保護者の悩み「サッカーする子どもの少食・偏食はどうしたらいい?」にスポーツ栄養のプロがアドバイス
でも身長や体重、運動量によって適量はまちまちです。確実に知りたい場合は栄養士さんへの個別相談を行い、体の計測や採血などをして数字を出してもらうものですがなかなか難しいはず。
そこでおすすめの計算方法は「基礎代謝量の約2倍のカロリー」を知ること。これが成長期のサッカーなど激しい運動をする子どもに必要なエネルギー量となります。
なお、基礎代謝量の計測は家庭にある体重計でも、ものによってはすることができます。また、身長と体重からある程度の基礎代謝量も調べればわかるので、それを目安にしても良いでしょう。
例えば、12〜14歳男子だと約3,000Kcalが1日に必要なエネルギー量になります。
提供:坂口望さん
■まずは糖質をしっかり摂り、身長と体重を測ること
1日に必要なエネルギー量がわかったら、それを目指して食べながら、身長と体重が順調に増えているかをチェックするようにしましょう。
身長も体重も数字の伸びが鈍化してきたら、エネルギー不足かもしれないことがわかるようになります。
成長期に最も必要なのは「糖質」、つまりエネルギー源です。「性別、体重、運動量にもよりますが白いご飯を1食250〜300g×3食」が、子どもたちが1日に摂るべき糖質量の目安。
3食を均等に割ったグラム数なので、朝昼晩合計で「750~900g」を目標にしましょう。
■少食な子が必要量を食べられるようになる3つのコツ
ちなみに、一般的に、大人サイズのお茶碗1杯のご飯の量は150gと言われています。毎食1回おかわりをする量と考えると、なかなかに多いですよね。少食で量を食べられない子には苦痛でしかないのでは。
そこで、1日に必要なエネルギーを摂取するためにできる3つのコツをご紹介します。
①脂質を味方につける
脂質は糖質よりも少ない量でカロリーが高いため、エネルギー量を効率的に摂ることができます。脂身がある豚肉や牛肉を選ぶ、鶏肉は皮付きにする、ブリは天然よりも脂身の多い養殖ものにするなどの工夫でプラスしていきましょう。
ただし、胃もたれしやすい子にこの方法は向いていないので注意しましょう。
②野菜は「今は」優先順位を下げてOK
食生活の悩みで保護者から多く挙がる「野菜を食べない」という悩みに関しては、成長期かつ少食・偏食な子どもに関しては優先度を下げていいと坂口さんは話します。
「とにかくエネルギーを摂ってもらいたいので、ごはんと肉・魚が最優先。