リスキリングに積極的」である割合は26.1%という結果でした。一方、「取り組んでいない」は46.1%にのぼり、半数近くが消極的である現状が浮き彫りに。加えて「意味を理解できない」(9.5%)、「言葉も知らない」(10.1%)がそれぞれ約1割にのぼっており、現時点でリスキリングへの取り組みは十分とはいえない結果となっています。リスキリングに「取り組んでいる」企業に関して業種別でみると、デジタル人材として高度なITスキルが求められる「情報サービス」が20.5%で唯一の2割台でした。行員に対するデジタル教育が活発化してきた「金融」も19.5%と高く、この両業種が突出して高くなっています。また、リスキリングの取り組み状況を規模別でみると濃淡が表れました。大企業では「取り組んでいる」企業が15.1%で最も高く、中小企業では7.7%、小規模企業では6.0%にとどまっています。今後「取り組みたいと思う」と感じる割合においても、大企業の方が高い割合となりました。■人手不足を抱える企業ほど、リスキリングに取り組む傾向リスキリングは労働生産性を高める効果が期待できることから、人手不足を解消させる一手となり得えます。そこで、同調査で同時に尋ねている従業員の過不足感別に取組状況を見ると、人手不足(従業員が「不足」と回答)を感じている企業では、リスキリングに取り組んでいる割合は10.0%に。従業員が「適正」「過剰」と感じている企業より高い結果となりましたが、大きな差はみられませんでした。その背景として、「限られた人数で仕事をしているため、様々な研修を受けさせる時間がない。それよりも日々の指導や会議の場での指導に重点を置いている」(木材・竹材卸売、京都府)や「やりたいことは山ほどあるが、人材不足が足を引っ張っている」(一般貨物自動車運送、埼玉県)など、リスキリングに注力する人材や時間を捻出することが難しく、取り組みたいと考えながらも着手することができない状況があると考えられます。■取り組み内容は「状況把握」「オンラインツールの活用」が上位にリスキリングに「積極的」(取り組んでいる/取り組みたいと思う)な企業に対して、その内容を尋ねたところ、新たな人材の発掘につながる「従業員のスキルの把握、可視化」が52.1%で最も高くなりました。ほとんどの項目でリスキリングに「取り組んでいる」企業の方が高い割合を示したものの、当項目では「取り組みたいと思う」企業の方が高い結果に(48.3%→54.0%)。まずは従業員の状況を把握したうえで「従業員の技術習得ために講習の受講や資格取得を促している」(電気機械器具修理、千葉県)のような進め方をしているようです。次いで「eラーニング、オンライン学習サービスなどの活用」(47.5%)が上位となり、オンラインツールの活用は半数近くにのぼりました。他方、政府が積極的に講じている「給付金・助成金などの申請・受給」は17.5%と低位に。「助成金をもっと使いやすいものにしてほしい」(不動産管理、大阪府)などの意見もありました。■リスキリングに対する課題は「時間・人材の確保」が高い割合にリスキリングに取り組む上での課題について尋ねたところ、「対応する時間が確保できない」(42.1%)、「対応できる人材がいない」(38.9%)が特に高くなりました。また、「取り組んでいない」企業と「取り組んでいる」企業それぞれにおける課題を分析すると、「取り組んでいない」企業においては時間・人材・ノウハウ・費用などのリソース不足が大きな課題となっていました。他方、「取り組んでいる」企業においては従業員のモチベーション維持に課題がある企業が多く見られました。企業からは、「明確な目的と達成目標がないまま行ってもモチベーションは下がるだけで、成果は望めない」(無床診療所、千葉県)といった声が多数あがっています。加えて、従業員の属性によってモチベーションが左右されてしまうといった意見も。企業からは、「将来の生産性向上に繋がるが、高齢化する技術者へのモチベーションの維持が難しい」(土木建築サービス、愛知県)や「派遣人材はスキルやルールを教えても契約終了という現状があり、教える側のモチベーションにも支障がある」(旅館、群馬県)のような意見が聞かれました。■今後の見通しリーダーの推進力が欠かせないリスキリング、目的と目標の設定がモチベーション維持のカギ最新の調査では企業の約半数が正社員不足を感じており、人手不足は慢性化しています[1]。そのなかで政府が掲げている「人への投資」の大本命ともいえるリスキリングに取り組んでいる企業は、8.9%とごく一部にとどまっていました。また、業種や企業規模によって取り組み状況には差が見られ、その手段としてはオンラインツールが活用されている実態もみられました。そうしたなか、リスキリングに取り組む課題については、取り組みの有無で違いが鮮明に表れました。取り組んでいない企業では時間や人材などのリソース確保が難しく、それに対して取り組んでいる企業では「モチベーションの維持」が課題となっている現状が浮き彫りとなりました。リソースの確保やモチベーションの維持といった課題の解消に向けて肝要となるのは、経営層を中心としたリーダー層による推進力。「新しいことを学ぼうとする従業員はかなり少なく意欲を感じないため、まず経営層が取り組んでいる」(給排水・衛生設備工事、愛知県)といった声が代表されるように、まずはリーダー層から率先して取り組むことが導入部分においては欠かせません。リソースの確保においても、通常業務との優先順位によってどうしても時間などの確保が難しく、「会社から言われたからやるというだけでは、消極的な対応に終始するのでは」(建物売買、神奈川県)という意見が聞かれます。こうしたケースにはリーダー層による意思決定と推進が必要であり、「1名だが、従業員に国家資格キャリアコンサルタントを取得させてリスキリングを主導させている」(学習塾、島根県)や「マイスター制度を導入して、全ての部署で技能、技術、知識の向上を計画的に進めている」(建設機械・鉱山機械製造、埼玉県)といった環境整備や制度構築の事例は、中小・小規模企業からも多く寄せられました。また、モチベーションの維持に向けては目的と目標の設定が要となります。目的のないまま新たな技術の取得を奨励してもリスキリング自体が目的化してしまい、従業員自身が自ら取り組もうとする姿勢は醸成しにくい状況です。リスキリングを行うことによって何を得られるのかなど、既存業務の向上や新規事業の創出など企業の戦略に基づいた目的を設定しつつ、本人のキャリアビジョンに寄り添い合意を得ながら進めていくことが欠かせません。多くの企業から「新しい技術の習得により、他の業界・会社への転職が容易に行えるようになることに危機感がある」という懸念の声が相次いでいます。しかし、デジタル時代が急速に進展するなか、リスキリングに取り組まないリスクにも目を向ける必要があります。DXなど新たなテクノロジーに対応できる人材を育成しながら労働生産性を高め、事業を発展させられるかどうかは企業の将来を大きく左右するといえるでしょう。[1] 帝国データバンク「人手不足に対する企業の動向調査(2024年10月)」2024年11月13日発表■調査概要調査期間:2024年10月18日〜10月31日調査対象:全国2万7,008社有効回答企業数:1万1,133社(回答率41.2%)※なお、リスキリングに関する調査は2022年9月に続いて2回目だが、今回は設問内容を変えて調査を実施引用元:(エボル)
2024年11月28日今回のお悩み「節約のモチベーションを保つには?」常に節約を心がけていても物価高で出費がかさみ、イヤになってしまいます。どうしたらモチベーションを保てますか?(30代前半/営業事務)■節約のモチベーションを維持するのは難しい?日々節約を心がけて生活をしていても、この物価高でなかなか貯蓄につながらないと、モチベーションが保てなくなるのは仕方のないことです。とはいえ、ここで散財してしまいダイエットのリバウンドのように逆戻りしてしまうのは、もったいないですよね。今一度、節約をしてお金を貯める目的を考えてみてはいかがでしょうか。◇節約傾向が続いている状況株式会社ロイヤリティマーケティング「第61回Ponta消費意識調査2024年10月発表(※)」によると、冬のボーナスの使い道として「貯金・預金」が減少傾向ながら、11年連続で1位となっています。また、同調査では消費者の節約傾向として、「節約したい」派は66.8%となり、前回調査より0.1ポイント減少していました。とはいえ、節約傾向は続いています。◇節約はなんのためにするのか?節約は日ごろのお金をやりくりして、出費を減らすことです。しかし、それだけではその効果が分かりにくくなってしまい、モチベーションを保つことが難しくなってしまいます。大切なのは、やりくりで浮いたお金をどのように貯めて、貯めたお金で何をするのか、目的や目標を立てることなのです。◇「貯金・預金」の用途は老後の生活への備えがトップ前述の調査の中で、「貯金・預金」の用途(複数回答可)で最も多く回答があったのが、「老後の生活への備え」62.6%で、続いて「将来の消費への備え」(住宅購入、子供の学費など)45.3%、「収入の変化への備え」30.8%、「病気や災害への備え」25.2%でした。このことからも分かるように、目的や用途を決めてお金を貯めることもモチベーションを保つ一因となるでしょう。■節約のモチベーションが保てなくなる原因節約のモチベーションのモチベーションが保てなくなる原因はさまざま。私自身の経験や、相談者の方のお話しで多かったものを挙げてみました。「お金が貯まったと思ったら、大きな出費で貯まったお金が消えてしまった」せっかくお金が貯まってきたと思ったら、家電が壊れて買い替え費用に充てて、振り出しに戻った気持ちになった。「他人との生活を比較して、自分の生活がみじめに思えた」友人や同僚などが旅行へ行った、○○を購入したといった話の中で、自分の生活と比較してみじめに思えた。「節約にこだわるあまり、やりたいことができずに生活が楽しめなくなった」何を買うにも安いものを選んだり、旅行に誘われてもお金が減ってしまうと思ったりするなど、お金を使うことに罪悪感を持ってしまうようになった。「目標数字を達成してしまい気が抜けてしまった」100万円といったキリの良い数字が貯まり、それ以上貯めるモチベーションが無くなってしまった。このようにモチベーションが保てなくなる原因はさまざまですが、自分自身がどのようなときに保てなくなるのかを考えてみましょう。ここからは私自身も行っているモチベーションを上げるいくつかの方法を紹介します。■モチベーションを上げる5つの方法1.目標を決める例えば、5年後に住宅購入するための頭金を1000万円貯めるといった、「いつまでにいくら貯めるのか」を明確にすると節約をする目的が明確になります。ただ100万円貯めるという数字上の目標よりも、具体的に○○のためにと目標を決めると良いでしょう。2.「貯蓄ノート」を付けて資産額を見える化する毎月の貯蓄額を記入して、累計貯蓄額がどんどん増えることで、がんばろうとやる気が出ます。3.「目的別」とは別に「特別費」の貯蓄をしておくせっかく目的のために貯めていたお金を、家電購入といった別の用途に使ってしまうと、モチベーションが下がる原因に。目的のための貯蓄とは別に、「特別費」として、高額かつ突発的な出費に備えた貯蓄があると良いでしょう。4.記憶に残るお金の使い方をする節約に贅沢は禁物と思われがちですが、時には贅沢をして外食へ行ったり、旅行へ行くなどリフレッシュをすると良いでしょう。贅沢がダメではなく、ムダがNG!ムダを省いて、貯めたお金でお誕生日などイベント時にはちょっと贅沢をするなど、メリハリをつけると、節約でお金が使えない、人と比べて何もできていないといったネガティブな気持ちになりにくくなるでしょう。5.節約をゲーム感覚で楽しむ1日1,000円生活をしてみる、5,000円レジャープランを考える、節約できたら「買ったつもり」で貯金する、一駅多く歩いて電車賃を貯金する……など、ゲーム感覚で楽しんでみるのも良いですね。■節約をやめたくなったときの気持ちの切り替え方節約をがんばっても、なかなか成果が出ずに気持ちが折れることもあるでしょう。そんな時は一旦節約から離れるのも一案です。節約のことばかり考えてしまった結果、気持ちに余裕が無くなってしまい、ムダ遣いが増えてリバウンドをしてしまっては、今までの努力も報われません。そんなときは、お金を使わないストレス発散方法を見つけることが大切です。例として・お気に入りの入浴剤を入れたお風呂で半身浴をする・髪の毛を切って気分を変えてみる・大掃除をする・ちょっと遠くまで歩いたり、サイクリングをして景色を楽しむ・日帰り旅行に行って足湯をする・とにかく寝るなどして、節約で余裕が無くなってしまった気持ちにうるおいを与えてみましょう。節約を習慣化させることが大切ですが、はじめからあれもこれもと詰め込んだり、修行のようにがまんをするのではなく、無理なくできそうで、かつ効果が高そうなものから始めてみてはいかがでしょうか。令和のマネーハック109節約のストレスで、ダイエットのリバウンドのように無駄遣いをしてしまうのは避けたいところ。まずはなぜ節約するのか、目標を決めてみよう!節約で気持ちの余裕が無くなってしまったらお金を使わない方法で息抜きをしてみて。※第61回Ponta消費意識調査2024年10月発表(文:丸山晴美、イラスト:itabamoe)
2024年11月18日スターツ出版は、運営する情報サイト「OZmall(オズモール)」(会員数400万人)にて、現在企業で働いている人に対し【働き方や福利厚生について】のアンケートを実施しました。約500名の回答から正社員・正規職員に絞り「会社から感謝を感じることはありますか?」のアンケート結果を集計。約半数の回答は「いいえ」、またコメントからは企業の従業員数による結果の違いも見えてきました。■アンケート:会社から感謝を感じることはありますか?最も多い回答は「いいえ。あまり感じない」30.5%全体的な回答の割合は「はい」は46.7%で、内訳として「はい、とても感じている(5.1%)」「はい、ときどき感じる(17.1%)」「はい、感じることはある(24.5%)」でした。一方で「いいえ」の回答は約半数となる51.5 %で、最も多かったのは「いいえ。あまり感じない(30.5%)」となっています。また、企業規模による違いを見てみたところ、「はい」の割合は、従業員数1,000名以上の企業が最も多く、従業員数が少なくなるにつれ、「はい」の割合が減少するのが見受けられます。■従業員数によるアンケート結果の違いを、コメントから解説!◇【従業員数1,000名以上の企業】はい49.4%。給与や福利厚生に対する期待と評価従業員数1,000名以上の企業におけるアンケート結果からは、給与や福利厚生に対する期待と評価が見えてきます。多くの従業員が昇給に高い期待を寄せており、キャリアの成長に対して前向きな姿勢を持っているようです。ボーナスや特別一時金の支給を通じて業績への貢献を実感できる仕組みが、ポジティブに捉えられたと考えられます。また、この規模の企業には、そもそも福利厚生が充実していることが多く旅行補助や従業員割引といった内容も高く評価されています。そんな中でも、上司からの感謝の言葉や評価がモチベーションを高める要素となるとのコメントもあり、全体的な満足度向上に繋がると思われます。◇【従業員数300名〜1,000名の企業】はい45.9%。感謝の気持ちや適切な評価にもポジティブなコメント従業員数300名以上1,000名未満の規模の企業の回答者のコメントを見ると、金銭的な支援や賞与が従業員のモチベーションの向上につながっているという内容が多い結果に。資格取得補助や住宅手当、特別賞与などの支援が評価されているようです。また独自の表彰や皆勤賞、永年勤続などもポジティブなコメントにつながっており、感謝の気持ちや適切な評価を積極的に伝えることで、より活気のある職場が実現できると考えられます。全体的な支援と共感を大切にし、安心して力を発揮できる環境の整備を目指すことが望まれているようです。◇【従業員数100名〜300名の企業】はい37.8%。ポジティブな体験が満足度を高める要因に従業員数100名以上から300名未満の企業では、給与や福利厚生に対する改善の余地が見受けられました。給与支給時には働きやすさを感じることができる一方で、日常的な福利厚生の充実度に対する期待が高いようだ。賃金や評価に関する不満もあるなか、カフェテリアプランや社員イベントなどポジティブな体験が満足度を高める要因と思われます。これらのよい体験をさらに充実させ、給与や福利厚生のバランスを見直すことで、従業員のモチベーションをさらに引き出すことができると考えられます。◇【従業員数100名未満の企業】はい31.3%。会社規模ならではのコミュニケーションが満足度に従業員数100名未満の企業では、福利厚生制度について前向きな意見と期待、給与に対する改善の余地が見られます。昇給やボーナスの際の特別待遇や、社長からの感謝の言葉などが高く評価されており、こうした取り組みが働きやすさに繋がっているようです。また、会社規模ならではの特徴として、スポーツ観戦チケットなど個人の好みに添ったユニークな福利厚生やちょっとしたプレゼントなどのコミュニケーションが満足度に繋がっているようですが、福利厚生が不十分とのコメントも。賃金に関する改善と合わせて、さらなる福利厚生の充実とコミュニケーションの強化を検討することで、よりよい職場環境が作り出せると考えられます。■調査概要調査名称:「働き方や福利厚生について」に関するアンケート調査対象:OZmall会員(働く人限定)調査形式:Webアンケート調査期間:2024年6月6日〜12日回答者数:494名(女性:430名、男性:43名、性別未回答:21名)(エボル)
2024年09月12日サンマリエはこのほど、未婚の都内在住のZ世代(20歳~26歳)と、都内在住の子育て世帯を対象に実施した、結婚への経済的不安に関する実態調査の結果を発表しました。■子育て世帯が思うポジティブな影響「子どもの笑顔に癒される」が1位まず、Z世代に現在の年収を尋ねたところ約6割が400万円未満であると回答しました。結婚して子どもを育てていくのに必要だと思う世帯年収を聞いてみると、「400万円以上600万円未満」が25.7%、「600万円以上800万円未満」が15.8%、「800万円以上1,000万円未満」が15.8%という結果となりました。子育てをする上で特にお金がかかると考えるものについては、「教育費」が67.3%、「食費」が45.5%、「保育費」が35.6%という回答結果となっています。子どもを育てるにあたり感じる経済的不安としては、「子どもに高等・大学教育を受けさせてあげられない不安」が45.5%、「子どもの習い事や趣味にかかる費用を賄えない不安」が37.6%、「将来の貯蓄や老後資金が不足する不安」が27.7%となりました。また、Z世代では計67.3%が夫婦共働きを希望しているということも分かりました。次に、子育て世帯の回答者に対して、世帯年収を尋ねたところ、最も多かったのは「800万円以上1,000万円未満」で15.7%でした。結婚前に、結婚生活や子育てをしていくにあたって経済的な不安や心配があったという人は、約6割となっています。その経済的不安が現在はどのように変化したか聞いてみると、4割が依然として不安を感じていることも分かりました。結婚や子育てが与えるポジティブな影響について聞いたところ、「子どもの笑顔に癒される」が42.6%、「生活の充実感が増した」が40.7%、「生活に目的や目標ができた」が35.2%となりました。また、ポジティブな影響についての自由コメントでは、「生き甲斐が出来る」や「仕事のモチベーションになった」など、55の回答が寄せられています。■調査概要結婚への経済的不安に関する実態調査調査期間:8月5日~6日有効回答:未婚の都内在住のZ世代(20歳~26歳)101人、都内在住の子育て世帯108人出典元:(フォルサ)
