2015年6月24日 12:00
しわい、けちんぼ、あたじけない…日本語には多様な「ケチ」がいる
「けちんぼ」「あたじけない」などの表現があり、その縫い目なく繋がっている言葉のグラデーションも豊かです。
自分でも日本語で原稿を書いて推敲をする時に、気づくことがたくさんあります。漢字をギュッと使いたい時もあれば、ひらがなを使ってゆったりさせたい文もある。「この2~3行の調子だと、こっちの言葉がいいな」というように、文章そのものが言葉を迎える感じがするんですね。野球の専門用語でも、バットに球が当たった時の「快音」、球を投げたときの「魔球」などすごく素敵な漢語がたくさんありますが、それらの比喩を自分の文章に取り入れると引き締まるという発見をすることもあります。そういったところにも、日本語の面白みを感じるのです。
◇ロバート・キャンベル日本文学研究者、東京大学大学院教授。ニューヨーク出身。
さまざまなメディアで活躍中。編著に『ロバート キャンベルの小説家神髄』など。
※『anan』2015年7月1日号より。取材、文・仲野聡子©hiorgos
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