2022年5月19日 13:00
VRなどの仮想環境を用いた外国語学習・効果的になるための3要素
3.多感覚刺激と身体動作
「Total Physical Response(全身反応教授法)」 (Asher, 1969) 、「Multisensory Structured Learning Approach /MSL(多感覚を用いた体系的な学習アプローチ)」 (Sparks et al. 1991; Nijakowska 2010) など、古くから確立された教授法がある。
MSLアプローチの考え方によると、複数の感覚(見る、聞く、動く、話すなど)を使いながら学ぶことで、情報が短期記憶から長期記憶に移りやすくなり、この長期記憶は学習した言語を使えるようになるために重要である(Kormos 2017, 128)。
VRなどの世界では、パソコンのタッチパッドを使ったり、自分の身体を実際に動かすことでアバターを操作したりして、仮想環境に存在する物体を手に取って操ることができる。
外国語学習は、確かな教授法や理論的な枠組みと組み合わせれば、VRなどの没入型技術を使って強化することができます。ほとんどの研究で、外国語学習に対する態度が大きく向上するとともに、良い学習成果につながったことが報告されました。そして、三つのカテゴリが、VRなどの参加型または交流型ゲームを使った外国語学習を成功させるための基盤となりうることが明らかになりました。「社会性」「動機づけ」「多感覚と動作」という要素です。
小学校の授業にVRなどの没入型技術を取り入れることは、特に日本のような国では大きな可能性を秘めています。
メタバースのように、仮想世界で人と人がつながれるようにする技術やオンライン・ネットワークが開発されて実現するなか、今後は、教育におけるこれらの可能性を探る研究が爆発的に増えることが予想されます。
詳しい内容はIBS研究所で公開中の下記記事をご覧ください。
■<ワールド・ファミリーバイリンガルサイエンス研究所>IBS研究員 論文記事
https://bit.ly/3Ll1HCK
■ワールド・ファミリー バイリンガル サイエンス研究所
(World Family's Institute Of Bilingual Science)
事業内容:教育に関する研究機関
所 長:大井静雄(東京慈恵医科大学脳神経外科教授/医学博士)
所 在 地:〒160-0023 東京都新宿区西新宿4-15-7
パシフィックマークス新宿パークサイド1階
設 立:2016年10 月 URL:
https://bilingualscience.com/
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