元印刷工場をリノベーション 吹き抜けを彩る“緑の階段”で光と自然を取り込む
こんなにきれいに残っているなら、これを活かさない手はないと思いました。緑を取り入れたかったので、もともと興味のあった遺跡をイメージして鉄筋に植物を絡ませていき、“緑の階段”を作り上げました」。
偶然の遭遇と斬新な発想から生まれた“緑の階段”。光をもたらすだけでなく、オブジェのような存在感も放っている。地階から塔屋までの5層を貫く吹き抜けの上部に、新たにトップライトを設置。たっぷりの陽光が入り、空気も循環するため、植物もよく育つという。
「どんどん伸びる植物を見るのは楽しいですね。家の中で季節を感じられるのがよいです」。
3階のキッチン。“緑の階段”を間近で見られる特等席。塔屋の上部につけたトップライトからたっぷりの日差しが入り、とても明るい。
コンクリートの躯体を現しにしたLDK。木製の窓枠や家具、グリーンが程よく温かみをプラスしている。
元は階段室だった場所を取り壊し、鉄筋のみ残した。「昔の建物の痕跡を残したかったこともあります」と真矢さん。
塔屋までの吹き抜けを地下1階から見上げる。上部にトップライトを設置。
キッチンに置かれたアイランドカウンターは、使い勝手を考えて真矢さんが設計したもの。