夏休み、ダラダラ過ごす子どもにイライラ! 親をイラつかせるダラダラ解決のカギはたった4日間の「脳の使い方」にあった
脳と体のリズムを整えるのにとても重要なのが「光」です。
「お子さんは、光に対する感受性が高いので、目覚めたら、脳に光が届けることが重要です」と菅原先生は言います。
通常、子どもの脳には、起きてから約14時間後、6時起床の場合は20時には眠くなるリズムがあるそうですが、朝の光に当たらなければ、夜になっても眠くならず、夜更かしや寝つけない原因になることがあります。
朝の光といっても何も外に出なければいけないというわけではなく、目覚めてすぐ、窓ぎわ1メートル以内に入りさえすれば、脳に光は届けられるそうです。
お子さんが朝起きたら、まずはカーテンを開けて、窓際に行く動線をつくってみましょう。
■習慣化のカギは「4日」人間の生体リズムである「3.5」日を超えるよう親子で一緒にやってみよう
「脳を使って主体的にお子さんが動くようになるためには、親御さんが対等な立場で話すことが大事。だからこの夏休みは親御さんもお子さんも同じように脳の使い方を変えてみて、自分の体験を話してほしいんです」と菅原先生は言います。
例えば、帰宅したらそのまま浴室に行って風呂洗いをしたら、すんなり湯張りできてお風呂も早く済ませられた。
動線を変えるだけで、お風呂が面倒くさく感じなかった......。
というような話をお子さんと共有してみましょう。他人の体験を聞くと、お子さんも試したくなりやすいですし、実験感覚で楽しめればお互いにできたことを報告できて、前向きなコミュニケーションになります。
また、私たちが生きていく上で持っている生体リズムとして「3.5日リズム」というものがあり、3日で飽きてしまうという性質があります。よく言う「三日坊主」はこれにあたるのですが、そのリズムを破って4日間続けてしまうと、やらずにはいられなくなるのだそうです。メタ認知を習得することはより良い人生を送ることにもつながります。自分で自分をコントロールすることができるようになるので、当然学校でもサッカーでも役に立つのです。
この夏休みを利用して、自分の脳の使い方について、親子で共有してみてください。
後編では、サッカーをもっと楽しみ自ら成長できる子になるための脳の使い方をお伝えします。
菅原洋平(すがわらようへい)
作業療法士、ユークロニア株式会社代表、アクティブスリープ指導士養成講座主宰
国際医療福祉大学卒業後、国立病院機構にて脳のリハビリテーションに従事。