2019年3月16日 10:00
繊細なテクニックに…ゾクゾクしちゃう!感性に響く話題のアートとは?
岡上の場合は、主にアメリカから輸入されたファッション雑誌をもとにフォトコラージュ作品を制作。華やかなドレスを着た女性や欧米の建物などさまざまなパーツをはさみで切り抜き、組み合わせて画面に貼りつけ、ひとつの作品に仕上げています。
作品誕生の意外なきっかけとは…
展覧会の企画を担当された学芸員の神保京子さんによると、岡上が作品を制作するようになったきっかけは「授業で出された“ちぎり絵”の課題」。そこからインスピレーションを得て、フォトコラージュをつくり始めたとのこと。
偶然生み出された岡上の作品は、第一次世界大戦後にヨーロッパではじまった芸術運動、シュルレアリスム(超現実主義)の作品に通じるものがありますが、岡上自身は制作当初、誰の影響を受けたわけでもなかったそうです。
岡上はコラージュ作品をつくったあと、日本におけるシュルレアリスム研究の第一人者である瀧口修造と奇跡的に出会い、さらに瀧口からマックス・エルンスト(※シュルレアリスムの代表的な画家)の作品を紹介され、より自身の作品が変化していきました。会場には、瀧口と交わした書簡や資料なども並んでいます。
ゾクッとする美しさ
また、ポスターなどのメインビジュアルに使われている作品について、神保さんは次のように解説。