2024年08月28日サッカーで最も避けたいのはケガですが、時にはどうしても抗えないもの。子どもがもしも復帰に時間がかかるケガをしてしまったら、親としてしてあげられること、してはいけないことはどんなことがあるのでしょうか。日本サッカー協会のスポーツ医学委員でJクラブのドクターとしても長年選手のケガを見てきた大塚一寛先生(あげお愛友の里施設長)は「今、日本代表で活躍している選手のうち、あのケガがなかったら世界で活躍はできていなかっただろうという子が何人もいる」と話します。しないに越したことはないものの、ピンチをチャンスに変えるきっかけにもなりうるのがケガだと言います。気になるその理由について詳しくお話を伺いました。(取材・文:小林博子)写真は少年サッカーのイメージ親が変われば子どもも変わる!?サッカー少年の親の心得LINEで配信中>>■ケガからの復帰の目安は?全治数週間など、ある程度の離脱を経た後の復帰時期の判断は難しいもの。プロ選手の場合は、専門の機械を使って大腿四頭筋の筋肉を調べ、解析数値が9割戻っていたら完全復帰の目安にしているそうです。小中学生の場合はそこまで専門的に調べることはほとんどないので、医師と相談の上、無理のない範囲からの復帰が基本に。調べる方法としては、例えば膝や足首のケガの場合は、片足ずつスクワットをして筋力とバランスの左右差がほとんどない事を確認できることを目安にすることなどがあります。なお、小学6年生や中学3年生などで、最後の大会が近いときなどは、多少無理をしてでもピッチに立ちたい、立たせてあげたいと思うもの。そんなとき、医師が選手の体を診て復帰OKと言えなくても、そこは相談......となることも多々あるのだとか。「"愚行の権利"というものがあり、医学的にダメなことでもそれを覆して当事者が決めることは権利として守られています。将来のことを考えると無理をさせたくはありませんが、親御さんと選手の気持ちを優先して相談にのることもあります」とのこと。難しい判断になりますが、自己責任の範囲内で復帰を早めるケースもあるようです。■ケガを糧に、より強く上手くなることだってできるサッカーでのケガでは、相手との接触で起こるものが占める割合はたったの3割。残り7割は非接触時に発生しています(関連記事:「実は5月6月の方がケガが多い」)。非接触時のケガは自分の弱い部分に負荷がかかってしまった時に起こるのが特徴。つまりウイークポイントをケガします。ケガにより体のウイークポイントを発見でき、その部位をリハビリで徹底的に鍛えることで、バランスを整えてより強靭な体にすることだってできるそう。大塚先生がケガからの復帰をサポートした選手の中には、現在日本代表や海外チームで世界を相手に大活躍している人が多数います。「あのときのケガがなかったら、あの選手は代表に選ばれたり、海外チームで活躍できるほどの今なかったかもしれない」と思える選手が何人もいると言います。ケガを糧により良い未来を実現することだってできると思うと、まさに「ケガの巧妙」。起こってしまったアクシデントを未来に繋げるための「今」にできることはどんなことなのでしょうか。■ウイークポイントをストロングポイントに変えられる選手とそうでない選手の違い大塚先生によると、ケガを糧によりパワーアップした選手に共通しているのは「常に質問をして、自分の体にしっかり向き合ってリハビリをアレンジできる」ことだそう。逆に、ケガからの復帰が予定より遅れたり、ケガをきっかけにパフォーマンスが落ちるのは「1日3セットやればいい」など、医師やトレーナーに言われたことを、自分なりに消化せず(創意工夫なく)そのまま実践してしまう選手だそうです。リハビリは自分の体の様子やコンディションに合わせて主体的にアレンジすることがその後を大きく左右します。「天気や湿度で洗濯物が乾く日とそうでない日があるように、人間の体も毎日調子が変わります。毎日同じ事を繰り返すのではなく、回数や内容はその日の体の様子を見て増減させるべき」と大塚先生。とはいえ、その判断は小学生には難しいのが事実。とくに男子は精神年齢が女子より低いため(5歳分違うというエビデンスがあるそう)、お父さんお母さんのサポートが絶対的に必要になります。ちなみにプロの世界では、選手のケガをケアするスペシャリストが複数人います。まずは医師が医学的なところを診て判断し、チームの理学療法士とアスレチックトレーナー、フィジカルトレーナーと連携を取り、段階に応じてさまざまなサポートをします。小学生の場合は、医師以外の3人分を保護者が担うと心得ましょう。大塚先生の診察を受ける小学生や中学生の選手は、診察やリハビリにお母さんやお父さんに一緒に来てもらって、トレーナーとしての目を養ってもらっているのだとか。■「未来日記」でモチベーションを言語化しよう前向きな気持ちは回復を早めるケガをして離脱している時は、メンタル面のサポートも重要になります。特にその時期は目標を失わないことを意識して欲しいそう。そのために大塚先生がおすすめしてくれたのは、「未来日記」を書くことです。長友佑都選手が19歳でケガをした時に書いた未来日記には、1年後にチームのレギュラーに、3年後に日本代表に、5年後に海外チームで活躍すると記されていたそう。見事に実現しています。ただ頭の中に思い描くのではなく、活字にして言語化することで明確なモチベーションが目に見えるようになります。そうすることで、・ノルアドレナリン・ドーパミン・セロトニンのバランスが整ってさまざまなメリットが。前向きなメンタルをキープしやすくなり、結果的にケガの回復もサポートしてくれます。ノルアドレナリン、ドーパミン、セロトニンの働き、作用(資料提供:大塚一寛先生)「先日、75歳の女性の外科手術をしたとき、その方は『治ったら孫とアイドルのコンサートで3時間飛び跳ねたい』と話してくれました。私はそれを聞いてこの人は絶対治ると確信したんですよ」と、大塚先生が話してくれたエピソードがありました。前向きにリハビリに取り組むことで、中脳からドーパミンが分泌されます。ドーパミンにはさまざまな作用がありますが、その1つに痛みを感じにくくする作用も。ストレスを感じた時に分泌されるノルアドレナリンとのバランスが大切で、それを保つのがセロトニンです。目標をもってリハビリに取り組む本人の意識と並行して、親の言葉がけもセロトニンの分泌には大切。褒めてあげる、見守ってあげることを意識するといいそうです。そうすることで、脳内物質がバランスよく分泌され、良好な回復につながります。「ちなみに、未来日記に書くのは真面目なことだけじゃなくて大丈夫です。レギュラーになってモテたいでもOKですよ」(大塚先生)■復帰はまずは強度の低い相手と復帰時は、下級生の練習に入れてもらうなど、強度やスピードを自分自身のレベルより下げた環境からスタートすると良いでしょう。前回の記事で5月6月にケガが多い理由を大塚先生から「新学期でサッカーのレベルが上がること」が原因と伺いましたが、復帰はその逆の理論で、やさしいレベルの中でのリスタートがおすすめとのことです。■自分自身への感謝の気持ちを持つつらいリハビリの日々を乗り越えれば、また楽しくサッカーができる日が来ます。その過程では「引退」や「退部」という文字が頭に浮かび、悩んでしまう瞬間もあるかもしれません。そんなときに親子で感じて欲しいことは「そんな悩みを持てること自体がすでに幸せだ」ということだと大塚先生は話します。「サッカーができる喜び、ケガをするほど思いっきりサッカーができたこと、復帰したら戻れるチームがあること......。すべてに感謝してみましょう。そして何よりも最も感謝すべきはこれまでサッカーを頑張ってきた自分にです。その気持ちがあれば、必ず復帰できます。前向きにひたむきに、そして主体的にリハビリに取り組んでください」今をときめく大谷翔平選手も、高校生時代のケガがきっかけで二刀流として活躍できるようになったことは有名な話です。誰だってケガはしたくないものですが、もしもしてしまったら、よりよい未来をつくるための試練として前向きに向き合えるようにサポートしてあげましょう。「あのケガがあったから、今がある」と言えるいつかのために、親子で乗り越えてください。大塚一寛(おおつか・かずひろ)医師、あげお友愛の里施設長。1996年からはJクラブのドクターとしてチームとともに帯同を続けている。現在はVプレミアリーグの上尾メディックス(女子)のチームドクターも兼任。そのほか、『日本サッカー協会スポーツ医学委員』を務め、全カテゴリーの選手の健康管理(脳震盪・ヘディング・熱中症・整形外科的外傷など)に携わっている。多数の講演にも出演し、現場のノウハウや選手のケガ、障害予防などの啓発活動も積極的に行っている。親が変われば子どもも変わる!?サッカー少年の親の心得LINEで配信中>>
2024年06月20日最近なんだかサッカーに対してのやる気が感じられない。という状況も保護者の皆さんを悩ませる原因の一つですよね。自主練もしない、練習も行きたがらない時がある。子ども自身、何か悩んでる?と感じてもどうしたらいいか意外と分からないもの。先輩ママであるサカイクアンバサダーの皆さんはそんな時どうしているのか聞いてみました。写真はサッカー少年のイメージ<<関連記事:サッカー少年のママたちの大敵「人工芝」先輩ママがやってる対策を紹介サカイク公式LINEアカウントで子どもを伸ばす親の心得をお届け!>>■サッカーに対してやる気がないとイライラする?心配する?子どものサッカーを楽しんでることが一番だけど、何となくやっているだけに見えたり、自主練をしないなど、やる気が感じられない状況にイライラやきもきしてしまうこと、ありませんか?サカイクInstagramのアンケート結果「周りの子みたいにやる気を出してほしい」「自分から『やる』って始めたのに」といった嘆きを聞くこともあります。一方で、もしかしたらチームで嫌なことがあったのかな?サッカー行きたくないのかな?と心配になることもありますね。お子さんによって対応は変わりますが、先輩ママのエピソードを参考にしてみてください。■褒めたり、本人の良いプレー集を見せて気分を良くするサカイクアンバサダーの皆さんからは以下のような回答をいただきました。・他の好きなことで満たしてあげた・とにかく良い時のプレーを褒めたり、良いプレーやゴールシーンだけを編集して見せた。良いシーン集はうちの子にはテンション回復にかなり効果があります。・いい時のプレーを見せたり、プロの試合を一緒に見たり、一緒に自主練しようと誘って、とりあえずどんな些細なことでも褒める。低学年なこともあるけど、基本はサッカーが大好きだから、気分を上げるのは今のところは簡単です(笑)・行きたくないと言った時、「じゃあ休んだら」と言ったことはあります。小学生ですし、まだサッカーだけが全てじゃないので。それで休んだことも、やっぱり行くー!ってなったこともあります・行きたくない日は休ませました。本人も「今日は休もうかな」って感じで。現在中学生ですが、サッカー続けてますなど、サッカー以外の好きなことをさせたり、撮り溜めていた良いプレー編集して見せるなど親の愛情が感じられる回答でした。■本人の気づきを促す上記以外にも・将来どうなりたいのか、そのために何が必要なのか、それで夢は叶うのかと言葉をかけるといった回答や・活躍された方が小学生年代に悩んだ気持ちが書かれた本を読んであげたり、インスタに上がっている元選手の名言集(本田圭佑さんやイチローさんなど)を見せる。うちの子には親が『頑張って』と言うより効くようですと、本人に気づかせる対応をしている方も。■子どものサッカーで何より大事にしているものAチームからBチームになった、試合でミスしたことをからかわれた、サッカーやってない友達と遊びたい、などサッカーに行きたくない理由もその子によって違います。ですので、親の対応はそれぞれですが、多くの方から寄せられたのは「言い方には気を付けている」ということです。みなさん「サッカーを楽しんでほしい」「サッカーを好きでいて欲しい」との思いを一番大事にされているので、追い詰めるような言い方はしないよう心掛けているようです。「親は監督、コーチじゃないし応援するだけ」「親は子どもの一番のファンだから」といった声も寄せられました。■子どもは親が思うより考えている写真はサッカー少年のイメージ中学生以降のお子さんを持つお母さんからは、子どもが小学生だったころを振り返ってこんなアドバイスも。「子どもって意外と考えて、頑張ってやってるから。やる気がないって思ってるのは親だけ。親が『うちの子やる気ないな』と感じていることを子どもも感じ取るから、ますます子どものテンションが低くなるのかな、と。今日は疲れているのかな?ぐらいの感じで子どもとコミュニケーションを取ったら良いと思います」■小学生年代で上手い下手、出れる出れないは最重要じゃなかったそして、先輩ママからサッカー少年少女の保護者に伝えたいこととして、今目の前の結果に一喜一憂しないことが大事だと教えてくれました。「小学校の時は、上手い下手とか、出れる出れない すごい一気一憂してたけど、高校生になると、今までサッカーが好きで続けてることにすごい価値を感じるようになりました。仲間やいろんな人とふれあえて。そう思うと、小学生の時は『もっとうまくなって欲しい』と思っていたけど、大事なのはそこじゃなかった。それを小学生の保護者さんに伝えたいですね」いかがでしょうか。好きで始めたサッカーのやる気が感じられなくなると、親は色々心配してしまうものですが、先輩ママたちが教えてくれた「こんな風に乗り切ってます」というエピソードを参考にして、思い詰め過ぎないようにしてくださいね。サカイク公式LINEアカウントで子どもを伸ばす親の心得をお届け!>>
2024年05月29日今回のお仕事ハックは「やる気が何か分からない」とのお悩みについて、コラムニストのヨダエリさんがアドバイス。やる気が何か分からない上司からよく「お前はやる気が感じられない。やる気を見せろ!」と言われます。でも私は自分なりにやることはやって普通に働いているつもりです。一体、やる気ってなんなのでしょうか?そんなにやる気って大事ですか?(制作職/20代)「やる気がない」「やる気を出せ」「やる気を見せろ」。日常的に使われるフレーズですよね。でも、これらの表現、よく考えたらとても曖昧。「やる気」という、そもそも目に見えないものを「出せ」「見せろ」と要求され、「見えない」と文句を言われた日には……出してるわーーーーい!と、反論したくなることだってあるでしょう。なぜなら、目に見えないものについて、「ある」「ない」「出してる」「出してない」と論議しているわけなので。……何が言いたいのかというと、今回のお悩みを読んで、そもそも「やる気」という言葉のチョイスに問題がある!と気づかされたのです。職場は経済活動を行う場所。つまり売り上げに結びつく何らかの貢献をすることが求められます。営業職のように売り上げがハッキリ分かる職種でなくても、部署やチームの中で何らかの貢献をしていたら、つまり仕事ぶりが評価されていたら、「やる気が感じられない」とは言われないはず。もちろん中には「仕事はできるが態度が悪い」「仕事はできるが遅刻が多い」といった人もいたりしますが、その場合もっと具体的な言い方で注意されると思います。では、「やる気」は、何を注意したい時に使われる言葉なのでしょう?「やる気を見せろ」と叱ってくる人は、あなたに何を求めているのでしょう?「自発性」だと思います。「自分なりにやることはやって普通に働いているつもり」とあなたは言っており、おそらく上司もそこは分かっているはず。でも、上司は満足していません。なぜならあなたの仕事に自発性を感じられないから。ものすごくシンプルに例えると。「この窓を拭いておいて」と指示された時、隣の窓も汚れていたらそこも拭いてきれいにする人は、“やる気のある人=自発性のある人”。そこまでは指示されてないし、と放置する人は、“やる気が感じられない人=自発性のない人”。つまり、「やる気がない」とは、最低限のことしかしない、言われたことしかやらない、「こうすればもっと良くなると思ったのでこうしてみた」などの+αを加えない……ということ。どうでしょう、思い当たる部分ありませんか?「思い当たるけど、それをダメだと言われるのはちょっと……」と感じるのであれば、今の職場や職種はあなたに向いていないのかも。人それぞれ望む働き方は異なるものですし、職場によっても人材に求める意識や姿勢は異なります。指示されたことを正確にやれば基本的にはOK、という職場や職種もあるので、異動や転職を考えるのも一案です。一方、「やる気ってそういう意味か……今後は自発性を持つよう意識してみよう」と思えるのであれば、今の環境で心機一転、頑張ってみましょう!自分なりに真面目にやっている時に言われる「やる気」とは「自発性」のこと。注意された!なんで?と腑に落ちない時は思い出してみてください。Point.・「やる気」は目に見えず定義も曖昧なので、自分と他者との間で齟齬が生じやすい・真面目に仕事をしている時に言われる「やる気を見せろ」=「自発性を見せろ」・言われたことしかしない、+αを加えない、などが自分に思い当たらないか考えてみよう・求められる働き方と自分の望む働き方が一致していないなら、異動や転職を考えるのも一案(文:ヨダエリ、イラスト:黒猫まな子)
2024年05月28日周りとレベル差がある息子。練習でチームメイトに「出来てない!」と言われ「行きたくない」と。コーチも事情を知っているのに次の練習の時「○○(息子)も言うほうだから、お互い様」という。言った言われたの話じゃなく、チームメイトに「ポジティブな声掛けを使用して」で良くない?指導者ってそこも踏まえて指導してくれるものでは?コーチに不信感です。というご相談。今回もスポーツと教育のジャーナリストであり、先輩サッカーママでもある島沢優子さんが、これまでの取材で得た知見をもとに、お母さんにアドバイスを送ります。(文:島沢優子)(写真は少年サッカーのイメージご質問者様及びご質問内容とは関係ありません)<<練習や試合を直前で休みたいと言い出す息子に疲れました問題<サッカーママからの相談>こんにちは。息子はサッカーを習い始めてまだ4か月で、少し慣れてきたとはいえ、前からやっている子達とはレベルも違います。そんな中、練習でチームメイトみんなに「出来てない!」と言われ、モチベーションが下がり、「次のサッカーは行かない。行きたくない」と言いました。子どもの言う事なので、そこまで目くじら立ててるわけではなく、リーダーに経緯を話して、お休みするかもと伝えました。それはコーチの耳にも入っています。次の練習の時に、コーチに「行きたくないって言っても、◯◯(息子)も言う方だからお互い様なんだけどね」と言われました。私が思うのは、言った言われたの話ではなく、コーチがそこを踏まえて指導していただけないのか?ということです。「出来てない」と言った子たちに「そうゆうのではなく、もっとポジティブな声かけしていこうよ!!」でいいんじゃないでしょうか。親が口出すべきではないしお任せしてると思ってるので、練習中には口をだしたくありません。うちの子守ってよ!などとも思っていません。ただ、息子を含め、チーム全員に注意するべきなのではないでしょうか?それなのに「ん?お互い様なのに休むの?(笑)」みたいなニュアンスに聞こえたのでなにかモヤモヤして、コーチへの不信感で親の私がサッカーへ行きたくなくなりました。少しですが、贔屓も見て取れる場面もあり、もう一つのサッカークラブは試合はなくとも、楽しくサッカー出来ていてるので、そちら一本にしたい気持ちです。このようにコーチに不信感抱いてしまった場合は、親としてどのようにしてあげたらいいのでしょうか?他の親御さんはどのようにしているのでしょうか?<島沢さんからの回答>ご相談いただき、ありがとうございます。メールの文章だけでの判断なので、理解が届かない部分があるかもしれませんがどうぞご理解くださいね。■今の状況を俯瞰で見てみるとわかってくる事があるかもお母さんはコーチの指導について、言った言われたの話ではなく、ご自分の息子さんを含めチーム全員に注意するべきではないのか?と疑問を投げかけています。もちろんその通りだと私は思います。ただ、もしかしたらお母さんの見ていないところで、見ていないときにコーチたちはそういった話をしているかもしれませんし、全体像はわかりません。文章のトーンからみてずいぶんお怒りのようです。が、少しだけ冷静になって今の状況を俯瞰で見てみませんか。この話、シンプルに言えば「あなたの息子さんも仲間に文句を言うことがあるからお互い様ですよ」ということですよね。お母さんにとって皮肉に聞こえたかもしれませんが、息子さんも負けずに言い返しているかまではわかりませんが、少なくとも言われっぱなしではないようです。そこを踏まえて、まずはコーチの指導がいいか悪いかはではなく、息子さんの様子に注目してみましょう。サカイク公式LINEアカウントで子どもを伸ばす親の心得をお届け!■言い返せるのはむしろ喜ばしいことただ、必要以上にレベル差を感じているのかも息子さんは、仲間から「出来てない」と言われたことで傷ついたから練習に行きたくない、とお母さんに言った。お母さんは「子どもの言う事なので、そこまで目くじら立てていない」と書いています。コーチが言うには息子さんも言い返しているようだ。であれば、それこそ目くじらを立てる必要はありません。それはある意味、喜ばしいことではありませんか?サッカーを始めてまだ4か月で前からやっている子達とはレベルも違う。そのなかで息子さんなりに頑張っている。ただ、みんなが出来ていることがひとりだけ出来ない。ドリブル、トラップ、パス。サッカーにはさまざまな細かい技術があります。そのひとつひとつが劣っていることを、息子さんは必要以上に感じてしまい気持ちが落ちているのかもしれません。まだ7歳です。そんなことは気にせずにどんどんサッカーを楽しめばいい。時にはけんかしたり、言い合いになるのも子どもの自然な成長過程です。そのように受け止めて、息子さんにこう話してみませんか。「何かが出来るとか、出来ないとかはお母さんはどうでもいいいと思ってるよ。サッカーを楽しむのが一番大切だよ。人の言うことなか気にせず、やってごらんよ」■どうしても子どもの出来不出来が気になるなら、一度自分を見直してみようそれでも出来不出来を気にするようであれば、いい機会です。一度お母さんの子育てを見直してみましょう。お母さん自身が、何かが出来るか出来ないかを気にしていなかったか。建前ではなく、本音の部分で振り返ってみましょう。私自身、子どもが試合に出してもらえなかったとき、悔しくて悲しくて途中で家に帰ってしまったことがあります。帰途、情けないことに夫に泣きながら電話までしました。コーチの扱いがひどくて悔しい、と。夫から「〇〇(息子)のほうが悔しいと思うよ」と言われ、はっとしたのを覚えています。子どもは親が思う以上に、やさしい生き物です。親の望む姿でありたいとどの子も思っています。それがなかなか叶わないと、何か他のことに原因をつくろうとすることがあります。しかし、それも良い悪いといった物差しで測ろうとしないでください。それも成長の過程のひとつだと受け止めましょう。■他の子のせいだ、と言われたように感じた可能性もあるさらにいえば、コーチにとっては預かっている子どもたちはある意味身内なわけです。息子さんが練習を休んだ時、お母さんがリーダーに対しどのように説明したかはわかりません。お母さんはただただ、仲間も言われて落ち込んでいるから休みますと説明したことが、お母さんがその仲間に対し文句を言ったように伝わってしまったかもしれません。コーチも人間です。他の子どものせいで練習を休んだと言われたと感じ、少し感情的になってしまったのかもしれません。話というものは、ひとりの人間を挟むと、そのひとりの感情がそこに乗り移って伝わりがちです。できれば、そんなふうに理解してみませんか。■まだ7歳、これから技術も追いつく親はどんと構えていた方が成長する(写真は少年サッカーのイメージご質問者様及びご質問内容とは関係ありません)それでも不信感を抱いてしまったとしても、そこはお母さんの問題として胸にしまってください。息子さんがまた立ち上がってそのチームの練習に行くというのなら、行かせてあげましょう。まだ7歳です。これからどんどん技術も追いついて、高学年になるころには体も大きくなります。周囲との関係も変化します。そう心得て、どんと構えるほうが子どもは成長しますよ。島沢優子(しまざわ・ゆうこ)ジャーナリスト。筑波大学卒業後、英国留学など経て日刊スポーツ新聞社東京本社勤務。1998年よりフリー。『AERA』『東洋経済オンライン』などでスポーツ、教育関係等をフィールドに執筆。サッカーを始めスポーツの育成に詳しい。『桜宮高校バスケット部体罰事件の真実そして少年は死ぬことに決めた』(朝日新聞出版)『左手一本のシュート夢あればこそ!脳出血、右半身麻痺からの復活』(小学館)『世界を獲るノートアスリートのインテリジェンス』(カンゼン)『部活があぶない』(講談社現代新書)『スポーツ毒親 暴力・性虐待になぜわが子を差し出すのか』(文藝春秋)『オシムの遺産彼らに授けたもうひとつの言葉』(竹書房)など著書多数。『サッカーで子どもをぐんぐん伸ばす11の魔法』(池上正著・小学館)『教えないスキルビジャレアルに学ぶ7つの人材育成術』(佐伯夕利子著・小学館新書)など企画構成者としてもヒット作が多く、指導者や保護者向けの講演も精力的に行っている。日本バスケットボール協会インテグリティ委員、沖縄県部活動改革推進委員、朝日新聞デジタルコメンテーター。1男1女の母。
