傾斜地につくった塔状の家アウトドア気分のリビングは擁壁に囲まれた吹き抜け空間
敷地の高低差は3.5m
敷地について、「日当たりのよい土地を探していて、以前からいい場所だと思っていた」という三石さん。すでに更地になっていた敷地は途中から斜面になっていて最高部では前面の道路と3.5mくらいの高低差があったという。
「まず、高さがあるので道路からの目線がそんなに気にならないんじゃないかと。それからそこに塔のような感じで建てたら眺めもすごくいいだろうし、地面のレベルから4階建てくらいの高さまでをふつうの住宅一軒で体験できるのは面白いのではないかと思いました」(三石さん)
旗竿敷地の傾斜した旗の部分に立つ三石邸。家の前側は地面を掘削している。
玄関は前面道路と同じレベルだが以前は地下だった。
雨にぬれずに階段を上がりたい
設計は友人の武田さんに依頼した。武田さんは敷地を見て「これはちょっと大変そうだな」と思ったという。「まずこの傾斜地にどう建てるかというところから考え始めないといけない。ただ建築家としてはこの場所でしか建たないものにできそうだなとは思いました」
難しいのは傾斜している土地に建てるだけではなかった。これに三石さんからのリクエストが加わり設計の難易度はさらに増したようだ。