2015年6月16日 22:00
朝メシ、寮ごはん、イケメン…「食堂本」の勢いが止まらない
寮の管理責任者・安江にいろいろ打ち明ける中で、妙子自身も、夫婦のあり方や自らの生き方を見直し始める。妙子や安江、近江寮に集う個性派の人々との触れ合いに、読み手もまた、考えさせられること多し。焼き鯖そうめんや近江牛の味噌漬けなど郷土食についてのうんちくも楽しいが、さりげなく地元の味を織り込んだ寮の定食がこれまた美味しそうだ。
■『あさめしまえ4』北 駒生講談社581円
13歳のとき、食堂「アサメシマエ」に助けられた日高元は、長じて料理人の道へ。恩義のあるその店を、温もりあふれる朝ごはんの提供場として再開する決意をする。元がお客さんに見せる優しさと料理へのこだわり、食事と人生とが深く関わっているのが魅力だ。さらに元が密かに寄せる、元看板娘・早夜子への思いが成就するのかも気になる。4巻では、早夜子の息子・旭の大好物で、前夫の十八番メニュー<びっくりトースト>の正体に驚かされること必至。
各話に登場する、試したくなる料理のレシピはすべて収録。
◇『最後の晩ごはん お兄さんとホットケーキ』定食はもちろん、手づくりおやつもイイ!角川文庫520円
◇『東京近江寮食堂』そそる食堂メシ&郷土料理。コンビネーションが2重丸!光文社1600円
◇『あさめしまえ4』くよくよ気分を元気にする、朝ごはんのレシピがいっぱい。