2024年05月22日今回のお仕事ハックは「週初めの仕事がつらい……」とのお悩みに、コラムニストのヨダエリさんがアドバイス。週初めの仕事がつらい……週初めの仕事が毎週つらいです。朝もなかなか起きられずに、憂うつな気分で出社しています。何か対策はありますか……?(営業職/20代)月曜は誰もが憂うつ。なんなら前日から憂うつ。「I don’t like Monday」「Manic Monday」など世界的に有名なポップソングもあるわけで、この気持ちは世界共通、永遠不変なのかもしれません。ただ、ゼロにするのは難しくても、減らすことはできる!というわけで、私が実践している対策をいくつか挙げていきますね。1.日曜の夜はたっぷり寝る先日、久々に3時間睡眠の日があり、妙に気持ちがドンヨリ。何か嫌なことがあったわけでも、これからあるわけでもないのに。……と考えた後、気づきました。「ハッ。睡眠不足が続くとうつになる、というのはこれか!」と。睡眠不足が不安や抑うつ傾向につながることは、医学的にも明らかになっているんですよね。G7の自殺死亡率で日本が1位なのは睡眠時間の短さも大きな理由だと私は思っています。韓国の芸能人にうつ病や自殺が多いのも、ハードスケジュールによる睡眠不足が無関係ではないはず。日曜の夜は全然眠くならない……という人は、適量の睡眠改善薬を活用するのも一案。私も分量を調整しながら たまに飲んでいますよ。2.寝る前に考え事をしない仕事のことを考えながら寝ると、夢に仕事が出てきませんか?全然寝た気がしないですよね(悲)。英国エディンバラ睡眠センターのクリス・イジコフスキ博士によると「就寝前のメールチェックは、エスプレッソ2杯分の不眠効果がある」のだそう。なので、布団に入ったらメールもLINEもチェックしない!それ以外でも考え事につながるような情報には触れない!ちゃんと頭を休ませるために。私の場合は布団で「無」の状態だと考え事を始めてしまうので、穏やかな音楽やトークを聴きながら寝ています。YouTubeにも色々あるので探してみるといいかもしれません。3.出勤はポジティブな音楽と共に人それぞれ、「やる気が出る曲」ってありますよね。スポーツ選手が試合前に好きな曲を聴いてベストなメンタルに持っていくように、月曜の朝はポジティブになる曲を聴きながら出勤しましょ!鬱々とした気分も、きっと半減するはず。ちなみにワタシが仕事に向かう道のりでよく聴く曲は、昔だとcapsuleの「Starry Sky」、最近はテヨン(NCT)の「Virtual Insanity」。前者は一気に、後者はジワジワと心と体が覚醒する感覚に。一番盛り上がる箇所が来る前に目的地に着いた時は、そこまで聴き終えてから建物の中に入ります(笑)。4.月曜はがんばりすぎない週明けって、すぐにはスイッチが入らないもの。その状態でハードな仕事を始めたり、作業を多くこなそうとしたりすると、それだけで疲れてしまうかも。もちろん、どうしても今日はがんばらないと、という日もあると思います。でもそこまで急ぎではないなら、月曜はちょっとゆるやかなスケジュールにする。この一週間の準備をしよう、くらいの気持ちで。月曜は準備の日。いきなりエンジン全開にせずスロースターターでいいんだと思えば、出社時の憂うつも少しは減りそうな気がしませんか?あなたはちゃんと出社していますが、「月曜に休む人や遅刻をする人って結構多い」と中間管理職の友人は言っていました。「でも週の初めからマイナススタートだと、そのムードを1週間引きずることになるんだよね」とも。だからこそ自分なりの工夫をしながら、ポジティブな週初めにしたいもの。どれも馬鹿にできない効果があるので、ぜひお試しを!Point.・睡眠不足は人を憂うつにするので、日曜の夜はたっぷり寝よう・寝る前にメールチェックや考え事はせず、頭もしっかり休ませよう・気分が上がる音楽を聴きながら、ポジティブな気分で出勤しよう・月曜からエンジン全開にせず、だんだん調子を上げていけばいい!(文:ヨダエリ、イラスト:黒猫まな子)
2024年04月16日将来の夢はプロサッカー選手と言う割に、親が声をかけないと自主練はしないし暇があるとテレビ、YouTube、ゲームの息子。プロ選手からの直接のアドバイスも響いてない。本人がプロになりたいなら出来るだけ支えるけど、モチベーション上げるのって親の役割なの?というご削談をいただきました。今回もスポーツと教育のジャーナリストであり、先輩サッカーママでもある島沢優子さんが、これまでの取材で得た知見をもとに3つのアドバイスを送ります。(文:島沢優子)(写真は少年サッカーのイメージご質問者様及びご質問内容とは関係ありません)<<J下部で出場機会がない息子は13歳。中学生はまだ自分で判断できない子どもだから親はどう導けばよいか問題<サッカーママからの相談>こんにちは。色々な悩み相談、いつも参考にさせてもらっています。ご相談したい内容は、「そもそもどうして親が子どものモチベーションを上げる必要があるのか?」ということです。息子は4年生(10歳)で、1年生の頃から近所のサッカーチームに所属しています。メンバーがあまりいないので、ほぼレギュラーで試合に出ており、勝ったり負けたり楽しそうです。練習も楽しそうに参加してますし、臨時のサッカースクールなども本人の希望で参加したりしています。ただ自主練はほとんどしません。親が声をかけてしぶしぶしています。将来の夢はプロサッカー選手らしいのですが、暇があればテレビ、YouTube、ゲームです。現役のプロサッカー選手とマンツーマンでパス練習をする機会があり、直接アドバイスを頂きましたが、全く響いていませんでした。プロになりたいのなら出来るだけの支援と応援をしたいとは思いますが、親がモチベーションを保たせる努力をすべきなのでしょうか?私としては、好きで好きで自主的に頑張れる子や、天才的な才能を持った子がプロになれるんじゃないかなと思っていて、我が子はイメージに当てはまりません。正直、この段階で自主練を嫌がっている様ではプロはムリだろうと思っています。ちなみにここのサイト(※編集部注:サカイク3分間トレーニングと思われる)に倣って、YouTubeのボールタッチ10分を習慣化させようと半年声掛け頑張りましたが、声をかけなくなったらやらなくなりました。やった日はカレンダーにシールを貼ったり、頑張った月はご褒美を用意したりしましたがダメでした。それでも本人がプロになりたいと言っている以上は、日ごろから親がモチベーションを高めるような声掛けや環境づくりをした方が良いのでしょうか?親の諦めが早すぎでしょうか?<島沢さんからの回答>ご相談いただき、ありがとうございます。メールに「いつも参考にさせてもらっています」とあるので、この連載を読んでいただいているようです。ありがとうございます。結論から申し上げると、親が子どものモチベーションアップに努める必要などありません。世間ではよく「やる気スイッチ」はどこにあるでしょうか?なんて言われますが、スイッチなどどこにもありませんし、あるとしてもそれを発動するのは本人です。少なくとも親ではありません。ひとつ言えるとしたら、日ごろから子どもが意欲的に取り組める環境を作ることです。そのためにも「やる気のメカニズム」を知っておきましょう。■やる気のメカニズムこの連載でも何度か書いたことですが、私たち人間のやる気をつかさどるのは左右の大脳半球の下側にある「線条体」という神経核です。一度机の上を片付けたら結構達成感があり、良い気分になった。この良い気分をつくっているのはドーパミンで、分泌するドーパミン神経の束は「報酬系」といわれます。この「片付けをする=良い気分」のマッチングが繰り返されると、その結びつきは強化されやる気が出るのです。例えばサッカーで、ある練習をしたら何かが上手くなる手応えを感じることがあります。それを息子さんが実感し「こうやって練習したら上手くなるに違いない」と思えば練習に対し意欲的になります。サカイク公式LINEアカウントで子どもを伸ばす親の心得をお届け!■自分がやろうとしていないことを急かされても習慣化はしないところがこの線条体は、誰かに否定されたり、怒られたりすると、動きが鈍くなります。大人が圧迫すればするほど、子どものやる気は出ません。つまり脳が意欲的にならないからです。お母さんがYouTubeのボールタッチ10分を習慣化させようと半年声掛けしても習慣化しなかった、とあります。自分からやろうとしていないことを急かされても「あーあ、仕方ないなあ」と半ばげんなりしてボールを触っていれば、線条体は生き生き動かないのです。そこまで怒鳴ったりしなかったとしても同じです。であれば、息子さんが自ら「頑張ったら得をした」という経験をし、彼の脳が意欲的になるのを楽しみに待てばいいのです。そう考えると、子どもがサッカーを頑張るときはサッカーにはまった、つまり大好きになったときだと考えます。■「好き」はとても大事な出発点1万組超の双子を調査し、遺伝と環境の関係について調べている行動遺伝学者の安藤寿康(じゅこう)・慶応大名誉教授をインタビューした記事(『才能は生まれか育ちか遺伝、環境、努力、双子1万組を調査した答え』朝日デジタル=2024年1月8日)で、安藤教授はこう話しています。「『好き』に加えて『できる』の組み合わせが天才の条件とも言えますが、入り口は結局は『好き』ということです。『好き』だけど『不向き』の組み合わせだったとしても、一流にはなれなくとも良きサポーターになれ仕事でも趣味でも生かせる才能になるでしょう。『好き』はとても大事な出発点です」この言説は、私が何度か記事にしている「好きの破壊力」と類似しています。※例えば別サイトの記事ですが、webフラウの連載『スケートボード金・堀米雄斗、11歳から支えたコーチが語る「好き」を育てた親の姿』(子育てアップデート53好きの破壊力=2021年8月2日/外部サイトに飛びます)を読んでみてください。■子どもを「評価」するのではなく「観察」して待ってみよう私は同じサカイクで連載をされている池上正コーチと仕事を始めて17年ほどになります。最初のころは子どもが小学生だったので、ワンオペ育児だった私は池上さんに自分の子育てを相談したことがあります。「全然言うことを聞いてくれない」「思い通りにならない」「サッカーに興味があるのかないのかわからない」などと愚痴をこぼしました。そのとき、池上さんから「こうしたい、ああしたいじゃなくて、ああ、この子どうするのかな?と眺めていればいいんだよ」と言われたのです。目の前の子どもをこうしたい、ああしたいと思っていると、力ずくで動かしたくなる。そうではなく「この子、どうするのかな?」とちょっと観察してみる。その言葉を信じて、「宿題しなさい」「ゲームやめなさい」と腹が立っても、じっと観察したのです。私からじっと見られていることに気づいていないはずですが、息子は「よし、もういいや。お風呂入ろっと」とゲーム機をサッサと片付けて浴室に向かいました。よく「子育ては待つことが大切」などと言われますが、まさにそれでした。私はせっかちで待てないタイプなので「待つ」といった心持ちではなく、ただひたすら「こいつアホやな」とか「さあ、どうする?」と心の中でつぶやきながらわが子を眺めていただけ。この観察する時間がまさしく「待つ時間」になったわけです。お母さんも「この段階で自主練を嫌がっている様ではプロはムリ」などとわが子を評価するのではなく観察してはどうでしょうか。寄り添うことに注力するのです。■「好き」が発露するタイミングは人によって異なる(写真は少年サッカーのイメージご質問者様及びご質問内容とは関係ありません)そもそも子どもの成長や「好き」の発露が訪れる時期は、それぞれ異なります。7歳で出会う子がいれば、20歳で発見する子もいます。そういえば、先に紹介した記事で安藤教授はこうも言ってました。「個人の性格的な要素として、何事にも目的意識を立てた考えをする、つまり『努力ができる』ということにも50%ぐらいの遺伝率があります。努力ができるというのも才能の一つなのです」遺伝ですって。怖いですね(笑)。少し肩の力を抜いて、自分の子育てを眺めてみてください。島沢優子(しまざわ・ゆうこ)ジャーナリスト。筑波大学卒業後、英国留学など経て日刊スポーツ新聞社東京本社勤務。1998年よりフリー。『AERA』『東洋経済オンライン』などでスポーツ、教育関係等をフィールドに執筆。サッカーを始めスポーツの育成に詳しい。『桜宮高校バスケット部体罰事件の真実そして少年は死ぬことに決めた』(朝日新聞出版)『左手一本のシュート夢あればこそ!脳出血、右半身麻痺からの復活』(小学館)『世界を獲るノートアスリートのインテリジェンス』(カンゼン)『部活があぶない』(講談社現代新書)『スポーツ毒親 暴力・性虐待になぜわが子を差し出すのか』(文藝春秋)『オシムの遺産彼らに授けたもうひとつの言葉』(竹書房)など著書多数。『サッカーで子どもをぐんぐん伸ばす11の魔法』(池上正著・小学館)『教えないスキルビジャレアルに学ぶ7つの人材育成術』(佐伯夕利子著・小学館新書)など企画構成者としてもヒット作が多く、指導者や保護者向けの講演も精力的に行っている。日本バスケットボール協会インテグリティ委員、沖縄県部活動改革推進委員、朝日新聞デジタルコメンテーター。1男1女の母。
2024年01月24日サッカーをする子を持つ保護者の皆さんが「こんな記事があったらいいのに」と思っているのはどんなことでしょうか。5月某日、数人のサカイク読者とオンラインにてサカイク編集会議と称したミーティングを設けました。今回ご協力いただいたのは、関東、関西のお母さん数名。母親としての視点からお話を伺いました。その中からいくつかご紹介いたします。サッカーをしている子を持つ親ならだれもが「うちも!」と共感いただけるリアルな悩みや要望なので、ぜひご覧ください。<<関連記事:サッカーをする子の保護者たちに聞いた「親向けのこんな記事が欲しい」その内容は?■その1.子どもの「褒めどころ」がわかるように、親向けサッカー講座親御さん自身が学生時代にサッカー経験があったり、観戦が好きという方でない場合、どうしても「点を取った」「シュートを防いだ」など、分かりやすいプレーしか評価できないものすよね。得点に絡む場面以外で良いプレーをしていたのに、うちの子活躍しなかったな......。と思っていませんか?今回ご参加いただいた皆さんも、サッカー経験がなく最初はわかりやすいプレーでしかプレーの良し悪しを判断できなかったそうで、「親向けに、試合の映像や解説を使ったサッカーを理解するコンテンツが欲しい」という声がありました。親がサッカーというスポーツをもっと理解することで、これまでは試合で活躍しなかったと思っていたわが子に「目立つプレーではないからこれまではわからなかったけど、いい判断だったんだね」と褒めるポイントを見つけることで、いい親子関係が築けそうだということでした。帰りの車で反省会をするより、ずっと前向きで子どもも嬉しい気持ちになりますね。サカイク公式LINEアカウントで子どもを伸ばす親の心得をお届け!■その2.子どもが「じぶんごと」として意識するような熱中症対策近年、ゴールデンウイークごろから学校での集団熱中症などがニュースになります。熱中症への啓もうは何年も前から行われており、ご家庭でも学校でも子ども達に伝え、予防対策をしているにもかかわらず、肝心の子ども達自信に響いていない。と今回お集りいただいたお母さん方は嘆いていました。「水筒の中身をほとんど飲まずに帰ってくるので心配」との声も。のどの渇きを感じない、学校で頻繁にトイレに行きたくないなど子どもならではの理由はあるかと思いますが、春先から熱中症になる人が出る近年の気温の中、親御さんとしては本当に心配ですよね。実際に目の当たりにするまでは中々「じぶんごと」としてそのツラさや命の危険があることまでイメージできない、ということもあるかもしれませんが、今回お話を聞いたご家庭の中には、「うちは学校での集団熱中症などでクラスメイトが倒れた経験をしてもなお、じぶんごとになってないみたいです......」という声もありました。サカイクでも毎年のように最新の熱中症対策についてお送りしているので、親御さんが読んで、お子さんにその大変さを理解させ、予防対策に意識が向くような記事を配信していく予定です。■その3.子どものモチベーションが下がらないようにする方法高学年になってくると、トレセンやセレクションなど、選ばれることや合否判定に直面することが増えてきます。成長期を迎えて一気にうまくなる子に差をつけられているように感じたり、早い子では5年生の段階でクラブチームのジュニアユース(中学年代)にスカウトされているため、6年生でセレクションを受ける際に募集人員が少なく狭き門になっていることもあるそう。結果は気にしないようにしていても、セレクションに受からなかったわが子にどう声をかければいいか、普段の練習やほかのセレクションに向けてモチベーションが下がらないようにする接し方を知りたい親は多いのでは、という切実な要望をいただきました。最近では5年生ぐらいから部活の体験会に参加させる中学もあるそうで、高学年になると子どもの進路について悩むことが増えたり、ほかのご家庭がどのタイミングで進路を意識し動き始めたのか知りたいという意見がありました。ほかには、子どものモチベーションが下がるような応援の仕方についても、サカイクから啓蒙があると良いという声も。試合中ピッチの外からわが子だけに大声で支持を出したり、試合後わが子を読んでダメ出しする保護者の存在はよく聞かれますが、中には試合の審判をしながらベンチの子どもに罵声を浴びせるお父さんもいるのだそうで、試合での応援マナーやポジティブな声かけについて改めて紹介したら、チームから共有されるので良いかもしれないというアイデアをいただきました。今回、色々親としての心配や知りたいことを語りながらも、「親はプロになってほしいとか、なるべく高いレベルを目指してほしいとか理想を言うけど、結局のところ決めるのは本人だし、親は応援するだけなんですけどね」と締めくくるお母さん方。親として「こうなったらいいな~」という理想は描いてしまうものだけれど、最終的に子どもの人生を決めるのは子ども自身だから、それを見守るしかない。と、まさにサカイクの理念を体現されている方たちでした。次回は、サッカー少年少女を支える親として多くの人が抱える悩みについて、それぞれのご家庭での対応などをご紹介します。サカイク公式LINEアカウントで子どもを伸ばす親の心得をお届け!
