2018年10月10日 11:00
「ご自身で歌ってください」と言われ…tofubeatsの新たな挑戦がイイ
これまで藤井隆や森高千里など、ジャンルレスな人選でゲストボーカルや客演を招き、クラブミュージックの可能性をポップに切り開いてきたトラックメーカー、tofubeats。前作『FANTASY CLUB』は派手な演出をそぎ落とし、彼自身の本来の作家性が問われた一枚だったが、1年4か月ぶりとなるオリジナルアルバム『RUN』は、その地平をさらに突き進む。4枚目にして初めて全てセルフボーカル、演奏も全て一人でこなしているのだ。
「それは最初から狙っていたわけじゃないんですよ。まずドラマの主題歌として作った『ふめつのこころ』と映画の主題歌の『RIVER』という2曲が先にあって。どちらも誰かに歌っていただくつもりで当初作っていたんです。それが、デモを関係者に聴いてもらったら、どちらもご自身で歌ってくださいという話になった(笑)。じゃ、せっかくなのでアルバムもミニマムに一人だけでやってみようか、となったんです」
tofubeatsといえば、声に機械的なエフェクトをかけたオート・チューンの歌声が特徴のひとつ。
「これまでオート・チューン=激しいダンスナンバーみたいな図式があったと思うんです。でも、徐々にその意識も変わってきているんですよね。