2018年9月18日 22:00
「こんなはずじゃ…」と悩む若者へ贈るマンガ『魔法が使えなくても』
と唸ってしまうものまで、しかけがたっぷり。ときに物語の見え方がガラリと変わったりもするのだが、これもまさに周到に練られた短編を読む醍醐味といえるだろう。
「私はマンガで特に何かを伝えたいとは思っていなくて、基本的に読む人が何かを感じて考えてもらえたらのスタンスでやっています。ただ、筆が遅くて作品ごとの間が空いてしまうタイプなので、そのぶん一冊を繰り返しじっくり読んでもらえるような構成や画面を目指せればと思っています」
やりたいこととできること、そしてやるべきことの間でもがき、かけがえのない日々を生きる若者たち。カッコ悪さも眩しく見えてしまうのは、やっぱり若さのなせるワザかも。
『魔法が使えなくても』ガツガツせず自然体で生きようとする若者を、仕事や夢を軸に切り取った6つの連作短編。今にも音楽が鳴りだしそうな、ポップで躍動感のある絵柄も注目。祥伝社1000円©紀伊カンナ/祥伝社フィールコミックス
きい・かんなマンガ家。
沖縄の離島を舞台にした、心が洗われるようなBL『海辺のエトランゼ』でデビュー。続編『春風のエトランゼ』(既刊3巻)も人気。本作は初の一般誌での作品。
※『anan』2018年9月19日号より。写真・大嶋千尋(本)インタビュー、文・兵藤育子
(by anan編集部)
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