2023年06月05日重たいアウターも要らなくなリ、お出かけの足取りも軽くなる春到来!ちょっと足を伸ばす旅行やお出かけは、新しいお洋服を着たいモチベーションがアップしますし、普段のお買い物や近所の公園などへ行くときにも、お気に入りのお洋服が欲しい季節ですね。そこで本当に今すぐ着られるアイテムを一気にご紹介。お手持ちのお洋服の見直しつつ、プラスしたいアイテムを見つけていただけるとうれしいです。お出かけに持っておきたい撥水軽アウター日中はアウターが要らないくらいの日でも朝晩や急なお天気の変化の時には、軽めのアウターがあると安心ですよね。そんな日にぴったりなのが、こちらのAgreable アグレアーブルの水を弾いて汚れにくい 軽量ジップパーカー マウンテンパーカーです。ナイロンにポリウレタンがブレンドされた素材で、約350gの軽量。また伸縮性がある素材で、からだ馴染みが良いので、動きもスムーズ。また撥水・防汚加工がされているので、突然の小雨や、アウトドアで汚れてしまっても、汚れが落ちやすく安心です。さらに光沢を抑えたマットな風合いで、カジュアルさがありながらも、品良く着られる素材感になっています。デザイン性もアウトドア過ぎない雰囲気が◎。程よいゆとり感と後ろはおしりが隠れる長さで体型カバーも叶えます。またボリューミーなフードは、前を開けて着ると大きな襟のようになり、顔まわりのアクセントにもなります。裾はコードストッパーを絞ると丸みのある立体シルエットになり、後ろ姿にも可愛く決まりますよ。カラーは、シーンを選ばず使えるベージュとチャコールの2色展開。キレイめのインナーとも相性のいいカラーです。 【ご紹介したアイテム】天気が不安定な日の外出や、休日のアウトドアシーンにも着たい、撥水素材のパーカー。アウトドアライクになりすぎないデザインだから、軽アウターとしてデイリーにも使える1枚です。⇒ 水を弾いて汚れにくい 軽量ジップパーカー マウンテンパーカー撥水 防汚加工/Agreable アグレアーブル お花見やピクニックに頼れる撥水スカートお子様との公園遊びやお花見など、ボトムスの汚れが気になるお出かけが増える春にぴったりなのがこちらの、Agreable アグレアーブル水を弾いて汚れにくい 軽量スカート。ナイロンにポリウレタンがブレンドされた素材で、約270gの軽量。また伸縮性がある素材で、からだ馴染みが良いので、動きもスムーズ。また撥水・防汚加工がされているので、突然の小雨や、アウトドアで汚れてしまっても、汚れが落ちやすく安心です。さらに光沢を抑えたマットな風合いで、カジュアルさがありながらも、品良く着られる素材感になっています。薄手なので光にかざすとやや透け感がありますが、膝下まで裏地が付いているので、安心。裏地もソフトな伸縮性があるので、動きも妨げません。タイトすぎないので身体のラインも拾い過ぎないストンとしたIラインで、すっきり着られるシルエット。ボリューム感のあるトップスと合わせても、バランスが◎!体型カバーも叶う長めの着丈ながら、左右のスリットと素材のストレッチ性で動きやすさもストレスフリー。カラーは、シーンを選ばず使えるベージュとチャコールの2色展開。同素材のアウターと一緒に合わせてセットアップとしてもおすすめですよ。 【ご紹介したアイテム】天気が不安定な日の外出や、休日のアウトドアシーンにも着たい、撥水素材のスカート。アウトドアライクになりすぎないデザインだから、デイリーにも使える1本です。⇒ 水を弾いて汚れにくい 軽量スカート 撥水 防汚加工/Agreable アグレアーブル 着るだけで春を呼び込むストライプワンピ1枚でもレイヤーでも使えて、着るだけで春を感じるならこちら!爽やかストライプ 袖ギャザー ロングワンピースです。体のラインを拾わないゆったりとしたシンプルなデザインながら、大人カジュアルに使いやすいディテールが散りばめられています。ドロップショルダーと、ボリューム感を作るギャザーを組み合わせで、抜け感と女性らしさの好バランスに。また襟元はバンドカラーでほんのりマニッシュに仕上げて、ワンピースの甘さを抑えています。さらに前開きのシャツタイプだから、春から秋の軽い羽織ものとしても活躍します。素材は、シャツによく使われるオックス生地。ポリエステル90%コットン10%だから、重くならずシワにもなりにくいのが◎です。カラーはサックスとブラックのストライプの2色から選べます。どちらも大人カジュアルに使いやすいのがうれしいですね。 【ご紹介したアイテム】着るだけで春夏らしいコーデが決まる、ストライプ柄のワンピース。爽やかな印象のロングシャツワンピースは、パンツとのレイヤードや、羽織としてのアレンジもOK。⇒ 爽やかストライプ 袖ギャザー ロングワンピース/Agreable アグレアーブル しっとり艶あり素材のお仕事ブラウス春から新しい職場になる方も多いのでは?そんな方におすすめしたい、キレイめに決まるブラウスが、こちらのスキッパーネック とろみブラウスです。このブラウスの特徴は、なんといっても艶感とトロミのある素材感。着るだけでドレープが生まれ女性らしく決まります。それでいて厚みがややあるので、透けにくいのがポイントです。またお手入れは、お家で洗濯機で洗えるのもうれしいですよね。デザインにもこだわりが!素材のツヤを最大限に活かしたドレープデザインが魅力。ウエスト、サイド、後ろ襟に入った3種類のタックで、立体感のあるスタイルを実現。大胆かつ繊細なタック使いで、着るだけで決まる「揺れ感シルエット」を実現しています。また襟元はシャープなスキッパーネックで知性あるれる印象に。長袖なので、ロングシーズン活躍します。カラーは、定番と差し色の4色展開。どのカラーも女性らしく着こなせます。テーパードパンツやロングスカート、カジュアルなワイドパンツとも好相性。オンにもオフにも活躍すること間違いなしです。 【ご紹介したアイテム】しっとり落ち感のある生地がドレープを描き、タックインしたようなシルエットで着られる立体ブラウス。きちんと感と知性を感じるシルエットは、お仕事シーンにもおすすめ。⇒ スキッパーネック とろみブラウス/カウリーナ kauliina タイツを脱いだ春の足元にオーガニックレギンス寒い時期に履いていたタイツをレギンスに替えて足首を出したら春!足元から軽やかになりますね。コットンは保温性が高く、吸放湿性にも優れているため、オールシーズン快適。オーガニックコットンを主体に編み上げました。表糸にオーガニックコットン、裏糸は伸縮性も出すために、オーガニックコットンとナイロン糸を使用。ふんわり、さらりとした風合いのやさしい肌触りと心地よいフィット感にこだわった履き心地です。また心地いいフィット感のリブ編みだから、脚だけじゃなくヒップにもしっかり伸縮してカラダの動きもスムーズ。ワンピースなどにもレイヤードスタイルにぴったり。朝晩冷え込むのでパンツの下に重ね履きしてもいいですね。合わせやすい杢グレーと杢チャコールの2色展開。どちらも使いやすいので色違いで持っておくのもおすすめです。 【ご紹介したアイテム】オーガニックコットンを使用した、日本製のリブ編みレギンスです。保温性が高く、さらりとした素材のコットンが主体だから、年間を通して快適に着用できます。⇒ オーガニックコットン 肌に優しい リブレギンス 日本製/HOME 朝起きて、「さあ今日はなに着ようかな?」と思えるのって幸せ。また、時間がない時にこれがあれば大丈夫という洋服があるのも、また安心。服の選び方は人ぞれぞれですが、春を楽しくしてくれるものをどうぞ見つけてくださいね。 おーまえ京都在住。ほぼ毎日自転車行動。時間があると気になる場所やお店をウロウロ探し回りがち。お笑いと犬がずっと好き。最近はリボベジに小さな幸せを感じてます。
2023年03月27日当社は、このたび、全国の20~40歳代会社員の男女500名を対象に、「年末年始のやる気・モチベーションに関する調査」を実施しましたので、その結果をご報告します。本調査では、年末年始の連休前後のやる気や、会社を休みたいと思った経験、普段モチベーションにしていることなどについて調査。約74%が年始に仕事に行きたくないと思った経験があることが判明。「給料・ボーナス」をモチベーションにしている人が多い中、男女でモチベーションにしているものが異なる傾向も明らかになりました。また、「疲れ」についても調査し、7割以上が最近疲れを感じていることや、疲れると仕事の失敗も増えると感じる人が約80%いることが分かりました。疲れによって起きてしまった仕事上の大小様々な失敗談も寄せられました。年末年始における会社員の心の内が垣間見える調査結果となっています。■調査トピックス(1)75.0%がやる気が上がらず会社を休みたいと思った経験あり年末年始、やる気が出ないもの1位は「大掃除」(2)モチベーションに繋がるものは「給料・ボーナス」が最多。男性は「達成感」、女性は「推し活」で男女差もモチベーションを高めるために行っていること「美味しいものを食べる」自分へのご褒美は「1万円未満」が主流(3)7割以上が「最近疲れを感じやすくなった」。失敗談も「一桁間違えて発注」「名前を呼び間違えた」モチベーションが下がるのは「連休明け」「疲れている」時疲れると仕事の失敗も増えると感じる人約80%■調査概要・調査テーマ:年末年始のやる気・モチベーションに関する調査・調査方法:WEBアンケート調査・調査期間:2022年11月16日(水)~11月18日(金)・調査対象者:全国の20~40歳代会社員の男女500人(性年代均等割付、公務員含む)・調査主体:アリナミン製薬株式会社・調査機関:株式会社ネオマーケティング以上<調査結果詳細>1.75.0%がやる気が上がらず会社を休みたいと思った経験ありまず、年末年始の連休前のやる気について調査しました。年始に仕事に行きたくないと思ったことがあるかを聞くと、7割以上の人が「ある(74.2%)」と回答しました。また、やる気が上がらず、会社を休みたいと思ったことがあるか聞いてみたところ、「よくある(38.0%)」と回答した人は約4割でした。「たまにある(37.0%)」と合わせると75.0%もの人が、普段から会社を休みたいと思った経験があるようです。連休が楽しみな年末年始ですが、何かと忙しい時期でもあります。年末年始にやる気が出ないものを調査すると、1位は「大掃除(44.2%)」でした。会社員にとって、年末最後の大仕事は大掃除なのかもしれません。2位は「年賀状(26.2%)」で、「親族の集まり(19.8%)」や「忘年会・新年会(18.6%)」を抑えて、3位は「年末調整(20.2%)」でした。毎年訪れる大掃除や年賀状。やらなくては、と思えば思うほど腰が重くなり、つい後回しにしてしまいがちです。「サクッと取り掛かりたいけど、最初の一歩が動けない」という方も多いのではないでしょうか。<年末年始にやる気がでないものランキング>1位:大掃除(44.2%)・寒い中掃除をするのが面倒だから(宮城県・34歳男性)・年末で仕事が無い時くらいはゆっくりしたいから(岐阜県・22歳男性)・やることが山積みすぎて、体力的にきつくなる(福島県・40歳女性)・こまめに掃除をする習慣がないから、一気にやるのが大変(東京都・28歳女性)・とりあえず道具揃えたりするところから面倒(大阪府・33歳女性)2位:年賀状(26.2%)・書く内容が特に無いのでストレス(埼玉県・35歳男性)・デザインや写真を考えることや、誰に送るかを悩むのが億劫なため(東京都・38歳男性)・書かないといけないという義務感から(静岡県・25歳女性)・面倒くさいし、送る人もほとんどいないので(北海道・37歳女性)3位:年末調整(20.2%)・手続きが面倒だから(三重県・29歳男性)・計算が面倒くさいし頭を使うから(宮城県・29歳女性)・書かなければいけない書類が多すぎて処理に時間がかかるから(千葉県・31歳女性)2.モチベーションに繋がるものは「給料・ボーナス」が最多。男性は「達成感」、女性は「推し活」で男女差も年始の仕事は多くの人のモチベーションを維持できていないことが分かりましたが、普段はどのようなことをモチベーションにして過ごしているのでしょうか。まず、自分のとった行動で自分自身が満足した時と、他人が喜んでくれた時で、どちらの方がモチベーションに繋がりやすいかを聞きました。その結果、約7割が「自分が満足した時(68.4%)」と回答。具体的に日々のモチベーションに繋がっているものを調査すると、男女ともに「給料・ボーナス」が最多でした。「休日」や「趣味」の割合も高く、自分のプライベート時間を確保する意見が多く見られました。次に多かったのは、男性は「達成感(20.0%)」、女性は「推し活(16.0%)」でした。続いて、日々のモチベーションを高めるために行っていることを調べると、男女の差が目立ったのは「美味しいものを食べる」「自分へのご褒美を買う」という回答で、8.8%の差で女性の方が自分へのご褒美をモチベーションにしている人が多いことが分かりました。また、「推し活」や「親しい人に愚痴をはく」という回答も女性の方が多い結果でした。一方、男性は女性と比べて「ジムに通う・運動する」という意見が多く、男女の違いが見て取れました。運動が、やる気成分であるドパミンの放出に繋がっていることは科学的に分かっています※。モチベーション維持のために運動している人は、知らず知らずのうちにやる気成分も出しているのです。男女で方法は違えど、科学的にやる気成分を引き出す方法を実践しているようです。※やる気成分と運動の関係は「フルスルチアミン 疲れLab.」にて紹介中自分へのご褒美は1万円未満が主流先述の調査結果で上位に入っていた「自分へのご褒美」。自分へのご褒美にいくらまで出せるかを聞くと、半数以上が「5,000円未満(35.8%)」「5,000円~10,000円未満(20.2%)」と答え、比較的堅実的な人が多いことが分かりました。一方で、「100,000円以上(3.6%)」の人もわずかながらいました。ささやかな楽しみから大きな楽しみまで、様々な「ご褒美」が自分のモチベーションを保つ秘訣なのかもしれません。3.7割以上が「最近疲れを感じやすくなった」。失敗談も「一桁間違えて発注」「名前を呼び間違えた」モチベーション維持の秘訣や高める方法が明らかになりましたが、モチベーションが下がる原因はどのようなものなのでしょうか。どのような時にモチベーションが下がるかを調べると、「連休明け(48.0%)」が最多でした。楽しい休日から一転、仕事モードに切り替えなくてはいけない連休明けは、どうしてもモチベーションが下がりやすいようです。次に多かったのは「疲れている(42.4%)」、「失敗した(39.8%)」という回答でした。最近、疲れを感じやすくなったかを尋ねると、7割以上が「そう思う(32.2%)」「どちらかというとそう思う(40.2%)」と答えました。例年、年末に仕事が忙しくなる人は約4割を占めており、特に年末年始は疲れが現れやすい時期だと言えます。疲れると起こりやすいのが「仕事の失敗」。疲れによって仕事の失敗が増えると感じる人は、「そう思う(30.8%)」「どちらかというとそう思う(49.0%)」を合わせて約8割に上りました。疲れをうまく解消することで、仕事の失敗を防ぎ、結果的に自分のモチベーションを低下させないようにしたいですね。最後に、疲れが原因で失敗したエピソードを募ったところ、誤字脱字のミスや、桁を間違えた発注ミス、納期の勘違いなど、仕事上の大小様々な失敗談が寄せられました。<疲れが原因で失敗したエピソード>・一日頑張って作ったデータを飛ばしてしまった(千葉県・42歳男性)・誤字脱字だらけの文章を上司に提出してしまった(神奈川県・23歳男性)・効率の良い作業ができず、時間が掛かってしまった(埼玉県・38歳男性)・間違えた書類を大量に送ってしまった(東京都・26歳男性)・個数を一桁間違えて発注してしまった(愛知県・48歳男性)・提出書類の日付を全部間違えた(滋賀県・27歳女性)・メールの見落としが増える(埼玉県・33歳女性)・患者さんの名前を呼び間違えた(茨城県・44歳女性)・後でメモを取ろうとしていたことを忘れました(千葉県・34歳女性)・締め切りを勘違いしていた(東京都・28歳女性)仕事を失敗してしまうことは誰しもあることですが、疲れが溜まればモチベーションも下がってしまうもの。疲れをうまく解消する時間的・金銭的余裕はなかなかなく、何をするにしても大量の選択肢の中から即断・即決しなければならない現代人は、常に集中しっぱなしで心休まる時間が取れないというのが本音ではないでしょうか。そこから更に失敗を重ねてしまえば、疲れも溜まりモチベーションも上がらずますます悪循環に…。やる気をテーマに調査した中で見えてきたのは、大多数が年末年始は仕事に行きたくないというもの。あの手この手でリフレッシュや愉しみを作ったり、時に休んでみたり。普遍的な悩みを乗り切るためのほんのちょっと背中を押してくれる、やる気スイッチを押してくれる、そんなものが現代人には必要です。「フルスルチアミン 疲れLab.」ではそんなお役立ち情報を発信中です。■アリナミン製薬の「フルスルチアミン 疲れLab.」について「フルスルチアミン 疲れLab.」では、現代人を「疲れ」から守ることをポリシーに、目の疲れ・肩や腰の痛みなどの、現代人の疲れの症状に効くフルスルチアミンの効果をご紹介しています。フルスルチアミンはビタミンB1を改良したビタミン誘導体です。ビタミン自体はサプリメントや食品で広く知られていますが、具体的にその働きや意義を伝えるのがこのサイトのミッションです。アリナミン製薬はフルスルチアミンの創生メーカーとして、本サイトを通して、「フルスルチアミン」と「疲れ」を中心に、意外と知られていないメカニズムや、最近の情報、本調査のやる気・モチベーションとフルスルチアミンの関係まで、詳しく紹介中。モチベーションが上がらない、でもいつもお金を遣ったり有給休暇を使うわけにもいかない、という方は是非サイトをチェックしてみてください。「フルスルチアミン 疲れLab.」URL: フルスルチアミンとは?私たち人間は、細胞の中で三大栄養素(糖質、脂質、タンパク質)からエネルギーを生み出し、生命を維持しています。糖質からエネルギーを生み出すために不可欠な栄養素がビタミンB1です。ビタミンB1はアルコールの代謝時やストレスを受けたときにも大量に消費されます。ビタミンB1が不足すると、糖質から十分にエネルギーを生み出すことができなくなり、食欲不振や疲れ、だるさなどの症状が現れるため、身体にとってなくてはならない栄養素です。ただ、ビタミンB1は水溶性で、水に溶けやすく熱にも弱いため、食材からとる場合、調理時の水洗いや加熱などによって失われやすく、また一度にたくさん摂っても腸から吸収できる量に限りがあることが分かっています。そんなビタミンB1の弱点を補い開発されたのが、ビタミンB1の構造を変えて腸から吸収しやすい形(これを誘導体といいます)にした「フルスルチアミン」です。フルスルチアミンは医薬品成分であり、医薬品(医薬部外品含む)にのみ配合が認められています。 詳細はこちら プレスリリース提供元:@Press
