くらし情報『悲劇のヒロイン? ラブ・ストーリーの勝者? ホラー映画「テルマ」の結末は』

2018年10月21日 11:00

悲劇のヒロイン? ラブ・ストーリーの勝者? ホラー映画「テルマ」の結末は

高まる恋心と比例するかのように、テルマの発作は悪化の一途をたどり、彼女の周囲では不可思議な現象が頻発。原因を探るために検査入院したテルマは、幼いころに精神衰弱で投薬治療を施されていたことと、両親からは死んだと聞かされていた祖母が精神を病んだまま老人ホームで暮らしていることを知ります。テルマが家族の秘密に近づいた矢先、アンニャ失踪の知らせが!

彼女の部屋を調べたテルマは、失踪の原因が自分にあると確信。両親との対峙を決意しますが…。

ホラー映画のお約束といえば、クレイジーな男性の殺人鬼にか弱い女性が襲われるというもの。ところが、名作ホラー『キャリー』や『RAW 少女のめざめ』のように、超自然的な力を思春期のメタファーとして描く場合、女性は男性を凌駕する存在に。力に覚醒した女性は社会に恐れられはしますが、心身ともに自由を得ます。テルマも同じく、両親に殺される寸前まで追い詰められながら、純粋な愛を貫いていきます。
彼女が支配から解放されるシーンでは、多くの観客がカタルシスを感じるはず。

ヨアキム・トリアー監督は劇中、キリスト教で特別な意味合いを持つ、水(=再生と浄化)や蛇(=悪魔)などのイメージを繰り返し登場させています。

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