縁側は“外にある居間”逗子の戸外感覚溢れる家で暮らす
縁側のすぐ先には裏山の緑
「天気のいい日は縁側に子どもたちが集まってきて遊んでいます」と話すのは老子邸の奥さん。お子さんは「東京のマンションに住んでいるときよりも格段に元気に家の中を走り回ったりするようになった」という。
奥さんの話に出た縁側は、アプローチから玄関へと至る前に現れる。中庭を囲むコの字形をしたその縁側のすぐ先には裏山の緑が間近に見える。老子邸はとても戸外感覚が溢れるつくりなのだ。
老子邸のエントランス。玄関はいったん靴を脱いでウッドデッキの上に上がると左手に現れる。
家づくりの考え方が変わっていった
子育てを考えて逗子に越そうと考えた夫妻がこの土地を選んだのは、敷地のすぐ裏にまで迫る山に加え、前方にも緑が豊かに見えるというのがポイントだったという。
しかし、現在のような家のつくりはまったく想像もしていなかったものだった。最初は「単純にちょっとおしゃれな家がいい」「無垢の木を使いたい」と漠然と考えていたという。その夫妻の考え方が「“住んでいて面白い家がいい”とうふうに変わっていった」という。そのきっかけになったのが建築家の岸本さんとのやり取りだった。
「子どもには隠れる場所が必要」