子どもが自由に走り回れる家空が見える階段室をコアにした回遊式空間で暮らす
リビングスペース。加藤さんはこのソファがお気に入りの場所。奥さんは、息子さんと奥のコーナー部分でよく遊ぶという。左の開口からは近くを走る道路を通して遠くまで視線が抜ける。
構造材を斜めに架けて見せる
コアを軸にして回遊できるこのプラン上の特徴に加え、高さのある天井も目を引く。「木の家がいい」とも伝えていた加藤夫妻は、木の構造材をそのまま見せるアイデアにも前向きに応じた。「最初は梁だけ出そうという話もあったんですが、垂木もすべて見せようということになりました」と奥さん。
3人でチームを組んで設計にあたった建築家の石村さんは「垂木も特徴的で、ふつうはまっすぐに架けることが多いんですが、コアの周りをぐるりと回る平面のため、天井のほうも動きをつけようということになりました」と話す。
しかし、通常の架け方と比べ斜めに架けると費用がかさむ。「コストの減額検討時に加藤さんに確認をしたところ“動きの感じられる方がいいと思うのでこのままやりましょう”と言っていただいた。空間のアクセントになっているので実現できてとても良かった」という。
スタディスペースからリビングの方向を見る。右の壁面にトイレと収納が仕込まれている。