くらし情報『『ツナグ』続編が登場! 辻村深月が書く決意をした理由とは』

2019年11月29日 21:00

『ツナグ』続編が登場! 辻村深月が書く決意をした理由とは

実は『ツナグ』の執筆中、辻村さん自身も担当編集者の死を体験した。

「血縁以外で、そばにいて当たり前だと思っていた人がいなくなってしまうのは初めてのことでした。身近な人を喪うとはどういうことか、歩美と一緒に考えたので、当時の気持ちもすごく入っていると思います」

本作では、社会人となった歩美の内面的な前進も読みどころだ。

「前作で、歩美は生きている人間の都合で死者を呼び出していいのか悩みますが、それは私の悩みでもあったんです。でも次第に、みんなが再会するのは死者本人というより、依頼者が会いたいと望んでいるその人の姿、鏡のような存在なんだと思えてきて。そう考えた時、死者に対して“どうぞいらしてください”と書こうと、作者の心も決まりました」

またツナグに会えたことが、心から嬉しくなるこの続編。

「書き終えたあとも、歩美や、新しい登場人物の今後も気になって。時間がかかるかもしれないけれど、ライフワークとして書き続けていきたいと思うようになりました」

辻村深月『ツナグ 想い人の心得』顔も知らない父親、戦国時代の領主、最愛の娘…。
死者との再会を望む人々と使者ツナグの物語。前作未読でも大丈夫。

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