開放感とプライバシーを両立すみずみまで陽光が行き渡る光庭が導く心地よい空間
ピロティで駐車がスムーズに
松村さんご夫妻と長男(14歳)、長女(9歳)の4人が暮らすのは、東京・世田谷の閑静な住宅街。複数駅・路線が利用できるアクセス良好な地である。ここにはご主人が学生時代まで過ごした実家があり、ご両親が移り住んだ後、8年ほど生活。2年半前に、自分たちの家族構成やライフスタイルに合わせて建て替えた。
設計を担当したのは、向山建築設計事務所の向山博さん。奥さまが自宅の町名で検索した際、向山さんが手がけた同じ町名の作品に出会ったという。「奇をてらわず、シンプルで住みやすそうなところに魅かれました」と話す。
松村邸の敷地は、四方を住宅に囲まれた私道の奥に位置し、接道はわずか2m。
「間口が狭いため、以前の家では、S字カーブを描くようにして車を入れていました。おかげでずいぶん運転技術が上がりましたよ(笑)。建て替える際の最初の希望は、簡単に駐車できるようにしてほしいということでした」(ご主人)
この問題を解決するために向山さんが提案したのは、玄関前をピロティにすること。南側の庭まで連続した広々としたスペースを取り、車をまっすぐ入れてそのまま駐車できるようにした。
「駐車が楽になったので、以前乗っていた四駆車に買い替えたいと思っています」