2022年12月20日上手な子は上の学年の試合に同行させてもらえるけど、息子は留守番組。ほんの2~3人留守番させるなら連れてってくれてもいいのに。本人も「自分は下手で出たら負けちゃうから当然だけど、ちょっと悔しい」と。子どもが卑屈になったらどうするの!?「お前は下手だから試合に出れない」と友達に言われたら?どうモチベーションをあげればいい?と悩むお母さんからのご相談。今回もスポーツと教育のジャーナリストであり、先輩サッカーママでもある島沢優子さんが、悩めるお母さんにアドバイスを送ります。(文:島沢優子)(写真はご質問者様及びご質問内容とは関係ありません)<<月謝を払っているのにスクールコーチが何も教えてくれません問題<サッカーママからのご相談>10歳の子どもがサッカーの少年団に入っています。上手な同級生は上の学年に同行し試合に出してもらってますが、息子は留守番組です。同行している子はパパコーチの子で、少年団以外にもサッカーを習っているので上手なのは当然なのですが、わずか二人くらいを留守番組にしたりするなら、連れて行ってくれてもいいのでは......と思います。息子は「自分は下手なんだし、出たら負けちゃうんだから上手な子が行くのは当然。でもちょっと悔しいかな」と言っています。練習は楽しんで行ってますが、親の私がどんなモチベーションでいたらよいのか、モヤモヤしています。上手な子だけが選ばれる、自分は下手だから、と息子の気持ちがどんどん卑屈になったらどうしようとか、友達から「お前は下手だから試合にでれないって言われたらどうしよう」とか私が悩んでしまってます。子どものモチベーションを下げさせないためにどんな心でいればいいのか、どんな風に声をかければいいのか、などアドバイスをいただければと思います。<島沢さんのアドバイス>ご相談いただき、ありがとうございます。短いご相談文の中から推察してお答えするので、若干ずれがあるかもしれません。そこは最初に断っておきますね。そのうえで、結論から申し上げます。このケース、一番の処方箋はお母さんが息子さんのサッカーから距離を置くことです。■問題は子どものモチベーションでなく、自分のモチベーションが下がっていることでは息子さんは「自分は下手なんだし、出たら負けちゃうんだから上手な子が行くのは当然。でもちょっと悔しいかな」と言いつつも、練習は楽しんで通っていると書かれています。「親の私がどんなモチベーションでいたらよいのかモヤモヤする」とありますね。そこを考えると、実は息子さんではなく、お母さんの問題のような気がします。「子どものモチベーションを下げさせないためには?」との相談のようでありながら、実は子どものサッカーに対するご自分のモチベーションが下がっている。それが不安で仕方ないのではありませんか。■子どもは楽しく練習しているのに、起きてもいないことで親が不安になっている状況ご相談文の冒頭で、留守番組の二人だけが置いて行かれることに対し、不満を述べられています。面白くない気持ちはよくわかります。私も息子が小学3年のとき、上の学年に呼ばれて遠征に行ったら1試合も出られず戻ってきたことがあります。試合中に先輩のプレーを見ずに砂に絵を描いていたから「もう出さない」とコーチに言われたそうです。ですが、息子は自分の学年ではないし、大して気にしてもいませんでした。ただ単に「一日中ベンチにいて面白くなかった。自分の学年の練習に行きたかった」と言っただけでした。まあ、そうだろうなと私も思いました。上の学年は人数も多く、下の学年が出て、その学年の子どもは少ししか出られないことが問題になっていました。息子さんは自分の学年の活動があるのだからそれでOKな気がします。だから本人も楽しく練習しているのでしょう。それなのに、お母さんは、彼の気持ちが卑屈になったらどうしようとか、友達から「下手だから試合にでれないって言われたらどうしよう」と、まだ起きてもいないことを心配しています。もしかしたら、他のこともあいまって、お母さん自身の不安感情が高まっているのかもしれません。少し気分を静めて、パートナーと話し合ってみるなどして、ご自分の気持ちの揺れと向き合ってみてはいかがでしょうか。■親に信用されてないと感じると子どもは落ち込むもし本気で息子さんの精神状態が心配でたまらないのならば、もう少し自分の子どもに自信を持ちませんか?この連載でも以前に申し上げましたが、親が「転ばぬ先の杖」を立てようとすると子どもを不安にします。自分は楽しいと言ってるのに、卑屈になったらどうしようとお母さんが心配していることを感じた子どもは、自分が信用されていないことに落ち込みます。つまり「最も近くにいる母親にこんなに心配されてしまうダメな僕」と思ってしまいます。試合に出られない彼の悔しさに「残念だったね。悔しいね。一緒に連れて行ってくれればいいのにね」と共感することは重要です。ただし、子どもの気持ちに親が同化してはいけません。そこでは「いいじゃん。学年の試合があるしね。また頑張ればいいよ。楽しくサッカーできればいいね」と寄り添ってあげてください。しかも冒頭で伝えたように、息子さんは楽しんで通っています。そこを認めてあげましょう。■「試合に出さないなら辞めさせます」親が立腹して子どもの意思を無視するケースも(写真はご質問者様及びご質問内容とは関係ありません)以前、都内で少年サッカーのコーチをしている方が、こんな事例を教えてくれました。4年生が大会に出たら、相手が強くて、二人だけ試合に出せなかったそうです。すると、その日当番だったその子のお母さんが「試合に出ないのなら当番なんかしないほうがよかった。もうやめさせます」と言ってきたそうです。コーチは陳謝し、その子にも「今度はチャンスがあるから」と説得したら、子どものほうはうなずいたそうです。入ってまだ数か月でしたが、サッカーを好きになっていました。ところが、お母さんは聞き入れません。「みんな出られると言われたから入れたのに」と言って、息子さんの手を引っ張って帰ってしまいました。「子どものほうはやめたくなかったと思う。歯を食いしばって泣くのを我慢していました。でも、母親にやめたくないと言えないわけです」歯を食いしばっているのを、お母さんは「ほら、この子もこんなに悔しがっている」と言ったそうです。親が子どもをコントロールできると考えないほうがいいです。声掛けとか、何か話をしてやる気が出るものではありません。日ごろから、できるだけ子どもの選択を尊重して任せましょう。「ま、いっか。サッカーをするのは私じゃない。この子なんだし」そのようにぜひ割り切ってください。島沢優子(しまざわ・ゆうこ)スポーツ・教育ジャーナリスト。日本文藝家協会会員(理事推薦)1男1女の母。筑波大学卒業後、英国留学など経て日刊スポーツ新聞社東京本社勤務。1998年よりフリー。『AERA』や『東洋経済オンライン』などで、スポーツ、教育関係等をフィールドに執筆。主に、サッカーを始めスポーツの育成に詳しい。『桜宮高校バスケット部体罰事件の真実そして少年は死ぬことに決めた』(朝日新聞出版)『左手一本のシュート夢あればこそ!脳出血、右半身麻痺からの復活』『王者の食ノート~スポーツ栄養士虎石真弥、勝利への挑戦』など著書多数。『サッカーで子どもをぐんぐん伸ばす11の魔法』(池上正著/いずれも小学館)ブラック部活の問題を提起した『部活があぶない』(講談社現代新書)、錦織圭を育てたコーチの育成術を記した『戦略脳を育てるテニス・グランドスラムへの翼』(柏井正樹著/大修館書店)など企画構成も担当。指導者や保護者向けの講演も多い。最新刊は『世界を獲るノートアスリートのインテリジェンス』(カンゼン)。
2022年02月09日今年も、「JFA 第45回全日本U-12サッカー選手権大会」(旧全日本少年サッカー大会/以下全日本U-12)のシーズンとなりました。都道府県大会を勝ち抜いた競合チームが会場の鹿児島県に集まり、優勝を目指して白熱したプレーを繰り広げてくれることでしょう。決勝戦はテレビ放映も予定されています。そこで、同世代の選手たちのプレーを観ることのメリットについて、日本サッカー協会(以下JFA)普及ダイレクターの中山雅雄さんにお話を伺いました。(取材・文:小林博子)■ピッチに立つ選手たちは「憧れ」でなく「目標」動画配信アプリなどで、サッカー動画を好んで観る子どもたちはとても多いもの。ただしそれらの動画のほとんどは、試合の一部を切り取ったダイジェスト動画です。「華々しいゴールシーンや、技が光るきらめいたプレーに魅了されるのは当然のこと。しかしそれだけではなく、試合を通しで観ることにもたくさんの意味があります」と中山さんは話します。<<前編:ダイジェスト映像ではなく1試合見ることでオフザボールの理解が進む理由また、12月29日(水)には、「JFA 第45回全日本U-12サッカー選手権大会」の地上波でのテレビ放映が予定されています。サッカー少年の憧れの舞台に立ち、プレーする同世代の選手たちの姿は、子どもたちにとっては「憧れ」だけではありません。都道府県大会に出場し、勝ち進んだとしたら、自分がそのピッチに立っている可能性もあった試合だからです。この日戦う選手たちは、手の届く範囲にいる存在。中山さんは、「これから先、チームメイトや対戦相手になるかもしれない彼らの戦う姿は、叶えることができる『目標』」だといいます。■子どもたちが注目すべき3つのシーン目標として試合を観ることは、試合を「自分ごと化」できます。「自分だったらこうする」という意識が芽生えやすいからです。そのためには、ダイジェストではなく試合を通して観ることがサッカーというスポーツの理解を深めるのに役立つのです。ゴールなど試合の中で盛り上がったシーンは試合全体ではごく一部の瞬間です。ほとんどの選手が試合の中ではボールを持っていない時間が多いのです。ゴールの瞬間以外にも、試合ではさまざまなことが起こりますが、今回はその中でも小学生の子どもたちがとくに観るべき3つのポイントを中山さんが教えてくれました。1.試合の流れ比較的プレー時間が長いにもかかわらず、1つのゴールで勝敗が決まるサッカー。その1点を奪い、守る試合の中には、数々の「流れ」が存在します。その流れを感じられるのは、ダイジェスト動画にはない試合観戦の醍醐味です。また、現代サッカーでは試合の中で戦術が変わるのはよくあること。流れにのりつつ、状況に応じてどう戦術を変えているかなども見どころのひとつです。2.ダイジェストとして切り取られない動きゴールの手前のシーンで、選手たちはどうしているのか。ダイジェスト動画になるスーパーゴールが生まれるためには、パスやドリブルなど、ゴールまでボールを運ぶことに成功した何かがあるはずです。それ以外にも、ミスをした際にどうリカバリーしているか、オフザボールではどう動いているのかなど、シーンを切り取られた動画にはない学べるポイントにも注目しましょう。3.自分のポジションの選手に注目する自分の目線で観たい選手の動きを見られるのも、試合を通しで観る意味のひとつです。これはスタジアムなどで生でみるほうが自由度が高いのですが、テレビでも十分学ことはできます。例えばドリブラーなら、ボールを持ってなぜ前向きになってスタートできたのか。どうやって相手をかわしてチャンスをつくるために何をしているのかを観察するのは、自ら観ようとしないと観ることができません。ダイジェストだと相手をかわしてスタートしたシーンから始まりがちだからです。■テレビで観戦だけのメリットもサッカーの試合を通しで観るのには、生観戦またはテレビやオンラインでの試合中継の2パターンがあります。スタジアムの臨場感や自由度の高い観戦にはテレビ観戦は及びませんが、生観戦にはないメリットもいろいろあります。まずは「解説」があること。試合の展開を即座に言葉にして理解を促してくれるので、子どもたちの学びにもつながります。2つ目は、画面がスイッチされること。生観戦では見える景色が席に依存されますが、テレビではわかりやすい角度や位置に何台もカメラがあり、視聴者にとって最適な距離や角度から、プレーがよりわかるように放送されます。サッカーを熟知したスタッフによるその編集は、とくに小さなサッカー少年たちにとっては「観るべきポイント」がわかりやすくなることでしょう。「JFA 第45回全日本U-12サッカー選手権大会」は、12月29日(水)10:30から日本テレビ系31局ネットで放送されます。観るべきポイントをおさえつつ、同世代の選手たちの戦いを観戦してみてはいかがでしょうか。子どもたちの「目標」が1つ増えるかもしれません。【放送予定】TV放送、インターネットライブ配信予定はこちら>>中村憲剛さんのメッセージを含む大会オープニング映像や、ラウンド16までの【フルマッチ】動画も見られるJFATV(YouTubeチャンネル)はこちら>>
2021年12月25日今年も、「JFA 第45回全日本U-12サッカー選手権大会」(旧全日本少年サッカー大会/以下全日本U-12)のシーズンとなりました。都道府県大会を勝ち抜いた競合チームが会場の鹿児島県に集まり、優勝を目指して白熱したプレーを繰り広げてくれることでしょう。決勝戦はテレビ放映も予定されています。そこで、同世代の選手たちのプレーを観ることのメリットについて、日本サッカー協会(以下JFA)普及ダイレクターの中山雅雄さんにお話を伺いました。(取材・文:小林博子)■ダイジェストではない「サッカー観戦」を観る機会が減っているデジタルネイティブである今の小中学生たちにとって、動画を観ることは日常のひとつ。国内外の有名選手のスーパープレーや、日本代表チームのゴールシーンなどに釘付けになっている子どもも少なくないようです。その反面で、今の子どもたちは、キックオフから試合終了までを通して観戦することが減っているように感じませんか。代表戦ですらアジア最終予選はアウェイの試合が地上波で中継されなかったり、お住まいによっては地元のプロチームのスタジアムが遠かったりと、さまざまな事情で、サッカーの試合をテレビで観る機会が減っています。とはいえ、ダイジェスト動画だけでサッカーが理解できるのか、試合を観るのも選手として上達につながる大事なことではないのか、と感じている保護者・指導者の方もいるのでは。■1試合を通して試合を観ることの大切さ「ダイジェスト動画を観て、憧れの選手の華やかなスーパープレーにわくわくする気持ちを持つことは大切です。ただしそれだけではなく、試合の流れやオフザボールでの選手の動きも観られる、ダイジェストではない試合を観ることも、子どもたちのサッカー観を養う上ではとても大切なことです」そう話すのは、今回お話を伺ったJFA普及ダイレクターの中山雅雄さんです。どんなスーパープレーでも、その瞬間を生み出すまでに選手は試合の中でどんなふうに動いてそのプレーにつなげているのかなどは、ダイジェストだけでは知ることはできません。サッカーの試合に存在する「流れ」を感じることができるのは、一部を切り取った動画にはないヒントにあふれています。また、ゴールに結びついたり、ドリブルで突破できたりといった成功シーンだけではなく、ミスも観たほうがいいと中山さんは言います。プロ選手ですら試合の中ではミスをするので、そのミスにつながった理由や、どうカバーするかなども試合を通しで観るからこそ観ることができるポイントだそうです。■全少の試合には「手に届く目標」がたくさん発見できる今年の全日本U-12サッカー選手権大会は、12月26日(日)~12月29日(水)の開催に伴い、JFATVで全試合を生配信します。また、準決勝、決勝の様子は日本テレビ系31局ネットにて、決勝戦当日の12月29日(水)10:30より録画中継が行われます(決勝戦のキックオフは9:30を予定)。準決勝の放送予定はこちら>>全少は同世代の選手たちのプレーを観るまたとない機会です。「身近な存在の子どもたちのプレーにも、観るメリットがたくさんありますよ」と、中山さん。最大のメリットは、同世代のトップレベルの選手たちのプレーを観ることにより、自分たちがたどり着きたいレベルを知り、サッカーに対するモチベーションを高めるきっかけになるからということです。プロの選手による華やかな成功シーンは「夢」、「憧れ」です。小学生がすぐにできるかというとそうではないはず。対して同世代の選手たちの姿は、来年、再来年にこうなっていたいという身近な「目標」になり得るからです。実現可能な目標を明確に持つことで、サッカーに対する姿勢にも変化がみられるかもしれません。■まずは親御さんが楽しんで観戦を試合を観ることの大切さを理解すると、ぜひわが子に観戦させたくなるところですが、子どもがすすんで観たいとは言わない可能性もあります。「うちの子はサッカーをするのは好きだけど、観るのはそれほどでもないみたい」そんな声もちらほら聞きますが、それならそれでOKだと中山さんは言います。「サッカーは観るより自分でプレーするほうがもちろん上手くなる」とのこと。それゆえ、興味が持てない状態で無理に観させる必要はないのだそう。「まずは親御さんが楽しく観戦している姿を見せてみては」とのアドバイスもいただきました。「お子さんに観させる」のではなく、まずは大人が楽しむ1時間として決勝戦をテレビ観戦するのもおすすめです。その世代の最高の舞台で、勝利を目指して一生懸命プレーする子どもたちを応援してください。【放送予定】TV放送、インターネットライブ配信予定はこちら>>中村憲剛さんのメッセージを含む大会オープニング映像や、ラウンド16までの【フルマッチ】動画も見られるJFATV(YouTubeチャンネル)はこちら>>
2021年12月24日なんだかモチベーションが下がっているな、と感じるときはありませんか? そんなときは、気分を高めてくれる相手と接してみるといいですよ。 12星座別にあなたを高めてくれる相手を調べてみました!てんびん座モチベーションが下がってるときにあなたを高めてくれる相手は、「元気づけてくれる人」です。単に元気な人というよりも、ガサツなところのない機転のきく相手が良さそう。あなたはプライドが高い一面があるので、あからさまな態度の人はしらけてしまってNGです。それよりもユニークな会話や考え方の人と接すると、自分自身の感覚を取り戻せます。さそり座モチベーションが下がってるときにあなたを高めてくれる相手は、「的確なアドバイスをくれる人」です。冷静な一面をもつあなたは、普段から信頼できる人かどうかを見極めているようなところがあるでしょう。心を開いて素直にアドバイスを聞き入れられる相手はそう多くないはず。年上や先輩など、あなたのことをよく理解してくれている人にアドバイスを求めると突破口になりますよ。いて座モチベーションが下がってるときにあなたを高めてくれる相手は、「失敗を笑い飛ばしてくれる人」です。いて座は何でもとにかくスピードが速いので、あなたの考えについてこられる相手が少ない可能性も。何事も笑い飛ばしてくれるような大らかな人と一緒にいると、あなた自身も深刻にならないでいられます。過去にとらわれず、たとえ苦い経験をしようとも笑ってくれるだけで、いつもの自分を取り戻せるでしょう。やぎ座モチベーションが下がってるときにあなたを高めてくれる相手は、「感情表現が豊かな人」です。普段のあなたは、自分自身の感情を言葉にするのが苦手。感性豊かな言い回しで話す相手と一緒にいることで、大きな刺激を受けるでしょう。「そうか!本当は私、悔しかったんだ」などと発見することもありそうです。みずがめ座モチベーションが下がってるときにあなたを高めてくれる相手は、「気を使わない人」です。みずがめ座のあなたは、他人にさほど言葉を求めていないようなところがあります。なぜならどれだけモチベーションが下がろうと、答えは自分の中にあるとわかっているから。それより無言でいてもリラックスできるような相手と、ただ一緒に過ごすことの方が大事です。どんな状況でも受け入れてくれるという安心感が、本来の自信を取り戻させて、あなたを高めていってくれますよ。うお座モチベーションが下がってるときにあなたを高めてくれる相手は、「あなたに寄り添ってくれる人」です。繊細なうお座の人のやる気が出ないときは、結構わがままになりがちです。心の底で「どうしてわかってくれないの!」と不満を煮えたぎらせることも。そんなあなたの気持ちを汲んで、共感してくれるような相手と一緒にいれば、自然と気分が高まりますよ!記事を参考に対処法!知っておこう!モチベーションが下がることは誰にでもあることです。そんなときにどう対応すればいいかを普段から知っておきましょう!"
