2020年2月26日 20:10
「日本は美しい秩序がある」大ヒット映画の中国人監督が感嘆した理由
という意味ですが、中国語のタイトルを直訳すると「地球最後の夜」となります。それにちなんで、公開日を12月31日の夜にし、映画の終わり時間をちょうど0時に設定したんです。そうしたところ、「1年の最後に『地球最後の夜』という映画を見て、恋人と年越しのくちづけを交わそう」とSNSを中心に話題となり、偶然が重なってこのような現象を引き起こしました。
とはいえ、内容が難解すぎたようで、観客からいろいろな意見も上がりましたが、結果的には芸術と観客をつなげることができたのではないかと考えています。
―さまざまな要素がうまく重なり、これほどの動員へとつながったのですね。
監督ただ、こういった一連のブームのあとに私が思ったのは、中国の観客の多くは世俗的でわかりやすく、心の交流を感じられるような映画を望んでいるのであって、芸術性の高いものはまだまだ受け入れられないのが現状なんだなということでした。とはいえ、中国はすごく広いですし、人種も複雑なので、客層に合わせて宣伝方法を変えたり、手の込んだことをするというのもなかなかできないのが現実です。もし、若い人に来てほしいと思ったら、彼らの共感を得られるようなものにしなければいけませんが、それがもっとも難しい部分でもあります。