コンサートが開ける家ピアノの練習だけでなく、 レッスンも自宅で存分に。
広いピアノ室がほしい
大谷さんが家をつくろうと思ったきっかけのひとつは「別に住んでいた高齢の母と一緒に住もうと思った」ことだった。そしてもうひとつは「ピアノのレッスン室がほしかったから」だったという。ほぼ一日中ピアノを弾いているという大谷さんは、以前と同じように自宅で練習ができかつピアノ教室を開くことができることにくわえ、クラシックのコンサートを行えるスペースをつくりたいと思ったという。
「コンサートもできる広いピアノ室がほしいとお伝えしました。それと家にあるモノをぜんぶ見ていただいてこれがすべて収まる家にしてくださいと。あと1階のピアノ室と2階のプライべートスペースとで玄関をふたつにわけること、コンサートの出演者の控室が1階にほしいというのもお願いしました」
コンサートを開けるピアノ室のためにつくられた玄関。前庭の植栽デザインも建築家の岸本さんが手がけた。
ピアノ室のための玄関からアプローチを見る。家型のポストもacaaの設計。
防音にこだわる
大谷さんが一番気にしていたピアノ室の防音は住宅の設計を依頼した建築家の岸本さんが自ら手がけた。「大谷さんは人生をかけてピアノをやっていて、この住宅はそのためにつくったような家」