2021年11月23日最近モチベーションが下がってきている、と自覚することはありませんか? そんなときにあなたを高めてくれ、いつもの自分を取り戻させてくれる相手がいます! どんな相手なのか星座別に調べてみました。おひつじ座モチベーションが下がってるときにあなたを高めてくれる相手は、「あなたを笑わせてくれる人」です。ひょうひょうとしていて、いつも冗談をいっているような、おもしろいタイプの人がいいでしょう。あなたは周りから頼られる人ですが、自分から相談するタイプではあまりありません。人から気を使われるより、笑い話で盛り上がれる相手が気持ちを整えてくれるはず。おうし座モチベーションが下がってるときにあなたを高めてくれる相手は、「話をとことん聞いてくれる人」です。ここで重要なのは、おうし座のペースに合わせてくれる相手だということ。結構あなたは、出会った当初は無口でも、心を開くとおしゃべりになってわがままもいうタイプ。そんなあなたのテンポに寄り添い、急にかけてきた電話を永遠にきいてくれるような相手がいいでしょう。ふたご座モチベーションが下がってるときにあなたを高めてくれる相手は、「一緒に大笑いできる人」です。あなたはもともと、悩んでも翌日になるとケロッとしていて、めったに落ち込まないタイプかもしれませんね。そんなあなたでもモチベーションが下がってきたと感じるときは、笑うことが大事。一緒に笑って「悩みなんてたいしたことない!」と受け流してしまえれば、スッと気持ちも楽になるでしょう。かに座モチベーションが下がってるときにあなたを高めてくれる相手は、「常に変わらない態度の人」です。あなたはモチベーションがさがっているときには、結構ナイーブになってしまいます。他人のささいな言葉尻や受け答えによって、「嫌われたかもしれない」と落ち込むこともあるでしょう。そんなときにいつも通り接してくれる人と一緒にいると、あなたを安心させて気分を高めてくれますよ。しし座モチベーションが下がってるときにあなたを高めてくれる相手は、「冷静な視点の持ち主」です。本当のことをいえば、モチベーションが下がっていること自体を周りに気づかれたくないあなた。そんな中でも冷静な判断ができる相手のことは、一目置いているはずです。会話しているうちに自分も現実的になってきて、本来の自分を取り戻せるでしょう。おとめ座モチベーションが下がってるときにあなたを高めてくれる相手は、「いつも味方でいてくれる人」です。あなたは「あれでよかったのかな」と思い始めると、そればかり気になって頭を離れないタイプ。そのためどんな状況であろうと、あなたに「問題なし!」といってくれる相手がいると心強く感じます。モチベーションが下がっているときも、自信につながりますよ!モチベーションが下がってきたら注意かも?自分を高めてくれる人がわかりましたか?モチベーションが下がってきたら、あなたを高めてくれる相手に連絡してみましょう。"
2021年11月20日ダイエットの最初のうちは頑張っていたものの、時間が経つと「モチベーションが上がらない」「がんばりすぎて疲れてしまった」などという方も少なくないのではないでしょうか。そんな方のために、今回はモチベーションを上げるコツと、モチベーションを保ったままダイエットを続けるためのポイントを解説します。ダイエットのモチベーションを上げるには理想の自分を想像するダイエットを成功させるには、目標体重になった際に何がしたいか、という具体的なイメージを持つことが大切です。ぼんやりと「痩せたいなぁ」と思うよりは、明確なイメージがある方がモチベーションを保ったままダイエットに取り組むことができます。「●㎏になって細身のパンツを履きたい」「●㎏になってスーツを着こなしたい」「●㎏になってカラダを軽くしてマラソン大会で完走したい」などと、自分のしたいことを考えてみましょう。目標を高く持ちすぎない「1か月で5㎏痩せる!」「3か月で10㎏痩せる!」などと大きな目標を持って取り組むこともモチベーションのひとつにはなりますが、リバウンドしやすかったり、達成できなかった際はモチベーションが下がってしまったりと、ダイエットを諦めてしまう一因になりかねません。あすけんでは、3か月で現体重の3~5%以内の減量がリバウンドしにくいとしておすすめしています。無理のない目標を決めることがダイエット成功への第一歩です。例えば、70㎏の方は3か月で2~3.5㎏マイナスを目標として取り組んでみましょう。まずは小さな目標を達成する上記のように、理想のイメージや体重の目標を掲げた後は、小さな目標を考えて、コツコツと取り組んでいきましょう。実現可能な小さな目標をクリアし、成功体験を続けていくことでダイエットを続けやすくなるとされています。この方法は、実際にダイエット指導でも用いられることがあります。ポイントは、体重の数値などを目標にするのではなく、行動に焦点を当てて目標を決めます。例えば「毎日階段を使えた」「食事は必ず野菜から先に食べた」などの目標で、1~2週間程度の短い期間を目標とすると良いでしょう。達成できた際は、自分へのご褒美を考えておくのも良いですね。洋服や化粧品、趣味のものを買ったり、マッサージに行ったりなど、食べ物でないものにしておきましょう。仲間と励ましあう同じ目標を持つ仲間とコミュニケーションをとることもやる気アップにつながります。あすけんでは「みんなの日記」から様々なユーザーさんの様子を知ることができます。また、投稿された日記に対して、コメントや、「がんばって」「いいね!」ボタンで応援しあうことも可能です。ダイエット仲間だからこそ共有できる悩みを相談したり、成功者の体験日記を読んでみたりと、使い方は様々です。ぜひ活用してみてください。ダイエットを継続するために行いたい習慣ダイエットは続けることが大切です。モチベーションを保ちながら、毎日コツコツ取り組める方法を身に付けましょう。体重を測って記録する毎日体重測定・記録することはダイエットには欠かせません。がんばった成果を数字で確認できるのはもちろん、食べ過ぎてしまった際の振り返りにも大切です。体重測定、記録をすることで減量効果がみられるという研究報告は多数あり、ダイエット効果が期待できます。あすけんで体重の記録を続けると、グラフ化した体重を見ることが出来、過去の変化がわかるので楽しくなってきますよ。こまめにカラダを動かす運動によるダイエットはもちろんおすすめできますが、体調不良・忙しさ・寒さ・暑さなどの理由で遠ざかってしまうこともありますよね。運動のハードルを下げて、消費するカロリーはわずかでも、まずは続けることから始めてみましょう。「階段を使う」「一駅分歩く」「1時間に1回はカラダを伸ばす」などと、自分が取り入れやすい方法でOKです。続けられた際は自分を褒めてあげましょう。食べ過ぎた後は気持ちを切り替えるダイエットを長く続けるほど、お付き合いやストレスで食べ過ぎてしまう場面に多く出会ってしまうことも。食べ過ぎて落ち込んでしまうということは、それだけダイエットにがんばっている証拠です。がんばっている自分を認めてあげながら、食べ過ぎた後は気持ちを切り替えて、食べ過ぎた分を調整しましょう。ダイエットを長く続けるためには、時には息抜きも必要です。無理なく続けられる方法を見つけることが、ダイエット成功への第一歩です。モチベーションをうまく保ちながら、ダイエットに取り組みましょう。 【執筆者】広田千尋/管理栄養士これまでに500件以上の指導経験があり、ダイエットや生活習慣病対策はもちろん、妊婦から高齢者まで幅広い指導を経験。栄養指導、レシピ制作、栄養教室や料理教室開催などのスキルと知識を生かし、あすけんではコラム執筆やオンラインカウンセリングを担当。
2021年10月24日人にはそれぞれ大切なものや譲れない価値観、そしてモチベーションがあると思います。でも意外にも、それを自分で分かっている人は多くはありません。自分が何を着火剤として火がつくのか押さえておけば、やる気スイッチをすぐに押すことも可能になるかも。そこで今回は、誕生月からあなたの「モチベーションの源」についてご紹介いたします。それではさっそく見てみましょう!■ 1月生まれ【決めた目標を果たすため】自分で決めたことを全うする、堅実なタイプが多いです。そのため、自分の決めた目標やタスクを淡々とこなすのを好むところが。同じ目標を持つ人たちからは尊敬され信頼されるため、経験値を積めば積むほど魅力的な人物になれるはず。■ 2月生まれ【お金や人脈を貯めるため】お金を管理をしたり、マネージャーとして人をまとめるのに向いているタイプが多いです。そのため、人前に立って皆を引っ張っていくよりも、陰で臨機応変に対応している自分に満足するところが。またお金を貯めるのも上手く、それを楽しみにする一面も。■ 3月生まれ【人の笑顔を見るため】人を楽しませたり、喜ばせたりするのが得意なタイプが多いです。そのため、フットワーク軽く動き回ったり、自分の足でたくさんの人とつながっていくことが熱量に。「お調子者」と呼ばれることもあるかもしれませんが、そのサービス精神は、多くの人達を感動させるでしょう。■ 4月生まれ【正直に本音を語るため】本音で相手にぶつかっていったり、正直であることを何よりも大切にしている人が多いです。何ごとも即断即決で誠実なので、多くの人たちのカリスマになる資質も秘めています。教育者であったり新規分野の経営者として力量を発揮する傾向が。■ 5月生まれ【好きなものを追求するため】自立心が強い傾向にあり、何事も自分の力で納得するまでやり遂げるのが好きなタイプも多いようです。量よりも質を重視し、自分の満足のために突き詰める探求者だと言えそう。誰も気がつかないような細かなところに着目するのが得意なところもあるため、どんな場所でも重宝されるかも。■ 6月生まれ【コミュニケーションを楽しむため】コミュニケーション能力が高く、人と会話をするのが好きなタイプが多いです。仲の良い人達との会話を通して、刺激的に動き回ることを好む傾向にあるようです。人付き合いがうまく、誰とでも仲良くなれるため刺激的な毎日が送れそう。■ 7月生まれ【相談して頼られるため】人の気持ちに寄り添い共感する能力が高く、相談に乗ったり人の話を聞くことに喜びを感じるタイプが多いです。周囲の「ガス抜き役」とも言える存在でもあるでしょう。周りの不満や心配事の本質を捉えて、みんなのムードメーカーになっていけるはず。■ 8月生まれ【未知のステージを開拓するため】誰も挑戦したことがないような分野に取り組んだり、目標に向かって突き進んでいくことでドキドキするタイプが多いです。そのため、すでに開拓されてある分野や無目的なことにはあまり興味を抱かないかも。先導して新しいステージを拓いていくでしょう。■ 9月生まれ【意義のあることを果たすため】人の役に立てるようなことに取り組んだり、夢を形にしていくことに燃えるタイプが多いです。明確に意義がわかるミッションを好むようですね。周囲に理想を提示しながら、みんなのモチベーションを高めていく立場になりうるでしょう。■ 10月生まれ【オシャレに生きるため】センスを活かすコーディネーターに向いているタイプが多いです。美しいものを好み、オシャレで自分の世界観をファッションに取り入れて生きることに熱中するかも。ファッションだけでなく、美容の分野にも興味を持ちそう。■ 11月生まれ【愛する人を元気づけるため】人の心に熱を与えたり、励ましたり応援するようことに喜びを感じるタイプが多いです。自分の想いを伝えられるタスクを好む傾向にもあるようです。11月生まれの女性にとって、「愛情を傾ける対象」はなくてはならないもの。典型的なマネージャー気質と言えるかも。■ 12月生まれ【創造する喜びのため】クリエイティブな仕事に取り組んだり、自分の好きな分野を突き詰めて作品にするのが好きなタイプが多いです。そのため、決められたことをこなすよりも、好きなことに徹底して創造物を提供することにモチベーションが湧いてくるでしょう。■ モチベーションとうまく付き合おう自分がどんなときに頑張りたいと思うのか把握しておくと、モチベーションを上手に保って物事に取り組めるはず。今回ご紹介した内容を参考に、ふだんのお仕事や勉強などのやる気を保ってみてはいかがでしょうか。(脇田尚揮/占い・心理テストクリエーター)(愛カツ編集部)presented by愛カツ ()
2021年09月24日練習はダラダラ、おしゃべりしたりやる気が感じられない。試合で負けてもヘラヘラ。目標を立てても口だけ。まるで小学生のような高校生たちに、もっと真剣にサッカーをしてほしいがどうすればいい?というご相談をいただきました。今回もジェフユナイテッド市原・千葉の育成コーチや、京都サンガF.C.ホームタウンアカデミーダイレクターなどを歴任し、のべ60万人以上の子どもたちを指導してきた池上正さんがアドバイスを送ります。(取材・文島沢優子)池上正さんの指導を動画で見る>>(写真は少年サッカーのイメージです。ご相談者様、ご相談内容とは関係ありません)<<柔らかく「止める」技術を身につけさせたい。お勧めの練習メニューを教えて<お父さんコーチからのご質問>池上さんこんにちは。指導年代は高校生なのですが、まるで小学生なのでご相談したく投稿しました。今年の春から、高校の部活に外部指導員としてかかわっています。私が指導しているチームは、これまで指導者がいませんでした。今もその名残で練習もダラダラとしてしまいます。また、集中力もなく練習中おしゃべりしたりふざけ始める子が多く、小学生を見ているような感じです。試合に関しても、負けても笑っていたりヘラヘラしています。個人の目標も定期的に立てているのですが、ほとんど口だけの目標になり、どのようにすればいいか困ってます。県大会優勝やインターハイ、選手権などを目指すチームではありません(学校からも何も言われていません)が、もう少し真剣にサッカーに取り組んでほしいと思っています。小学生年代の指導の悩みでなくてすみませんが、選手たちの意識を変えるために何かいいアドバイスがあれば教えてください。<池上さんのアドバイス>指導者はもっと真剣に取り組んでほしい。でも、生徒はそうでもない。温度差が生まれると、高いほうも低いほうもお互いしんどいですね。そこを解決するためには、まず生徒がどんな部活動を望んでいるのかを尋ねてみてはいかがでしょうか。■生徒たちが何を目指すのか、を根底に置くこのケースは、指導者のほうがうまくならないといけない、強くならないといけないと感じています。では、生徒たちは何を目指すのか。そこを共有するために「君たちが何を望んでいるのかな?」と尋ねて話し合います。別段強くならなくてもいいんだと思っているのであれば、みんなが楽しくなるサッカーを指向すればいいのです。スポーツをすることは健康につながります。学校の勉強をしながら、運動不足を解消し健康的な生活を送ることができます。そこを大人が「俺らの時はもっと部活を真剣にやっていた」とか「スポーツは勝つためにやるものだ」といった具合に、ひとりで突っ走ってしまうとすれ違ってしまいます。そうならないようにするためには、指導者が生徒をどう見るかを大切にしてください。当然、スポーツをする意味などを知っておいたうえで、指導対象となる生徒が「強くなりたい」「勝ちたい」と言うのなら、「だったら、こういう練習をしたほうがいいよ」と提供できます。■問いかけをしながら主体性を刺激してみようしかしながら、勝ちたいから頑張りますと言っても、まだ高校生なのでうまくいかないこともあります。そのたびに指導者は何度も「どうなりたいんだっけ?」と彼らを初心に帰らせたり、「自分たちが決めた目標は何だったかな?」と問いかけながら、主体性を刺激します。そういったことを続けたうえで、負けたり勝ったりしながら何年やっていくと、それが伝統になるわけです。つまり、かかわった子どもたちが何を望むかで部活動の姿は変貌します。では、一番幸せな姿は、何なのか。そこを考えると、自分たちで考えながら楽しくサッカーができ、なおかつそれなりの成績がついてくる。そんなものではないでしょうか。周りからも「あの学校のサッカー部に入ると、自分たちでやれるからいいよ」「やりがいがあるよ」といった評価が出てきたりする。そういう場所には、必ず良い指導者がいます。ご相談者様にも、そんな指導者を目指してほしいと思います。■日本の子どもたちが幼く自立できていないのは大人のせいでもあるおっしゃるように、今の高校生はまだまだ子どものような言動をすることがあります。ただ、そこには理由があります。例えば先日、確か10か国くらいの世界各国で実施された18歳未満の子どもたちの意識調査の結果が報じられていました。(出典:日本財団の18歳意識調査「国や社会に対する意識」要約版)「自分は社会にとって、有益か?」とか「どんな立場か?」といった自己肯定感の高さ低さを探る質問において、日本はすべての結果で最低でした。この結果は、今の日本を物語っていると思えます。子どもたちは総じて自信がなく、自立できていません。その部分を国は真剣に考えているのかどうか、非常に疑問です。日本の学校では、生徒が先生の言うことを聞いて当たり前。指示命令を聞くのは当然で、そこに意見や思いを求められることはまずありません。そのため自分で考えて発言したり、創造したりする場がない。そういった機会を奪われているのです。高校生が小学生のままでもあっても、不思議ではありません。そうなるように育てられている部分もある。すべてが彼らのせいではないと私は思っています。私は、スポーツが彼らを育てるための場になればいいと思っています。そう考えて、ご相談者様も選手たちとよく話し合ってほしいと思います。「いや、僕たちは、サッカーが楽しかったらそれでいいんです」と言えば、そうしてあげればいい。その際、「だったら、自分は指導しません」という選択をしてもいいかと思います。■「真剣にやれ」ではなく「こう変われるかもしれない」と提案する形で言ってみる彼らの意見を聞いたら、次は、指導者自身が「自分はどんな指導をしたいのか?」ということを考える番です。もう少し真剣にサッカーに取り組んでほしいとお考えのようなので、例えば弱いチームを強くしたいと考えているとすれば、サッカーを楽しみたい生徒たちとは少し目標に乖離が生まれます。指導者がそこを埋めたいのであれば、力づくで「頑張れ」「真剣にやれ」と命じてもうまくはいかないでしょう。話し合いの中で、指導者が「君たちがこんなふうにやると、こう変わるかもしれない」「こう変われるよ」という提案をすればいいのです。そこに生徒が食いついてきたら、彼らの姿は少しずつ変わっていくでしょう。選手が求めているものを提供してあげてください。一方で、食いついてこなければ、自分は指導者としてどうしたいかを考えればいいと思います。選手が求めているものと、ご自分が指導者として「提供したい」ものが余りに違っている。こうしてみては?という提案にも食いついてこない。そこを許容できないのであれば、上述したように違うチームで指導すればいいかと思います。池上正さんの指導を動画で見る>>■勝ち負けだけでなく、大人になっても良い仲間でいられるのもスポーツの魅力の一つ(写真は少年サッカーのイメージです。ご相談者様、ご相談内容とは関係ありません)ひとつ、私の親としての経験を話しましょう。すでに成人した娘は、高校時代までクラブチームでサッカーをしていました。少しずつチームは強くなり、上手な子の中には「もっと強くなりたい」という子も出てきました。しかし、勝つためにサッカーをするとなると、ずっと同じ子が試合に出てしまい、楽しくサッカーをしたい子たちは不満を感じ始めました。そうなると、クラブとして方針を明確にしなくてはなりません。楽しくやるのか、もっと強くなりたいのか。そこを決める必要性が出てきました。強くなりたいなら、上手くない子は出られない日が続きます。すると、一緒にやってきたその子たちはクラブをやめてしまいます。反対に「楽しくやる」を選べば、上手い選手たちがやめてしまいます。選手たちは悩みましたが、しばらく混在したまま続けることにしました。そして、結果的には「楽しいほうがいい」ということになり、上手な選手たちは違うチームに移りました。クラブに残った選手だけでは負けることも多かったけれど、大人になった今もとてもいい仲間でいます。これはひとつのスポーツの姿だと言えます。池上正さんの指導を動画で見る>>池上正(いけがみ・ただし)「NPO法人I.K.O市原アカデミー」代表。大阪体育大学卒業後、大阪YMCAでサッカーを中心に幼児や小学生を指導。2002年、ジェフユナイテッド市原・千葉に育成普及部コーチとして加入。幼稚園、小学校などを巡回指導する「サッカーおとどけ隊」隊長として、千葉市・市原市を中心に年間190か所で延べ40万人の子どもたちを指導した。12年より16年シーズンまで、京都サンガF.C.で育成・普及部部長などを歴任。京都府内でも出前授業「つながり隊」を行い10万人を指導。ベストセラー『サッカーで子どもがぐんぐん伸びる11の魔法』(小学館)、『サッカーで子どもの力をひきだす池上さんのことば辞典』(監修/カンゼン)、『伸ばしたいなら離れなさいサッカーで考える子どもに育てる11の魔法』など多くの著書がある。
