モデルであり、妻であり、母であり、そのうえファッションやカフェのプロデュースまでこなし、多くの女性の憧れであるクリス-ウェブ 佳子さん。グローバル戦略ブランドKOEの新業態店舗「KOE HOUSE(コエ ハウス/11月16日オープン)」(東京都目黒区自由が丘二丁目9番19)にて、オープンイベントのプロデュースや、コラボレーション商品の展開、フリーペーパーの編集責任まで手がけるという。活躍の幅をますます広げてゆくクリス-ウェブ 佳子さんに会ってきました。ーー「KOE HOUSE」では、クリス-ウェブ 佳子さんがいちからデザインを手掛けたウィメンズ&ユニセックスのコラボレーションライン「ビヨンド ベーシックス(BEYOND BASICS)」を展開されます。どのような思いで作られたアイテムですか?クリス-ウェブ 佳子(以下、クリス-ウェブ):私のモットーは「つまらない服を着るには人生は短い」。ベーシックなものは上質で長く着られるものがよいですが、プラス、ちょっと価格を抑えた、遊びのある、冒険できる服がビヨンド ベーシックス。ベーシックのその先の世界へ、という意味なんです。ーー数々のアパレルブランドとコラボしてこられたクリス-ウェブさん。今回は初めて、キッズを含めたファミリーで着られる服を展開します。何か違いはありましたか?クリス-ウェブ:これまでは、自分の着たいもの、好きなものにフォーカスしてきましたが、今回は、本当に楽しんで着てもらえるということを一番に考えました。実は、普段から主人の服を借りたり、メンズブランドでも好きなものは多いので、私の中では男女の境界線はないんです。海外では、メンズとレディースを区別なく見せているブランドも多いし、ロンドンにあるセルフリッジというデパートでは、ワンフロアすべてユニセックスのものを扱っていたりして、この波は、日本にも来るはずだって思いました。ーー今回のコラボでは、「ライフスタイルコーディネーター」という肩書きも加わっています。そこで、ご自身の暮らしの中でのこだわりを教えてください。クリス-ウェブ:子供がいるのでエコとかオーガニックとかは当然のこととして毎日の暮らしにあります。私自身、ファストフードも加工食品もダメっていう母の元で育ったので、エコがトレンド化するのがかえって馴染みがないくらい。今回も、フェアサプライチェーン、エコといったKOEのブランドビジョンに共鳴してコラボさせてもらったんです。ーー2人のお子さんをもつお母さんですもんね。やはり、お子さんの存在は大きいですか?クリス-ウェブ:暮らしは、やはり子供中心ですね。家もお友達が来てのびのび遊べるようにスペースをつくっていますし、モノは壊れるものだと思っているので、「あれは触っちゃいけない、これはしちゃいけない」とは決して言わないことにしています。ーーおおらかな子育てですね。クリス-ウェブ:小さい頃から、食器はあえて割れるものを持たせていたんです。雑に扱うと割れるということを知るにはそのほうが早いから。たとえば子供が水をこぼしても、「お掃除も一緒にできて、かえってキレイになったね」なんて言いながら一緒に拭き掃除をしたりして。ーーご自身の暮らしや子育ての経験から暮らしに関わる様々なことを発信できそうですね。これからプロデュースしてみたいことはありますか?クリス-ウェブ:子供服を初めてデザインしたので、子供を交えたイベントもやってみたいですし、絵本のセレクションもしてみたいです。私、子供に絵本を買ったら、表紙や裏表紙に買った日と、その日の子供の様子を書くんです。その1冊を手に取った日の記憶が残る、そんなことも伝えていきたいですね。ーー素敵なアイデアですね。いつ思いついたんですか?クリス-ウェブ:これも、母がずっとやっていたことなんです。あと、読み聞かせもやってみたいです。大阪出身なんで大阪弁ならまかせて、って感じで、「じごくのそうべえ」(※)なんて完璧ですよ(笑)。ーーぜひ聞いてみたい(笑)! ところでクリス-ウェブさんは、母としての顔を持ちながらも、一方では仕事をこなす女性であり、妻でもあります。自分だけの時間の使い方や、気分転換方法などありますか?クリス-ウェブ:ハマっているのはフィットネス! 忙しいのを理由に行っていなかったんですけど、時間は自分でつくるものだと思い立って2ヶ月ほど前から通っています。ーー今まで行かれてなかったのが意外です。クリス-ウェブ:自己流でやっていたんですけど、パーソナルトレーナーをしている友人にメニューを見せたら、まったく間違った鍛え方をしていたみたいで…、あやうく足が競輪選手になるところでした(笑)。自分でやれるという誤った自負があったんですけれど、一度ちゃんとプロの方に教わってから、長い目で続けていけたらと思っています。ーーそのうちフィットネスも極めてしまいそうですね。クリス-ウェブ:確かに! あ、いつかフィットネスウエアのプロデュースもしてみたいですね。「KOE HOUSE」でできたらいいな、とアピールしたりして(笑)。ーーいろんなコラボ、楽しみにしています。※『じごくのそうべい』:田島 征彦 作・絵の絵本。上方落語の大作「地獄八景亡者戯」を題材にした関西弁あふれる落語絵本。【Profile】クリス-ウェブ 佳子翻訳、音楽ライター業をこなす傍らVERYに読者モデルとして登場。イギリス人の夫をはじめ国際色豊かな交友関係や、バイヤー、プレスなど幅広い職業経験で培われた独自のセンスが話題となり、2011年同誌専属モデルに。ストレートな物言いと広い見識で数々のトークショー出演はもちろん、イベントプロデュースの分野でも才覚を発揮する。現在はコラムニストとしても活躍。二女の母。
2016年11月07日コエ(KOE)がトム ブラウン(THOM BROWNE)とのコラボレーションアイテムを発売する。今回のコラボレーションでは、トム ブラウンの独創的でユニークなデザインをコエに取り入れたジャケットやパンツなど全32型を展開。キーモチーフの「KOE DUCK」を全面にあしらったジャケットやチェック柄シャツなどの他、コート、ブルゾン、カーディガン、パンツ、ワンピース、スカートなど、ウィメンズ・メンズ各15型のアイテムが製作された。また、コラボレーションアイテムと合わせてコーディネートできる「KOE スペシャルエディション」も同時発売。スウェットトップやニットトップ、ワンピース、パンツなど、ウィメンズ・メンズ合わせて全8型のアイテムが展開される。今回のコラボレーションについて、トム・ブラウンは「良いコラボレーションは、確立した者同士の結婚のようなもの。今回のコラボレーションは、その『完璧な結婚』の形です。私が参加したことで、アメリカの美的部分や初期の東海岸にあったプレッピーの美学と、若々しい日本人デザイナーが融合した新しい世界観を楽しんでいただけると思います。KOE DUCKと名付けたアヒルは、プレッピーの伝統的なシンボル。難しく考えず、アメリカ東海岸の美学の象徴として受け入れていただきたいです」と語っている。アイテムは8月9日にコエ オンライン及びZOZOTOWNで先行予約、31日より販売を開始する。また、8月24日から30日までは阪急メンズ東京1階 イベントスペースで、9月3日から13日までは阪急うめだ本店3階 イベントスペースでも展開される。
2016年08月02日