くらし情報『なぜ廃墟は人を惹きつけるのか? マニアは400年以上前からいた!』

2018年12月7日 19:00

なぜ廃墟は人を惹きつけるのか? マニアは400年以上前からいた!

建築様式が違うため、日本では見られないはずのローマの古代遺跡が、江戸後期の浮世絵には珍妙な姿で描かれている。西洋の廃墟画を模写したのだ。本展には17世紀の西洋画家に始まり、版画、近代洋画、明治以降の日本絵画、シュルレアリスム絵画、現代アートまで、約400年間に描かれた廃墟の絵画が集合。加えて、現代の作家が描き出した未来の廃墟も展示し、これを見ればひと通り廃墟の美術史をたどることができる内容になっている。

それにしても、なぜ廃墟は洋の東西を問わず人を惹きつけるのだろう。

「芭蕉が『夏草や兵どもが夢の跡』と詠んでいるように、廃墟を見て人間の栄枯盛衰を思う感情は、国籍を問わず誰にでもあるのでしょう。人は廃墟を見つつ、いつかは終わりが来る今を愛おしんでいるのではないでしょうか」(渋谷区立松濤美術館 学芸員・平泉千枝さん)。先人たちを魅了した廃墟の風景は、400年の時を経ても変わらずに美しい。

渋谷に想像上の廃墟を重ねた元田久治の作品。
なぜ廃墟は人を惹きつけるのか? マニアは400年以上前からいた!
元田久治《Indication:Shibuya Center Town》2005年 リトグラフ
オランダの廃墟画家のシャルル・コルネリス・ド・ホーホの作品。
なぜ廃墟は人を惹きつけるのか? マニアは400年以上前からいた!


シャルル・コルネリス・ド・ホーホ《廃墟の風景と人物》17世紀 油彩、板東京富士美術館©東京富士美術館イメージアーカイブ/DNPartcom
「廃墟のロベール」

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