2021年09月10日気になる男性がいるけれど、どうやら彼は恋愛には淡白なタイプみたい。そこで今回は、奥手男性の恋愛モチベーションを上げる方法をご紹介します。■ あなたがリードする恋愛への興味が薄く見える奥手男性は、恥をかくことを悲観してデートへと進めません。なので、彼の方からデートに誘ってくれることは期待薄です。つまり、あなたが動けば良いとも言えます。面倒くさがりや不器用な彼の代わりに女性側が綿密なデートプランを立ててあげれば、彼は気負わずに済むし、失敗を恐れることもないでしょう。彼が初めてのデートを楽しんでくれたり、失敗なく満喫することができたら、次のデートも積極的になってくれるかも。■ たくさん褒める奥手男性が恋愛に積極的になれない理由は、自分に自信がないから。「彼女を幸せにする自信がない」「ふられるのが怖い」なんて思って、なかなか恋愛の一歩を踏み出せずにいます。そんなとき、あなたから、「○○君のそうした優しさで癒されるよ」とか「○○君がいてくれるようになったら、なんだか毎日ハッピーだよ」など自信を持たせる一言があると、彼のハートに火をつけてあげられるでしょう。また、一緒にショッピングをしてコーディネートしてあげるのもオススメです。試着室から出てきた彼に「○○君、すごくカッコいいよ!惚れ直しちゃった!」「その服でデートしよ」なんて声をかけると、自信をつけさせると共に、オシャレ心と恋愛心も燃え上がるかも。■ 恋愛下手な女性を演じる繊細な彼のハートを射止めるには、恋愛至上主義は捨てて、積極的にはなりすぎないこと。清楚さアピールも効果的ですね。露出度の少ない衣服を着用したり、ナチュラルなメイクを意識してみましょう。相手が自分より恋愛偏差値が低いとなれば、リードするべくモチベーションを上げてくるはずですよ。■ うまくリードしてあげて奥手男性は一見、恋愛に興味がなさそうですが面倒くさがっているだけだったり、恋愛至上主義ではないだけだったりします。その気になれば恋愛もちゃんとします。また、自分に自信がないために恋愛を避けている傾向があり、本当は女性とお付き合いしたいと願っているのだとか。女性側の程よいリードや上手なホメ言葉で、彼らの恋愛モチベーションを上げ、恋愛成就させてくださいね。(森山まなみ/ライター)(愛カツ編集部)presented by愛カツ ()
2021年07月23日「うちの子やる気が見えなくて」「どうしたらやる気スイッチを押せるの」「やる気がないならサッカーやめな」など、保護者の皆さん一度は思ったり、実際にわが子に言ったことがある方もいるのではないでしょうか。兄弟なのに上と下でやる気が全然違う、というご家庭もあるのでは。実はやる気には種類があって、自分自身とやる気の種類・出し方が違うと相手に「やる気」がないように感じてしまうのだそう。お子さんのやる気の出し方が親御さん自身の出し方と違うだけで、じつは意欲があることも。今回は「やる気」の種類についてご紹介します。(文:筒井香)1.「やる気」の種類「やる気が出ない」「やる気を維持したい」という言葉をよく耳にします。ここで言う「やる気」とはいったい何のことを意味しているのでしょうか?実はやる気は一種類ではなく、たくさんの種類があると心理学では考えられています。「A」というやる気がないだけで、「B」というやる気はあるかもしれません。また、「A」だけを維持しようとするから難しいのであって、他のやる気を生み出すことで、結果的にはやる気を維持できると考えられます。今年は新型コロナウイルスの影響で大会が中止になり、「やる気が出ない」と訴える選手にも出会いましたが、「"試合前に持つ種類のやる気"は捨てる勇気が必要」というお話をさせていただいたこともあります。例えば、やる気の種類には、以下のようなものがあります。・新しいことを知りたい・能力を発揮したい・勝ちたい・認められたい・褒められたい・仲間を作りたい・金メダルを獲得したい・賞金を獲得したい2.「やる気」の出し方「やる気がある」「やる気がない」とわが子に対して感じることはないでしょうか?しかし、本当にやる気がないかは判断が難しいものです。なぜなら、やる気に種類があるように、やる気の出し方にも種類があるからです。例えば、やる気がある時に「大きな声を出す」というタイプの人は、「大きな声を出す」人を見て、「やる気がある」と感じますし、「声が小さい」人を見て、「やる気がない」と感じやすいと思います。でも、黙々と取り組んでいても、やる気がある人もいますね。自分と同じタイプの人のことはわかりやすいかもしれませんが、異なるタイプの人のことは間違った解釈をしてしまう可能性があるということです。でも、「やる気」は目に見えないのでそれも当然ですね。「間違った解釈をしてしまう可能性がある」ということをわかっていることが大切だと思います。3.イライラを鎮めるための3つのポイント「うちの子はやる気がない」と感じた時に、イライラしてしまう、といったことはないでしょうか?そのような時には、以下の3つのポイントを意識することがオススメです。①子どもに期待しているやる気の種類(例:勝ちたい)と、子どものやる気の種類(例:仲間と楽しむ)が異なっていることから生じている可能性を考える。②ご自身のやる気がある時の様子や行動(例:声が大きく、テキパキしている)と、子どものやる気がある時の様子や行動(例:何も言わず、のんびりしている)が異なっていることから生じている可能性を考える。③子どもに「やる気を出して頑張って欲しい」「良いパフォーマンスを出して欲しい」と願う気持ちがイライラに繋がる。イライラしたら、「今日も親として頑張る私がいる」と受け止めてみる。このようにご自身のイライラの理由と向き合い、わが子のやる気の種類や、やる気の出し方に目を向けることが大切になると思います。「やる気がある」とは、「今日、自分が行動を起こす理由がわかっている」という状態のことです。学校や練習に行く前に子どもと「今日のやる気」についてお話をして、一日を始めてみてはいかがでしょうか。今日のやる気を生み出し続けることが、結果的に「やる気の維持」に繋がります。筒井香(つつい・かおり)株式会社BorderLeSS代表取締役博士(学術)日本スポーツ心理学会認定スポーツメンタルトレーニング指導士大学・大学院時代に人間行動学、臨床発達心理学、スポーツ心理学などの心理学から「人間の特性」を広範に学び、また、博士論文では、「個別性を重んじたポジティブシンキングの多様性」に関する理論を構築。現在はオリンピック、パラリンピック選手のメンタルトレーニングのほか、スポーツを頑張る親の学び舎「スポスタ」の講師として、スポーツを(アスリートとして)頑張っている子どもの保護者に向けて、人としてのキャリアのなかにアスリートとしてのキャリアも含めた、包括的な人生設計に重要な理論と実践方法を伝え、子どもの「キャリア=人生育て」を心理学の視点からサポートしている。株式会社BorderLeSSスポスタ
2021年01月19日どんな練習をしても楽しそうじゃない子。練習強度に物足りなさを感じているわけでもなさそう。練習についてこれなくてツライ、という感じでもない。頼まれて昨年からコーチを引き受けたばかりで、どんな対策をしたらその子たちのテンションを上げられるのかわからなくて......。楽しくボールを蹴ってほしいけど、どうすればいい?とお悩みのお父さんコーチ。みなさんならどうしますか?これまでジェフユナイテッド市原・千葉の育成コーチや、京都サンガF.C.ホームタウンアカデミーダイレクターなどを歴任し、のべ60万人以上の子どもたちを指導してきた池上正さんが、楽しんでできる練習メニュー例や楽しめてない子への個々のアプローチをアドバイスします。参考にしてください。(取材・文島沢優子)(写真は少年サッカーのイメージです。ご相談者様、ご相談内容とは関係ありません)<<相手にボールを奪われると取り返しに行けない子、ボールの奪い方をどう理解させたらいい?<お父さんコーチからの質問>初めまして。これまで池上さんの本を何冊か読み、とても勉強になりました。ありがとうございます。私は10歳の息子をもつ父で、昨年から少年団のコーチを頼まれてチームに関わっていますが、指導方法で悩みがあります。私は細かい技術指導と言うよりも、楽しく、これから先ずっとサッカーを続けて欲しいと願い、子どもたちと一緒になってボールを追いかけてサッカーを楽しんでいます。ですが、1、2名全然楽しそうでない子がいます。ハッキリ言ってうまい子たちという訳でもないので、練習強度に物足りなさを感じているわけではないと思います。なので、練習内容のレベルを下げてみても楽しそうにボールを蹴ってくれません。そういった選手のテンションの上げ方や、楽しめる練習方法などアドバイスを貰えたらと思います。お忙しいところ恐れ入りますがよろしくお願いします。<池上さんのアドバイス>ご相談ありがとうございます。小学生は、いかにサッカーに興味をもってもらうか。そこが、その後も長く競技を続けてもらえる入り口だと考えます。その点から、ご相談者さまが、ひとりか二人の子どもについて「どうも楽しそうじゃないぞ」と気づいてくださり、そこをご自分で考えた末に私に相談してくださったことをうれしく思います。■一人ひとりがサッカーを始めたきっかけを知ることが大事子どもたちがサッカーを始めるきっかけは、さまざまです。自分から興味を持つ場合もあるし、友達に誘われたり。サッカー経験者やサッカーファンの親御さんから勧められることも多いです。ただし、親に連れてこられたから難しい、というわけではありません。入り口はそうだったとしても、そこからその子自身にサッカーを心から好きになってもらえるかどうか。そこがジュニアの指導者の腕の見せどころです。その点から言うと、コーチは子ども一人ひとりがどんなきっかけでサッカーを始めたのか、また、自分たちのチームを選んだのかを知っておく必要があるでしょう。■最初はシュート練習など初心者が楽しめるものをそのうえで、子どもたちの状況を踏まえながら、サッカーがどんなものなのかを伝えていきます。最初は鬼ごっこをしたり、ドリブル競争をしたりと、ボールを扱って遊ぶことを楽しんでもらう。そういったプログラムから入ってください。最初から技術練習から入ると、楽しくありません。初心者がサッカーをして、まず最初に「楽しい!」と感じられるのは、シュートが決まった瞬間だと思います。したがって、ボールをもらってシュートするような場面がたくさん出てくる練習をやらせてあげてください。ゴールを決めると楽しくなり、もっとサッカーをしたい、うまくなりたいと思うものです。フットサル日本代表元監督で、ジュニアの指導にも詳しいミゲル・ロドリゴさんと何度か話す機会があったのですが、彼は「ジュニアには、一日の練習で必ず全員が得点する状況をつくってほしい」と話していました。■楽しんでできる練習メニュー例いただいたご相談の中で「楽しめる練習方法などアドバイスを」とあります。実際にそのチームの練習を見ないとわかりませんし、こんな練習が楽しいですよと言っても、そこにいる子どもたちに合うかどうかわからないのが悩ましいところです。そのことを踏まえて、以下のメニューを参考にしてみてください。1.二人でドリブル競争・シュートゲーム皆さんにいつもお話ししていることですが、私の経験上、競争のあるメニューにすると子どもが楽しく取り組めると考えています。2.フニーニョドイツが育成段階でやろうとしている3対3。ゴールが4つあり、ボールを触る回数、シュートを打つ回数も増える。サッカー強国ドイツが導入を決めた3vs3のミニゲーム「フニーニョ」とは■子どもたちがサッカーを好きになるような指導を心がけましょう繰り返しになりますが、ご相談者さまが考える「子どもを楽しませる指導」はとても重要です。一国のサッカーを強くしたいと考えたら、プロや日本代表といったトップだけを鍛えようとしても実現しないでしょう。サッカーに出会う子たちが、いかにサッカーを好きになってくれるか。ファンをつくらなくてはいけません。そう考えると、ドイツのようなすでに4回もW杯を手にした(西ドイツ時代を含め)強豪国でも、子どもたちがより楽しくなる方法を模索しつつ普及への努力を惜しまない。その姿を見ていると、子どもたちみんなが上手くなること、底上げがいかに重要なのかがよくわかります。対する日本は、1993年にプロ化したばかりで、W杯も最初の出場は98年フランス大会からというサッカー後進国です。私たち指導者は、多くの子どもたちがサッカーを大好きになってくれるようにもっと努力しなくてはいけないと思います。もっと他のメニューや、詳しいやり方や他のメニューを知りたい場合は、手前みそではありますが、私の本を手に取ってみてください。練習方法に触れているものとしては、『池上正の子どもが伸びるサッカーの練習 』(池田書店)『「蹴る・運ぶ・繋がる」を体系的に学ぶ ジュニアサッカートレーニング』(カンゼン)の2冊があります。無論ですが、ネットその他でも情報は得られるはずです。■楽しそうじゃない子たちから好みの練習を聞きだすしつもん次に、子どもたち個々への接し方についてお話しします。私は基本的に、楽しくやっている子、集中できている子にはあまり声をかけません。その部類の子どもたちは、自分で勝手に上手くなっていく要素がすでにあります。したがって、楽しそうじゃない子や、難しい顔つき、困ったような様子の子どもに積極的に話しかけます。例えば、「こうしてみたら?」「こんなことはどう?」とかかわります。彼らとの時間を増やします。「こんな練習はどう?」「どんな練習が好き?」と彼らの好みや気持ちを聞きます。そうやって手厚いサポートをしてあげてほしいと思います。決して、「これは楽しい(はずだ)からやってごらん」と一方的に押し付けたり、「これができるようにならないと」など抑圧的にふるまってはいけません。■子どもたちのテンションの上げ方は......(写真は少年サッカーのイメージです。ご相談者様、ご相談内容とは関係ありません)技術面も丁寧に指導します。例えばキックが上手いけれどドリブルが下手な子には、ドリブル練習の時は一緒についてあげます。でも、キックが多く出てくる練習の時は、その子は得意なわけなので構わなくていい。キックが上手く蹴られない子のところに言って、一緒にどうやったらうまくできるかを考えます。最後に、選手のテンションの上げ方は?という質問ですが、周りがワイワイ言っても子どものテンションは上がりません。練習メニューを試しては、探っていくしか方法はないのです指導者は、子どもたちがハマりそうなメニューを見つけるためにも、たくさん引き出しをもてるよう勉強してもらえるとうれしいです。池上正(いけがみ・ただし)「NPO法人I.K.O市原アカデミー」代表。大阪体育大学卒業後、大阪YMCAでサッカーを中心に幼児や小学生を指導。2002年、ジェフユナイテッド市原・千葉に育成普及部コーチとして加入。幼稚園、小学校などを巡回指導する「サッカーおとどけ隊」隊長として、千葉市・市原市を中心に年間190か所で延べ40万人の子どもたちを指導した。12年より16年シーズンまで、京都サンガF.C.で育成・普及部部長などを歴任。京都府内でも出前授業「つながり隊」を行い10万人を指導。ベストセラー『サッカーで子どもがぐんぐん伸びる11の魔法』(小学館)、『サッカーで子どもの力をひきだす池上さんのことば辞典』(監修/カンゼン)、『伸ばしたいなら離れなさいサッカーで考える子どもに育てる11の魔法』など多くの著書がある。
2021年01月15日帯同するコーチによって下の学年の起用機会、頻度が変わるチーム。積極的に起用してくれるコーチばかりなら経験を積めるけど、起用してくれないコーチの帯同が続くと試合に出られない。これが続くと、試合に出られる学年と出してもらえない学年の子たちで技術にもモチベーションにも差がつく。小学生年代なら均等に出場機会を与えてくれてもいいのでは?と悩むお母さんからのご相談です。出場機会の問題にモヤモヤしたり悩んでいる保護者の方も多いですよね。今回もスポーツと教育のジャーナリストであり、先輩サッカーママでもある島沢優子さんが、取材で得た知見をもとにアドバイスを授けますので参考にしてください。(文:島沢優子)(写真はご質問者様及びご質問内容とは関係ありません)<<試合多すぎ!なのに上手な子ばかりが延々試合に出続ける不条理を何とかしてほしい問題<サッカーママからのご相談>こんにちは。息子(11歳)のチームの指導者についてご意見を聞かせて下さい。チームには10人以上コーチがいるのですが、監督がいません。コーチは、卒業生のお父さんや、在籍中の子の父親などのボランティアコーチです。子どもたちの人数が多くないので2学年で試合に行くことが多いのですが、下の学年の選手起用機会、頻度が試合に帯同するコーチによって違います。積極的に下の学年を起用するコーチだと、上の学年の試合でも必ず一度は出場させてもらえたりしますが、そうでない方だと、上の学年の試合ではベンチにいるだけ。練習試合でも、数分の出場のみ......ということもあり、試合当日のコーチが誰になるかによって考え方が変わる為、不公平が生じています。それが在籍中何年も続くとたくさん試合経験をした子(学年)と、そうでもない子(学年)に分かれてしまうのです。下の学年の起用に積極的なコーチが担当する学年の子たちはいつも楽しそうですし、たくさん試合経験を積めて上手くなっていますが、そうでないコーチが担当する学年の子たち(息子含む)は、モチベーションが上がらないようで淡々としていますし、出場機会の多い子たちに比べると上手くないです。機会の不公平さに、親の方も何だかモヤモヤした気持ちを抱えてしまいます。監督をたてない方針は構わないのですが、コーチたち全員のまとまった方針がないので育成の面で矛盾が生じていると思っています。まだ小学生なので、出場機会は均等にしてくれてもいいのでは。と感じているのですが、このような状態でも親は黙ってみているべきでしょうか。<島沢さんのアドバイス>ご相談のメールをいただき、ありがとうございます。毎回ご相談のメールだけでは判断が難しいものですが、今回は特に難解な事案ではあります。下の学年の選手を起用する機会や頻度が試合に帯同するコーチによって違っていて、試合当日のコーチが誰になるかによって変わる――という理解を私はしました。そうすると、下の学年の選手もたくさん出場させる人と、そうでない人が入れ代わり立ち代わり現れるわけで、均(なら)せば均等ではないかと感じます。違うのでしょうか。■黙って見守ることがマストではない。何をどう伝えるかがポイントいただいたご相談文だと、息子さんは現在「下の学年」ですね。そして、コーチは息子さんら下の学年を試合に出さないということですね。しかし、その方は今度は息子さんが「上の学年」になったときは、息子さんたちを出場させるということになります。例えば2年間くらいのスパンで言えば、試合の出場時間は同じになりそうな気もします。もちろん、このやり方がいいとは言いません。「小学生なので、出場機会は均等にしてくれてもいいのではと感じている」というお母様のご意見、もっともです。そして、親が黙ってみているべきか?という質問については、黙って見守ることがマストだとは私は思いません。このお母さんのケースでは、誰に対し、何を、どのように伝えるかが課題だと思います。クラブ(もしくは少年団)側が、例えば「みんなで作る、みんなのクラブ」をモットーにして、「みんなで意見を出し合っていいクラブにしましょう」と呼びかけているようであれば、意見はしやすい。しかし、息子さんが所属するクラブは、そんな感じでもなさそうです。では、どうするか。■一人で悩まず同じ意見を持つ保護者を集めようまずは、仲間を作りましょう。同じように、子どもたち全員に試合の出場機会を与えてほしいと考えている保護者を集めるのです。ひとつの要望として「こんなふうに考えてほしい」と話をまとめることが先決です。息子さん個人のことでとどまらないよう、チームの課題として考えてもらわなくてはいけません。次に、クラブの代表の方に要望を伝えましょう。監督は置かない慣習のようですが、ひとつの任意の集団なので一番上に立つ代表格の方はいらっしゃるかと思います。徒党を組むというイメージではなく、あくまでもひとり一人の子どもが楽しくサッカーをするために考えてほしいと伝えるのです。この連載の前回(91)で、『上手な子ばかりが延々試合に出続ける不条理を何とかしてほしい問題』を書いています。お母さんと同じように、子どもが試合に出られない不条理を訴えられています。私はこの記事の文中、「日本の少年サッカーの全員出場させない悪しき慣習には、四つのマイナス面がある」と書き、それを説明しました。サカイクのサイトからこの部分をコピーして渡してもよいかと思います。その際、絶対に感情的になってはいけません。まずは、日ごろボランティアでコーチを務めてくださることに感謝の意を伝え、できれば笑顔で主旨を伝えます。その際、当方の記事以外に、サカイクなどで報じられている他クラブや少年団の実践例や、池上正コーチの本なども添えて渡してもよいかと思います。そのように苦心されても、代表の方やコーチの方々からまったく話を受け付けず「クラブのことはクラブに任せて」と言われる可能性は高いでしょう。そもそも、日本サッカー協会のキッズ指導や、ライセンス取得の際に「試合に全員出場させる」ことは規定化されていません。ルールもなく、罰則もないので、コーチたちは技術が秀でた子どもの出場時間が長くなる傾向があります。したがって、全員を出場させるメリットや、逆に全員をプレーさせないリスクが伝えられていません。このため、多くのクラブにおいて、個人の育成やサッカーの普及、チームの底上げよりも、一つ一つの試合を勝つことにベクトルが向いているのが実情です。でも、だからといって、お子さんを他のクラブに移籍させるとか、サッカーをやめさせたりしないでください。■中学に入るまではなるべく楽しめるようにサポートしてあげること(写真はご質問者様及びご質問内容とは関係ありません)11歳なのですでに上級生です。サッカーを遊びだととらえて、息子さんが中学生になるまでなるべく楽しめるようサポートしてあげてください。ゲーム形式の練習をたくさん行うスクールに通うことも一考です。国内でも海外でも、好きなチームの試合を親子でオンラインやテレビで一緒に観てもいいでしょう。試合に出られないことが、ダメだ、情けない。試合に出られないから上達しない。そんなネガティブな事柄を発信しないほうがいいです。試合に出られず一番残念なのも、焦っているのも息子さん本人です。子どもは親が思っている以上に、いろんなことを感じているし考えてもいます。試合以外の練習でサッカーを楽しむ。ミニゲームや紅白戦を目いっぱい楽しむ。そんな姿がお母さんはとても誇らしい。そんなことを伝えましょう。島沢優子(しまざわ・ゆうこ)スポーツ・教育ジャーナリスト。日本文藝家協会会員(理事推薦)1男1女の母。筑波大学卒業後、英国留学など経て日刊スポーツ新聞社東京本社勤務。1998年よりフリー。『AERA』や『東洋経済オンライン』などで、スポーツ、教育関係等をフィールドに執筆。主に、サッカーを始めスポーツの育成に詳しい。『桜宮高校バスケット部体罰事件の真実そして少年は死ぬことに決めた』(朝日新聞出版)『左手一本のシュート夢あればこそ!脳出血、右半身麻痺からの復活』『王者の食ノート~スポーツ栄養士虎石真弥、勝利への挑戦』など著書多数。『サッカーで子どもをぐんぐん伸ばす11の魔法』(池上正著/いずれも小学館)ブラック部活の問題を提起した『部活があぶない』(講談社現代新書)、錦織圭を育てたコーチの育成術を記した『戦略脳を育てるテニス・グランドスラムへの翼』(柏井正樹著/大修館書店)など企画構成も担当。指導者や保護者向けの講演も多い。最新刊は『世界を獲るノートアスリートのインテリジェンス』(カンゼン)。
2020年08月19日強豪校へ行った兄にようになることがモチベーションの次男。楽しそうにサッカーしているけど、チームメイトとのレベル差もあり、最近ではスクールを辞めたいようなことを口にすることも。運動神経あまりよくなく、兄のように強豪校へ進む進路は無理そうだけど、進路についてどう話せばいい?前向きにさせるか、違うことにモチベーションを持たせるか......。と悩むお母さんよりご相談をいただきました。みなさんならどうしますか?今回もスポーツと教育のジャーナリストであり、先輩サッカーママでもある島沢優子さんが、取材で得た知見をもとにお母さんへ3つのアドバイスを送りますので参考にしてください。(文:島沢優子)(写真はご質問者様及びご質問内容とは関係ありません)<<グローブがなく素手でGKを務めた息子。Bチームは面倒見てもらえないのか問題<サッカーママからのご相談>10歳の息子ですが、強豪校に行った兄を目指し、週1だけクラブチーム下部組織のスクールに通い始めました。最初はモジモジしていましたが段々と意欲的になり、今では早く行ってグランドの端っこで仲間とアップしています。楽しそうにしているのですが、たまに「今日は3人に突っ込まれ削られた」など不満を口にします。チームメイトとレベルがかなり違う(息子が下手)のは親もわかっているので、プレーがうまくいかなかったことは仕方ないと思うのですが、息子にとってはスクールでの不満が帰宅してから寝るまで続いている感じです。それに対して私は「サッカーの中での事はサッカーで解決しなさい!」とか「仕方ないよ」としか言えなくて。最近は「所属チームだけでいいかな?」と、スクールを辞めたい様な事も口にします。前向きにさせる様にするには親はどうしたらいいのか悩んでいます。兄は6年時にJrユース合格の為準備としてスクールに通い始めましたが、兄弟で運動神経は全く違う(今回相談している弟は鈍い)ので下部ジュニアユース→他県強豪校という進路は無理そうに思います。ですが、兄の様になる事だけがモチベーションの子に、どうやって進路を話したら良いかも不安がありご相談しました。息子を前向きにさせる方向がいいのでしょうか、それとも違うモチベーションを持たせるのがいいのでしょうか。アドバイスよろしくお願いします。<島沢さんのアドバイス>ご相談いただき、ありがとうございます。お母さんからのメールには、以下のような問いがありました。前向きにさせる様にするには親はどうしたらいいのか。息子を前向きにさせる方向がいいのでしょうか。それとも違うモチベーションを持たせるのがいいでしょうか。いずれも「○○させる」が並んでいます。まずは、お母さんの中から、この「○○させなくては」「○○させるべき」「○○させたい」という欲求を追い出してください。■子どもが自分から頑張るために、親はどうすればいいか私も長男が小学校低学年のころはそんな言葉ばかりを頭に思い浮かべていました。「宿題をやらせるのはどうしたらいいか」「サッカーの自主練をやらせるにはどんな方法があるだろう」ところが、親が「こうさせるぞ!」と頑張れば、頑張るほど、うまくいきません。子どもから「嫌だ!」と反発されたり、渋々取り組んだとしても、しょせん親(他者)から言われてやることなので成果が上がりませんでした。では、どのようにしたか。何十万人もの子どもにサッカーを教えながらコーチたちを導いてきた池上正さんや、脳科学の専門家、成果を上げている教育現場の人たちの話を参考にしました。すべての人が口をそろえておっしゃったのは「放っておけばいい」でした。そして、実際に放っておくと勝手に自分で自分の道を選び、そこに向かって努力を始めました。つまり、成長が始まったのです。したがって、お母さんも次男さんを、まずはほったらかしにしましょう。こうさせたい、などと考える。それはいわゆるコントロールしようとする行為です。前向きにサッカーに取り組んでほしいなら「いつでも応援しているよ。できることがあったら言ってね」とひとこと言ってあとは黙っていればいいことです。「私が干渉したままでは、息子は成長しない」ぜひそのように考えてください。■兄弟であっても違う個体なので、上の子の経験に縛られないようにしようそもそも第一子は、兄姉がないぶん可視化できる見本はないし、親も最初の子どもなので知見、経験がない。それは一見ディスアドバンテージに映ります。が、その実、子どもも親も何かの前例や価値観に縛られることなく、その子らしい道を自由に模索できるアドバンテージでもあると思います。第二子は兄や姉の姿が良くも悪くも見本になり、親のほうも、上の子の経験に良くも悪くも縛られがちです。要するに、比べてしまう。これはストレス以外の何物にもなりません。日本の子育てには「切磋琢磨する」とか「きょうだいで競い合って」という表現がありますが、そうしたいかどうかは子どもが決めることです。ご相談文を読んだだけなので想像の域ですが、ご長男は、おそらく小さいころからサッカーが得意で自分からどんどん取り組んで強豪校への道も自分で選んだのだと思います。したがって、親のほうもただ見守っていればよかったでしょう。ところが、次男は長男とは違う個体です。違っていて当然。でも、親は迷う。お母さんはいままさに「子育ての森」で迷子になっています。■子どもをコントロールしないで見守ることでは、どうするか。以下の三つを参考にしてください。1.コントロールしようとしない。冒頭でも伝えましたが「○○させる」とは考えないこと。「この子、どんな大人になるかなあ」とゆったり構えてください。子育ては、飯の食える一人前の大人に育てることが第一目標です。サッカーで強豪校に行く、名門のジュニアユースクラブに行く。これはプロセスにおける名誉かもしれませんが、実際はあまり重要なことではありません。例えば、本人が生きがいを見つけて気持ち良く人生を歩む。そんな姿を思い浮かべると、サッカーで試合に出られようが出られまいが大したことではない――親はそう思って見守ったほうがいいと思います。子どもはこのことに懸命になるでしょうけれど、親はそのカオスに巻き込まれることなく離れて見守ったほうがいいのです。子どもは必ずや、のちにお母さんがそのような達観した姿勢で置いてくれたことに感謝するはずです。「いろいろうるさくいわずに放っておいてくれて助かったよ」と。2.「言わなきゃ」よりも「聴かなきゃ」「サッカーの中での事はサッカーで解決しなさい!」とか「仕方ないよ」としか言えなくて。とあります。お母さんがおっしゃっているように、どちらの言葉も意味がありませんね。お母さんだけじゃないです。みなさん「親だからきちんといいアドバイスをしよう!」と思い込んで、空回りしがちです。そうではなく、お子さんの話を聴いてあげてください。別にじっくりじゃなくてもいい。「どんな気持ちだったの?」「どう?大丈夫?サッカー、楽しい?」質問をすると、次男君が自分の気持ちと向き合える機会が作れるかもしれません。■子どもの気持ちを親が決めつけていませんか(写真はご質問者様及びご質問内容とは関係ありません)3.兄弟を比べない自分の中で比べたくなります。でも、比べないこと。比べるのなら、いいところを必ず探してあげましょう。お母さんだって、よそのお母さんと比べられると嫌ですよね?子育てがうまく行ってない人の99%が、きょうだいで比べたり、よその子とわが子をよく比べます。「うちはこんなんだよ。Aさんちの息子さんはいいなあ」と。お母さんの言うように「兄の様になる事だけがモチベーション」だとしたら、もしかしたら親御さんの態度も関係しているかもしれません。「サッカー、楽しい?楽しいなら続ければいいと思うし、そう思えないなら違うことをしてもいいよね」と伝えてください。子どもの気持ちを決めつけていないか?子どもの力を信じているか?ご自分の子育てを、少しとらえなおしてみましょう。島沢優子(しまざわ・ゆうこ)スポーツ・教育ジャーナリスト。日本文藝家協会会員(理事推薦)1男1女の母。筑波大学卒業後、英国留学など経て日刊スポーツ新聞社東京本社勤務。1998年よりフリー。『AERA』や『東洋経済オンライン』などで、スポーツ、教育関係等をフィールドに執筆。主に、サッカーを始めスポーツの育成に詳しい。『桜宮高校バスケット部体罰事件の真実そして少年は死ぬことに決めた』(朝日新聞出版)『左手一本のシュート夢あればこそ!脳出血、右半身麻痺からの復活』『王者の食ノート~スポーツ栄養士虎石真弥、勝利への挑戦』など著書多数。『サッカーで子どもをぐんぐん伸ばす11の魔法』(池上正著/いずれも小学館)ブラック部活の問題を提起した『部活があぶない』(講談社現代新書)、錦織圭を育てたコーチの育成術を記した『戦略脳を育てるテニス・グランドスラムへの翼』(柏井正樹著/大修館書店)など企画構成も担当。指導者や保護者向けの講演も多い。最新刊は『世界を獲るノートアスリートのインテリジェンス』(カンゼン)。
2020年06月11日新型コロナウイルスの影響で学校が休校となり、お友達と会えない時期が続いています。サッカーもチーム活動が停止中で、予定していた試合がなくなったり、子どもたちはこの状況を理解しつつもがっかりしている気持ちもあるのではないでしょうか。早く思いっきりサッカーをさせてあげたいけど......と不安に思うお父さんお母さんもいらっしゃるでしょう。もちろんお子さんたちにも不安な心があると思います。そこで今回は、日ごろオリンピック・パラリンピックを目指すアスリートのメンタルトレーニングに携わり、一方でスポーツを頑張る子の親の学び舎「スポスタ」で保護者の皆さんに心理学的な観点から子どもの人生と向き合う習慣づくりをサポートしている筒井香さんに、今不安に思っているみなさんに、心を少し軽くするアドバイスをいただきました。家にいる時間が増えて子どものテレビ視聴やゲームの時間が長くなってイライラしている保護者の方へのアドバイスもいただきましたのでご覧ください。(文:筒井香)サッカー活動も休止中でがっかりしている子どもも多い今、気持ちを和らげるためにできることとは■不安や苛立ち、今の気持ちに素直になろう新型コロナウイルスの感染拡大防止の影響が相次ぐ中、日本でも緊急事態宣言が出されました。休校延長が続いたり、サッカーの活動も休止中の人が多いと思います。皆様もご存知の通り、2020東京オリンピック・パラリンピックも1年延期されることが決まりました。私は日頃、2020を目指すアスリートの皆さんのメンタルトレーニングに携わっております。大会が延期されることが決まった後にも、それぞれの選手とトレーニングを行いました。こうした経験を踏まえて、そしてスポーツ心理学者として、今こそ皆様にお伝えしたいことがあります。お子様と一緒にお読みいただくか、お読みいただいた内容について子どもと一緒にお話しするなど、ご活用いただけたらと思います。これまでの練習の成果を発揮しようと心待ちにしていたサッカー大会が、中止や延期になったり、そして新生活を楽しみにしていたのに学校が休校になったり、予定外のことが次々と起こっていると思います。普段の休みと違って、サッカーの練習もできないし、友達と遊ぶこともできない日々が続いている今、どんな気持ち(感情)でしょうか?ガッカリしたり、イライラしたり、不安で落ち着かない、そんな気持ちになることも多いのではないでしょうか?子どもだけではなく、今の先の見えない状況に、大人も強い不安や苛立ちを感じていることと思います。そんな皆様に、今、お伝えしたいことは、「どうか自分の今の自分の気持ちに素直になってください」ということです。なぜなら、「ガッカリしていても大会がないことは変わらないから意味がない」「誰のせいでもないのにこんなことでイライラする自分はダメだ」などと、自分の気持ちを否定することは、最大のストレスになります。同様に、子どもを励ましたいという想いから、「残念だけど気持ちを切り替えよう!」などと声をかけたくなることがあると思いますが、実はこれも「自分の気持ちを否定された」という感覚を与えてしまい、ストレスになることもあります。■感情を言語化することで整理され、落ち着いて行動できるでは、周りの大人は子どもにどう接すれば良いのでしょうか?それはまず、子どもに「どんな気持ち?」と尋ねることで、子ども自身が自分の気持ちを言葉にする機会を持てるようにすることです。そして、「なぜ、そんな気持ちになったのかな?」とさらに理由を尋ねてみてください。子どもが、大会に向けて一生懸命練習をしてきたからこそ、好きなサッカーができないからこそ、ガッカリすることもできれば、イライラする気持ちを持つこともできるのです。これらは、子どもの"本気の想いがあったからこそ生じる感情"、つまり"本気の証"なのです。子どもにこのことに気づいてもらうことためにも、保護者の皆様との会話が大切だと思います。感情は私たちに大事なことをお知らせする機能を持っています。感情からのメッセージに耳を傾けることがとても大切です。イラつきは、例えば、何か自分に正論があって、それに相反する出来事が起こっていることを知らせています。焦りや緊張は、例えば、それだけ自分にとって大切な出来事であることを知らせてくれています。そして、落ち込みや悲しみは、例えば、失ったものがどれだけ大事なものであったかを知らせてくれているのです。このような感情は、とても大きなエネルギーを持っているので、簡単に抑え込むことはできないものです。無理に抑え込もうとすれば、誰にこの想い(エネルギー)をぶつけていいのかわからず、もっとガッカリしたり、最初のイライラとは関係のないイライラまで抱えることにもなりかねません。自分の感情を無視して抑え込もうとするのではなく、その感情になった理由を考えてみること、そして、本気だった自分を認めてあげることが、今はまず大事になります。ご家庭で、次のことをしながら時間を過ごしてみてはいかがでしょうか。1.今の感情と、その感情になった理由をノートに書き出してみる。2.今のような日常とは違うことへの漠然とした不安を感じる場合にも、漠然としたままでは、実態よりも不安が膨れ上がってしまうので、過去、現在、未来の気になることに分けて考えて書き出してみる。3.今は会えないけれど電話やメールでもいいので友達、そして家族とお互いの感情について語り合う。このように感情を言語化することで、感情を客観的にみつめ、整理する力が養われて、感情を制御する力がつくと言われています。本当の意味での「気持ちの切り替え」はそこから始まると思います。ガッカリやイライラした感情エネルギーを、今から自分の行動にどのように使うかを考えることもできるようになります。「活動再開をしたら、もっと練習したい!」、そのために、今、時間のある間に、勉強をやっておく大切さに気づけるかもしれません。■考え方しだいでテレビやゲームも勉強やスポーツでの考える力をつける習慣作りにもなる最後に、保護者の皆様のなかには、子どものテレビやゲームの時間が長くなり、イライラを感じている方もいらっしゃるかと思います。もちろん時間を決めて、勉強する時間も作ることは大切ですが、それに加えて、「テレビやゲームも学びの時間と決めてやる!」というのも一つの方法かと思います。テレビを見て気づいたことは何か?今日より明日ゲームが上手くなるにはどうすればいいか?とお子様と話し合ってみてはいかがでしょうか。こうした力は勉強やスポーツに通ずるものです。また、そのイライラは、元の生活に戻れるのだろうか?この時間は取り戻せるのだろうか?といった、子どもの将来を想うからこそのイライラでもあると考えられます。それに改めて気づくことは、保護者の皆様ご自身の心の健康に繋がるものだと思います。ぜひ、感情からのメッセージを受け取ってみてください。感情エネルギーを有効活用することで、今よりももっと行動の質を高めることができるのです。筒井香(つつい・かおり)株式会社BorderLeSS代表取締役博士(学術)日本スポーツ心理学会認定スポーツメンタルトレーニング指導士大学・大学院時代に人間行動学、臨床発達心理学、スポーツ心理学などの心理学から「人間の特性」を広範に学び、また、博士論文では、「個別性を重んじたポジティブシンキングの多様性」に関する理論を構築。現在はオリンピック、パラリンピック選手のメンタルトレーニングのほか、スポーツを頑張る親の学び舎「スポスタ」の講師として、スポーツを(アスリートとして)頑張っている子どもの保護者に向けて、人としてのキャリアのなかにアスリートとしてのキャリアも含めた、包括的な人生設計に重要な理論と実践方法を伝え、子どもの「キャリア=人生育て」を心理学の視点からサポートしている。株式会社BorderLeSSスポスタ
2020年04月21日